資格ソムリエ林さんに教わる資格取得シリーズ第二弾!
第一弾では、資格の魅力や自分に合った資格の選び方をご紹介しました。
今回は、実際に学ぶ時に意識していることや、モチベーションの保ち方などをくわしく教えていただきました。ぜひ参考にしてみてください!
プロフィール
林 雄次(はやし ゆうじ)さん
1980年生まれ、東京都足立区出身。
筑波大学附属高校卒業後、社会福祉を志し、淑徳大学にて社会福祉を学び社会福祉士の資格を取得。
卒業後はITを通じて多くの方に役立つべくIT関連企業で1000社以上の中小企業の業務改善に従事。
エンジニア教育の講師として多くの資格取得を経て、社労士・行政書士として『はやし総合支援事務所』開業。
本業では、中小企業診断士、社労士、行政書士、情報処理安全確保支援士等として企業向け支援を行いつつ、
保有資格・検定は400超え、「資格ソムリエ」としてさまざまなメディアで活躍中。
著書:
『資格が教えてくれたこと 400の資格をもつ社労士がみつけた学び方・活かし方・選び方』
『社労士事務所のDXマニュアル』(中央経済社)
Twitter@yujihys
資格を取ると決めた時どのように計画しますか?
資格を取ると決めたら、基本的には試験日に最高のパフォーマンスが発揮できるようにしっかりと計画を立てることが重要です。
『いくぞ!』と勢いがある時に勉強をはじめてしまうのもスタートダッシュとしてはアリかもしれませんが、資格試験の勉強というのは長い期間掛かるもの。短距離走ではなくてマラソンや、さらには日本一周歩いて回るとかそういう長距離チャレンジのようなものと考えるべきでしょう。
思いつきではじめるのではなく、しっかりした計画のもとに準備することが重要ということを、まず認識してからスタート。
計画を立てるときには、試験日から逆算して考えます。ここで重要なのが、いつ受けるのかをハッキリさせること。
最終目的地がしっかり決まっていないと、途中の道のりを確定させることができません。
また、勉強が難しく感じてしまったときなどに『次のタイミングに受ければいいか…』と逃げる口実にもなってしまいます。
あとは試験日までの日数と1日に使える時間を考えて、必要な学習時間が確保できるか。
と言うと毎日細かい計画を立てるように思ってしまうかもしれませんが、あまり細かすぎる計画は変更が多くなるだけで逆効果です。月単位で取り組むテーマをざっくり決めて、週単位で使う教材や範囲を決める程度にしたほうが変更が少なく計画どおりに進められて、モチベーションアップにもつながるでしょう。
学び方で意識していることは?
学び方で意識したいのは、資格試験の勉強(試験対策)は学校の勉強(学問)とは違うということ。
資格試験の勉強では、試験に合格することが重要です。どんなに意義のある難しい問題に取り組んでも、そういった内容は試験ではむしろあまり重要な得点源にはならないのです。多くの方は学校での勉強の仕方が基本になっているので、ここは気をつけたいところ。(学問的な勉強も非常に意義はあるのですが、資格試験の勉強とは別のモノということです)
そこでもう1つ重要なのが、試験制度について深く知っておくこと。
これも学校の勉強とは異なり、試験対策特有のポイントです。試験に合格することが目的なのですから、そのルールを知っておかなければいけません。試験がいつあるのかだけではなく、試験の形式や問題数と配点、どんな分野が出るのかなど、なるべく多くの情報を事前に知った上で学びはじめるのが良いでしょう。
忙しい中どうやって時間を捻出していますか?
忙しい中でどう時間を捻出するか、これも良く聞かれるテーマですね。
何点かポイントがありますが、まず肝に銘じたいのが『1日は24時間』ということです。
あまりにも当たり前で何を言うのかと思うかもしれませんが、実際にはこの全員に共通のルールを無視したようなやり方をする方が多いように思っています。
皆さんの毎日で、余った時間というのはあるでしょうか?昨日1時間完全に何もしてなかったという方は、いそうでいないはず。私たちの毎日は、仕事や学校はもちろん、移動や、食事・風呂・トイレ・睡眠など生活に必要な時間を含めれば24時間ギッシリやることが詰まっています。そこに、新しい事をそのまま追加できるでしょうか?無理ですね。何かをやめないと、新しいことはできません。
削れる時間は人それぞれですが、基本的にはちょっとしたスキマ時間を積み上げていくことになります。
電車を待つ数分など、1日の中にはちょっとだと思って見過ごしている時間は少なくないもの。これを積み上げていくと、1時間などあっという間に作れるはず。あとは移動中に勉強するなどの『ついで』と、少し早起きしたり食事を短く切り上げて勉強するなど『ちょっとしたガマン』で、1日2〜3時間が確保できるのではないでしょうか。
短時間で最大限の勉強効果をだすには?
短時間で最大限の勉強効果を出すためには、最初にテキストを読んではいけません。
時間に余裕があってのんびりやりたいならテキストからはじめても良いのですが、何の問題意識もない状態でテキストを読んでも、何か難しいなと思うだけでなかなか頭には入りにくいもの。
ではどうすれば良いのかと言えば『最初に試験問題を解く』です。
何も勉強をしていない状態で試験問題を解いて何になるのかと思う方もいるでしょう。ただ、試験問題というのは最終目的地で受験生を待つ『ラスボス』のようなもの。それを知らずにのんびり勉強するのと、一度ラスボスの力を目のあたりにしてから勉強するのでは、どちらが効果的かは明白でしょう。
もちろん、いきなり試験問題を解いてもまともな点にはなりません。ただ、点を取ることがこの時点での目的ではありませんので、全く気にする必要は無いわけです。むしろ、勉強してなくても常識やカンで解ける問題は多少あるでしょうから、0から始まるわけではないことをモチベーションに繋げることができます。
勉強をするモチベーションの保ち方
常にいくつかの勉強を並行して行っている私が、時間術と並んでよく聞かれるのがモチベーションの保ち方です。
これを言ってしまうと本末転倒なのですが、実はモチベーションに頼らないようにしています。私自身ですら、同じようなことを毎日続けていれば飽きてきたり、モチベーションは下がるもの。一定にキープすることは出来ません。
そのため、モチベーションに頼らない仕組みづくり、つまり『習慣化』が重要です。毎日のルーティンとして勉強を行うようになれば、生活の流れの一部として当たり前に勉強をはじめられるようになります。
他には、考える前にまず行動してしまうというのもアリです。人間には、感情→行動という流れだけではなく、行動→感情という流れもあるので、まず行動すればモチベーションが生まれる面もあります。
具体的な習慣化の流れや、その他のモチベーションアップ術については、拙著『資格が教えてくれたこと 400の資格をもつ社労士がみつけた学び方・活かし方・選び方』でご紹介していますので、ご覧いただけたら嬉しいです。
林さんにきくシリーズ他テーマはこちら
第3弾
「資格の活かし方」を読む>>
社労士試験の勉強方法やスケジュールは?
「社会保険労務士(社労士)試験に300日の学習期間で合格した勉強方法は?」を読む>>
林さんの最新の著書はこちら
『資格が教えてくれたこと 400の資格をもつ社労士がみつけた学び方・活かし方・選び方』
- どういう資格を取得するべきか、組み合わせるべきか
- 合格までのモチベーション維持
- 働きながら勉強もするタイムマネジメント
- 短時間でも効率的な学習法
など、日々実践している習慣や心がけ等をまとめられており、資格取得に興味のある人や、現在資格勉強中の人に、合格へのヒントと元気を与える1冊になっています。
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