2005年(平成17年)に食育基本法という法律が制定されたことはご存知でしょうか。一言でいうと、すべての国民が「食」を通して心身の健康と豊かな人間性を培うことを目的とするものです。それに伴い、子どもの教育の一環として食育に取り組む保育園が増えていますが、いったいどんな取り組みがなされているのでしょうか。その事例を集めてみました。
具体的な取り組み事例
- 私たちが普段口にする食べ物がどうやって作られているのかを知るために、野菜作り、収穫、調理までを通して経験する。
- 旬の野菜や果物などを、手作りのおやつや給食に取り入れることで自然の恵みに感謝する。
- 年齢が小さくても陶器の茶碗や箸を使い、物を大切に扱うことを学ぶ。
- 親子クッキングを企画し、家族で食育を意識してもらう。
これらはほんの一部ですが、子どもたちが楽しめるような工夫がされていて、取り組みも多岐に渡ります。
食育を通して子どもたちに伝わっていくこと
「食」に積極的に関わるようになると、やがて「食べることは楽しい」からその一歩先を知るようになります。
実際にどんなことを考えられるようになるか、例を見てみましょう。
- どうしたらごみを出さないように調理したらよいのか考えるようになる。
- 地域で作られる農産物に親しむことで地産池消に心掛けるようになる。
- 食事作り後の片づけを通して家族や仲間との関わりを意識するようになる。
- 仲間と協力しあう、助け合うことで他の活動でも役立てられるようになる。
- 手間をかけて料理をすることで、時間がかかっても諦めない気持ちを養える。
- 食事のマナーを学び、食文化に親しむことができる。
- 作った食べ物をみんなで分け合う喜びを知る。
食育で、これだけの効果が期待できるのです。
これからの日本を担う子どもたちが、自然の恵みに感謝し一緒に食べる仲間とコミュニケーションをとり、食文化を守り伝える、そんな風に成長出来たら素敵ですね。
年々、全国的に保育園での食育への取り組みの輪が確実に広まっています。よい食習慣は一生の宝といいます。幼い頃からの様々な食の経験を通しながら、一人一人の生命が力強く育まれることが期待されています。