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学ぶ働くシリーズvol.2 日本語教師の資格と仕事学ぶ働くシリーズvol.3 日本語教師の資格と仕事

学ぶ働くシリーズとは?

「学び」と「就労・転職」は実際どのように結びつくの?
新たなワークスタイルを模索する上で役立つ情報を業界・資格ごとにリポートします。

業界レポート

日本語教師とは、外国人を対象に日本語や日本文化などを専門的に教える仕事。国内外の日本語学校や大学、フリーランス、ボランティアなど、様々な働き方や働く場所を選択できるメリットがあります。 日本国内の留学生数が増加している中、さらなる活躍が期待される日本語教師。現状やキャリア等を見ていきましょう。

日本語教師の“今”と“これから”

日本語教育関係者数の推移

東日本大震災が起こった翌年の平成23年は、日本語教師も日本語学習者もそれぞれ減少していますが、ここ5年の数値を見る限り、両者ともに増加の一途をたどっています。
2020年に控えた東京オリンピックに向けて、来日および在住する外国人が増加、それによる日本語学習者の増加も見込まれています。また、先ごろ政府が示した「経済財政運営と改革の基本方針」によると、深刻化する労働力不足を背景に、外国人材の受け入れを促進するとの内容が含まれていることから、今後はさらに外国人の流入が増えると予測されます。 このような社会情勢を考えれば、日本語教師は今後ますますニーズが高まると考えて間違いないでしょう。

日本語教師の資格とキャリア

日本語教師になるための3つのルート

日本教師になるには
日本語教師になるためには、「420時間の養成講座を修了」「日本語教師能力検定に合格」「大学で日本語教育を履修」の3つのルートがあるため、生活リズムや希望にあわせて選択することができます。ただ日本語教師として働くことを目標にしている場合は、模擬授業等を通して実践力を学べる「養成講座」がおすすめ。夜間や土日に開講されるなど、働きながら学びやすいスクールもあります。

日本語教師の年齢層
日本語教師を目指す方の特徴は、「年齢層が多岐に渡る」ということ。20代はもちろん、50代60代から学習を始める方も。実際、BrushUP学びの資料請求数を見ても人生経験が活かせる日本語教師に興味を持つ中高年は多く、60代の人気資格TOP3に過去10年間ランクインし続けています。人生100年時代、日本語教師を第2第3のキャリアとして選択する人も多いのではないでしょうか。

現場レポート

資格取得のきっかけ・資格を活かした仕事とは?

日本語を学ぶ学生の将来や生活がより豊かになるように♪
佐藤亜美さん写真
日本語を学ぶ学生の将来や生活がより豊かになるように♪

佐藤亜美さん

[保有資格]日本語教育能力検定試験合格
今春、日本語教師養成講座を修了して、念願の日本語教師に。

【きっかけ】

大学4年生の時、留学した先で日本語を教えるボランティアに参加したのがきっかけです。日本語を学んでいくうちに、日本の文化や歴史にまで興味を持ってくれる外国の方々。日本語とともに日本の魅力を伝えられることが嬉しくて、教えることの楽しさややりがいを感じました。 とは言え、帰国した時には進路に迷っている間もなく就活。日本語教師は社会人になってからでも遅くはないとひとまず就職を目指しました。 でも、就職をして仕事にもやもやとしたものを感じ始めると、いよいよ日本語教師への思いが募り、好きなことをやろうという決意が固まりました。

【日本語教師を目指して】

スクールへは週1日、土曜日のクラスに通いました。20代から50代の男女、大学生もいれば専業主婦もいて、目的もさまざま。そんな方々と話をしているだけでもいい刺激になりました。 平日は仕事帰りに図書館や自宅で復習。実習がはじまると課題や教案作りも。でも目標があると勉強も苦ではなく、むしろ好奇心が満たされていく楽しさもありました。
求職活動は、求人サイトや学校のホームページで調べたりもしましたが、やっぱり合同説明会に参加して、直接学校の先生方に話を伺うのが一番。私にとって最終的に決め手となったのは、研修があること。スクールで教壇実習の経験はあっても、初日からいきなり教壇ということではやはり不安だったので。

【日本語教師の魅力、やりがい】

学校で学ぶ「国語」とは違う世界が「日本語」にはあります。仕事を続けながら週1回のスクールに通い、実習をこなしていくのは正直言って本当に大変でしたが、それでも最後まであきらめず頑張ることができたのは、日本語の世界に魅了されてしまったからかもしれません(笑)。
スクール受講時の実習で気が付いたのですが、日本語学校に通う生徒は、みんながみんな日本に対する興味や好奇心で学んでいるわけではなく、自分の将来や家族の生活のために学んでいる方々も少なくないということ。日本の魅力を伝えることももちろんですが、今はそれよりも彼らの生活や将来がより豊かになるように、日常で役立つ日本語を教えたいと思っています。

資格取得のきっかけ・資格の活かし方は?

身につけた知識は一生モノ!ブランクを経て復帰も◎
町田順子さん写真
身につけた知識は一生モノ!ブランクを経て復帰も◎

町田順子さん

日本語教師養成講座を受け420時間を修了。国内にて日本語教師歴6年。

【きっかけ】

日本語教師という仕事をはじめて意識したのは、中学校で国語の非常勤講師として勤めていた時のこと。同じ学校にいた外国人の英語の先生に、日本語について聞かれることが多く、国語として教えるのとは違う難しさを感じて、ふと日本語教師はどうやって教えるんだろうと思ったのが始まりです。
その後、海外で日本語教師をやっている友人がいたことを思い出し、直接そこまで行って授業を見学。日本語を話せない人に、その国の母国語も使わず、日本語だけで授業をやっている友人にビックリ。そして、その中で活き活きと意欲的に学ぶ学生の姿を見て、純粋に「自分もやりたい!」と思い立ち、日本語教師養成講座を受講することに決めました。

【日本語教師を目指して】

私が選んだのは420時間の養成講座。日本語教師になるために必要な理論と実技を1年間かけてみっちり学びました。講座では日本語の奥深さを知ることができましたし、何と言っても模擬授業を体験できてよかったです。アイディアが求められる教案作成にはだいぶ苦労しましたが、実際に教壇に立つときには欠かせないこと。経験しておいて本当によかったと思いました。
420時間の養成講座を終え、いざ就職活動をはじめたのはちょうど新学期にさしかかった頃。時期もよかったのか、未経験者の求人も多く、早い時期に就業先を決めることができました。生活を考えると常勤の方がよかったのかもしれませんが、決まったのは非常勤。でも、教案作成や授業の準備を考えるとはじめの一歩としては、賢明な選択だったと思います。

【日本語教師の魅力、やりがい】

日本語教師として約6年、国内の日本語学校で現場を経験してきました。6年とは言っても、夫の海外赴任に出産2回。その都度退職しては、新しい職場で復帰をしてきました。私に限らず、同じようにブランクを経て復帰した方々も多く、一度身につけた知識は一生モノ、経験はさらに強みになるのが日本語教師です。
日本語を学ぶ外国人にとって、日本語教師は身近で信頼できる日本人の一人。だからこそ、そんな方々の信頼に応えたいと、一生懸命教案を作り、日本語を教えています。私の元で学んだ生徒達が、さらに上のステージへと夢を持って向かっていく姿を見ると、この仕事をやっていて本当に良かったと思います。

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