歯科衛生士になるための条件
歯科衛生士になるには、経験や資格、条件は必要?
歯科衛生士になるには、国家試験を合格・取得しておく必要があります。そして、国家試験を受けるためには条件があります。文部科学大臣ないしは厚生労働大臣指定の歯科衛生士の養成機関で、3年以上の修業をして、所定の課程を全て修了することです。養成施設には、大学・短期大学・専門学校があります。全国的に数は多くありませんが、大学のみ4年間の通学が必要です。ほとんどの方が、3年で卒業出来る短期大学か専門学校を選びます。養成施設に通学するという必須条件は、高等学校を卒業して、そのまま養成施設に進学する新卒者も、既に仕事をしていながら資格取得を目指す既卒者も同じです。ちなみに、国家試験の合格率は例年95%程度。また受験者ならびに資格取得者のほとんどが女性です。
歯科衛生士の年齢制限は?
歯科衛生士になるためには、年齢制限はありません。何歳からでも、資格取得を目指すことが出来ます。実際には、20代が中心の仕事ではあるものの、30代~40代で歯科衛生士になる方も少なくありません。というのも、歯科衛生士の約80パーセントは女性です。結婚をしたり、家庭を持ったりした時点で、何らかの事情で収入が必要な場合、女性にとって歯科衛生士はメリットが多い資格なのです。まず、歯科衛生士の国家試験の合格率が高く、取得しやすい上に、女性によっては給与水準が高い仕事です。そして、勤務先の大半は、歯科医院なのですが、勤務時間には午前診・午後診があります。中抜けの時間を利用して、家事や買い物の時間に充てることが可能です。また、パート勤務であれば、自分のペースで勤務ことが出来るので、年齢を気にせずに働き続けることが出来ます。
歯科衛生士の関連資格
歯科衛生士として5年以上、臨床経験を積んでいくと、ケアマネジャーの受験資格を取得することが出来ます。ケアマネジャーとは、いわゆる介護支援専門員のことを言います。要介護認定を受けた方に対して、ケアプランを作成する仕事です。高齢化社会と言われる中で、歯科医院でも高齢者の患者が増加しています。ケアマネジャーを持っていると、歯科衛生士でありながら要介護者のサポート業務に携わることが可能です。また、歯科衛生士の上位資格として、認定歯科衛生士があります。認定歯科衛生士は、歯科医院の専門化が進む中で創設された、専門的な知識や技術、経験が求められる資格です。認定歯科衛生士と言っても、1つだけではなく、学会や団体ごとにオリジナルの認定資格制度があります。公益社団法人日本歯科衛生士会や特定非営利活動法人日本歯周病学会、公益社団法人日本口腔インプラント学会など、他にも多数の認定機関によって認定資格が創設されています。
歯科衛生士の給料・年収分析
歯科衛生士の平均年収
厚生労働省「平成27年賃金構造基本統計調査」の結果、歯科衛生士の平均年齢は、正社員の場合で33.2歳で、勤続年数が6.1年であることがわかりました。そして給与に関しては、月収は25万7700円となりました。さらに平均年収は353万4300円で、年間ボーナスの平均が、44万1900円でです。国税庁の「平成26年分民間給与実態統計調査結果」によると、給与所得者の平均年収は415万円だったので、歯科衛生士の年収は、やや低めの水準であることがわかります。ただし、歯科衛生士の80~90パーセントが女性です。30代前半女性の平均年収は、200万円台後半を推移しています。この水準から見ると、歯科衛生士の所得は高いことがわかります。
【正社員】
平均年齢 33.2歳
勤続年数 6.1年
労働時間 168時間/月
残業時間 8時間/月
平均月収 257,700円
賞与 441,900円
平均年収 3,534,300円
労働者数 21,750人
【パート】
平均年齢 41.7歳
勤続年数 5年
実労働日数 13.5日/月
1日の平均労働時間 5.4時間/日
平均時給 1,857円
出典:「平成27年賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)
※平均年収については本統計データを加工して作成(きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額)
パートで歯科衛生士として働く
歯科衛生士としてパート勤務する場合、時給は1857円です。平成28年3月度の時点で、三大都市圏(首都圏・東海・関西)の平均時給は977円でした。時給が最も高い首都圏でも1019円なので、歯科衛生士のパート勤務は、一般的な水準以上の時給が得られる仕事です。歯科衛生士の1日の平均勤務時間が5.4時間で、1か月の平均勤務日数は13.5日です。平均的な勤務日数・時間で働いたとすると、13万5375円の月収になります。年収は、162万4503円で、3万300円のボーナスも支給されます。ちなみにパート勤務の歯科衛生士は、平均年齢が41.7歳です。多くの場合、家事や育児をしながら、歯科衛生士のパートとして勤務していると考えられます。自分のペースで働くことが出来る点で魅力的です。
活躍の場
主な歯科衛生士の就職先は、歯科診療所です。個人運営のクリニック・医院など、開業医であるケースが多いでしょう。他にも、民間・公的病院の口腔外科・予防歯科・小児歯科・矯正科、市町村などの保健所、教育機関などが、挙げられます。 公的な機関であれば、給与体系はどこでも大きな差は見られません。また民間病院であっても、所得システムは体系化されています。大手病院・グループの医療法人ほど、福利厚生や手当が充実する傾向にあります。歯科診療所の場合は、院長やオーナーによって、給与水準が大きく異なってきます。収入だけではなく、個人がこなす業務量や人間関係も差があるので、事前の確認が必要です。優先順位を決めた上で、職場を選んでいくと良いでしょう。なお近年では、歯科医療の世界で「治療(Cure)から予防(Care)へ」を合言葉に、歯科予防の分野にも力を入れはじめています。予防措置の中心的役割を担っているのは歯科衛生士ですから、この職種に対する需要は今後ますます高まっていくといえるでしょう。
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試験データ
項目 | 内容 |
---|---|
資格・試験名 | 歯科衛生士 |
試験日 |
【第31回 歯科衛生士国家試験】 |
試験区分 | 国家資格 |
主催団体 | 厚生労働省 |
受験資格 | (1)文部科学大臣の指定した歯科衛生士学校を卒業した者(令和2年3月13日(金曜日)までに卒業する見込みの者を含む。) (2)都道府県知事の指定した歯科衛生士養成所を卒業した者(令和2年3月13日(金曜日)までに卒業する見込みの者を含む。) (3)外国の歯科衛生士学校を卒業し、又は外国において歯科衛生士免許を得た者であって、厚生労働大臣が(1)又は(2)に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると認めたもの |
合格率 | 95%程度 |
出題内容・形式 | 人体(歯・口腔を除く。)の構造と機能、歯・口腔の構造と機能、疾病の成り立ち及び回復過程の促進、歯・口腔の健康と予防に関わる人間と社会の仕組み、歯科衛生士概論、臨床歯科医学、歯科予防処置論、歯科保健指導論及び歯科診療補助論 |
検定料 | 14,300円 |
問い合わせ先 |
一般財団法人歯科医療振興財団 〒102-0073 東京都千代田区九段北4丁目1番20号 歯科医師会館内 TEL:03-3262-3381 |