厚生労働省は2015年2月13日、2016年度に実施予定としていた介護福祉士養成施設(大学・短大・専門学校など)に通って介護福祉士資格を目指す人に対する国家試験受験の義務付けを、2022年度に先送りすると発表しました。
介護分野における人材の質の向上のため国家試験の義務化が予定されていましたが、資格取得を厳格化することで介護現場の人材不足に拍車がかかることが懸念されるため、人材確保の観点より延期を決定したとしています。
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介護福祉士になるためのルートはどう変わる!?
介護福祉士の資格を取得する方法は、大きく分けて2つあります。
- 国家試験に合格する(※実務経験3年などの受検資格が必要)
- 介護福祉士養成施設(大学・短大・専門学校など)を卒業する
これまでは、介護福祉士養成施設を卒業すれば、国家試験を受験せずに介護福祉士資格を取得することができました。しかし、2022年度以降については介護福祉士養成施設を卒業した方についても、国家試験に合格しなければ介護福祉士資格を取得できないようになります。
2015〜2016年度について
介護福祉士養成施設の卒業生に対する国家試験の義務付けは2016年度より行われる予定でしたが、2022年度に先送りすることになりました。2015〜2016年度の卒業生については、これまで通り介護福祉士養成施設の卒業時に介護福祉士資格を取得できます。
2017〜2021年度の経過措置について
2017〜2021年度については制度変更までの経過措置期間となります。この期間の卒業生には5年間の期限付きで介護福祉士資格が与えられ、期限内に国家試験に合格するか、もしくは5年間現場で勤続することで正式に介護福祉士の資格が認められます。しかし、期限内にいずれかの条件を満たさなかった場合には資格が失われます。
2022年度以降について
2022年度以降につきましては、介護福祉士養成施設を卒業した場合でも、国家試験に合格しなければ介護福祉士資格を取得できなくなります。
国家試験義務付けの延期は3度目。人材不足解消のための施策は!?
国家試験の義務化は以前から議論されており、当初は2012年度より試験の義務化を実施する予定でしたが、介護現場の人手不足が深刻化する恐れがあるとして2015年度までに先送りになっていました。さらに、そこから1年先送りになり、2016年度実施予定となっていましたが、今回の発表で2022年度まで延期されることがわかったという経緯があります。
先送りの原因となっている人材不足の解消のため、政府は介護職員の賃上げや、離職した介護福祉士が復職しやすい制度づくりを計画しており、今後の動向が注目されます。
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