マンション管理士の仕事内容とは?
住民が安心して生活できるようにサポートする仕事!
分譲マンションには、国民の約1割に相当する1,525万人以上の方がマンションに住んでいると推計されています。マンションの管理のサポートがマンション管理士の仕事ですが、仕事内容は多岐に渡ります。
具体的にはマンション管理における以下のことをサポートします。
・区分所有法に基づいた管理規約の作成および更新
・住民の意見をまとめるための管理組合の運営および会計管理
・住民間や業者との間で発生したトラブルの解決
・マンション管理適正化法に基づいた管理会社の監督
・相場的に月額1.5万円程度する管理コストの見直しや削減
・建物の寿命を延ばし、快適な住居空間を維持するための修繕工事
・マンションを維持する際に必要な施工を依頼するときの業者選び
・その他、マンション管理に関するさまざまな相談への対応
基本的に、マンション管理士はマンションの組合と仕事を行っていきます。場合によっては、自治体と仕事をする場合があります。具体的な例を挙げると、以下のような仕事もあります。
・自治体が主催しているセミナーでの講演や相談会の出席
・自治体のアドバイザーに就任
マンションの組合の組合員は、マンションの管理に関して素人な場合が多いです。そこで、マンション管理士が、「区分所有法」「民法」「管理組合の運営に関する知識」「建築基準法」「建築設備に関する知識」「マンション管理適正化法」などの専門知識を用いて、遵守すべきことを守りつつも、無駄な損害の発生を予防して、ベストといえるマンションの管理状況を提供するのです。
マンション管理士の需要はある?
マンションも増加しているため需要や将来性もある!
マンション管理士試験の合格率は8.26%(平成27年度試験~令和元年度試験の平均)と取得が容易でないこともあって、平成27年度試験では受験者数が14,092人でしたが、令和元年度試験では受験者数が12,021人になりました。
また、マンションには多いと数百人の方が住み、そこでは騒音や破損、ペットといった様々な住民間のトラブルが起きることがあります。その際に、当事者双方の顔を立てた上でトラブルを解決することは容易なことでありません。
しかし、価値ある取得することが容易ではないマンション管理士の資格を得られれば、やりがいを感じることは多々あります。
例えば、マンション管理に関する専門的知識を用いて、住民間同士のトラブルをスムーズに解決できれば、住民からマンション管理士に心のこもった嬉しい言葉を貰えることもあるでしょう。
その他、完璧な管理規約を作成すれば住民同士のトラブルを抑止・防止できますし、総会の内容を組合員の声を反映させたものにすれば、住民のマンションでの生活の満足感も向上するでしょう。
管理費の見直しや削減、修繕の際に低コストで請け負ってくれる業者選びをすることができれば、経済的な面においても住民に貢献することができます。
自分が行った仕事で、住民の方が満足してくださったとしたら、
大きなやりがいを感じるかもしれません。
国土交通省の調査によると、分譲マンションのストック戸数(新規供給戸数の累積などを基に、各年末時点の戸数を推計したもの)は、平成元年約200万戸でしたが、平成10年には約352万戸、平成20年だと約545万戸、平成30年になると約655万戸になりました。
「駅の近くで立地が良い」「窓からみえる景色が素晴らしい」「セキュリティ面がしっかりしている」「バリアフリーな生活ができる」などがあるため、首都圏を中心にマンションの需要は今後も落ちないことが予想されます。
マンションごとの管理組合の設置は法律により義務付けられています。
マンション数が多くなる程、マンション管理士の需要が高まるため将来性もあるといえるでしょう。
まとめ
「マンション管理会社に就職しやすくなる」「1~1.5万円程度の資格手当が貰えることが期待できる」「主任や課長などの役職につきやすくなる」「独立開業して800万円以上の収入を得られる可能性がある」ことなどが、マンション管理士の資格を取得した場合のメリットであるといえます。
今後は有資格者が独占できる業務を加えるべきだという声も上がっているため、マンション管理士はさらなる難易度の上昇が起きてしまう可能性が否定できません。
そのため、マンション管理士を取得を検討されている方は、お早めに取得をされた方が良いでしょう。