面接時の服装の基本について
「病院の顔」となることを意識する
「病院の顔」と言っても過言ではない医療事務の仕事。
患者が病院を選ぶ昨今の時代の流れを考えると、医療事務スタッフの印象は病院にとって非常に重要と言えるでしょう。
そのため、医療事務の面接では、人当たりの良さやマナー、服装といった「見た目」が評価されます。
多くの人に注目される職業
また、業務時間以外の通勤時や休憩中の身だしなみにも配慮する必要があります。
多くの人に注目される職業であるという自覚を持ち、面接時の服装を選ぶことが大切であるといえるでしょう。
出会って5秒で印象が決まる
アメリカのある心理学者の研究結果によると、初対面時の印象は出会って5秒ほどで決定されると言われています。
また、その人の印象の大半は視覚情報によって作られるということも分かっています。
もちろん面接の際にどんな自己PRをするのかも重要ですが、面接が始まる前に見た目の印象でマイナス評価をされてしまうことのないようにしたいものです。
特に医療事務の仕事であれば、自分の服装や雰囲気が面接官からどのような印象を持たれるか意識したいところ。
そのために、以下のポイントを押さえておきましょう。
面接の場は「フォーマル」を意識
小規模なクリニックや診療所においても、面接は公の場。基本的にはフォーマルな服装で面接に行くことが好ましいでしょう。
スーツを着用して面接に臨むことで本気度も伝わりやすく、真面目な印象を与えることもできます。
色は紺やグレー、女性であればベージュや水色などがベターです。
Tシャツやジーンズなどラフな格好は医療事務の仕事には合っていません。
社会人として非常識であるとみなされてしまう可能性もあるので避けるようにしましょう。
清潔感のある服装
患者さんとコミュニケーションを行う医療事務のスタッフには清潔感も必要不可欠。
服にシワや汚れがついているのはもってのほか。
面接の前には鏡で全身を見て不潔なところがないか確認するようにしましょう。
また、見た目ではなく臭いにも気をつける必要があります。
汗やタバコの臭いはマイナスの評価につながるので、事前に対策をしておくと良いでしょう。
小物類は華美なものを避けて
鞄や時計、アクセサリーはシンプルなデザインを選びましょう。
装飾が目立つものや奇抜なカラーは医療現場に相応しくありません。
また、大きくブランドのロゴが入ったものも良い印象は与えないでしょう。
フォーマルな服装に合わせてもおかしくない小物類を用意することをおすすめします。
【女性編】医療事務の面接時に好ましい服装は?
小規模なクリニックや診療所などでも、面接は「公的な場」とみなされるので、基本的にはフォーマルな装いがおすすめです。
特に、絶対に受かりたい!と思う面接に行くときには、スーツを着て行くと本気度が伝わりやすいでしょう。
服装の色や丈など
スーツの色は紺・グレー・ベージュなど、ベーシックなものを選びましょう。
インナーのブラウスやカットソーは、フリルやレースが目立ちすぎると華美な印象が残るので、シンプルで清潔感がある白や水色をベースにしたすっきりしたデザインのものがおすすめです。
スカートの丈にルールはありませんが、ひざの中心が隠れるくらいの長さで、肌の露出が多すぎないものにすると見た目がよくなります。
装飾品など
ピアスやブレスレットなどは外し、ネックレスなど他のアクセサリをつけるときは小さめでシンプルなものを選ぶのがよいでしょう。
とはいえ、暗めの雰囲気にならないように、スカーフやバッグなどの小物に柔らかい色合いのワンポイントカラーを入れると、おしゃれな印象を与えられそうです。
目立ち過ぎずに良い印象を残す
面接の時は「自由な服装でおいでください」と言われるかもしれませんが、そのような時こそ、服装に見えてくる人柄が観察されています。
医療事務の面接における服装のポイントは、目立ち過ぎず、女性っぽさをアピールしないことです。
良い印象は残しつつ、見た目の印象だけが強烈に残らないように気をつけたいですね。
面接官が男性であれ、女性であれ、さわやかな印象が残る服装をイメージして医療事務の面接に臨みましょう。
【男性編】医療事務の面接時に好ましい服装は?
男性の医療事務が募集されているのは、比較的大きな病院です。
救急や夜間受付がある病院、また、事務職としてまとめ役やリーダー候補になる男性が期待されている病院に面接を受けに行くことが多いでしょう。
このような大きな病院での面接の場合は、特に公的な場にふさわしい服装が求められます。
服装の色や丈など
「私服OK」と言われても、基本はスーツで、やはりベーシックな色(紺・グレー)がおすすめです。
きちんとしたブレザーやスラックスも悪い印象は与えませんが、面接の時はスーツのほうが無難かもしれませんね。
ワイシャツは普段はカラーシャツを着る人も、面接の時は白色のシャツがおすすめです。
ネクタイは顔色が映えるように、明るい色にするとよいでしょう。
また、意外と足元は注目されるので、靴下はスーツに合う色に、そして靴はよく磨くと清潔感をアピールできます。
清潔感を意識する
医療事務は患者さんと接する職場なので、男性の場合、もっとも重視されるのは「清潔感」です。
ひげや髪の毛の手入れ、鼻毛などが出ていないこともチェックしてください。
「さわやかさ」を意識する
一緒に働く同僚たちは女性が多いこともあり、基本的な身だしなみチェックは、他の職場以上に厳しくなる可能性もあります。
センスをアピールするあまり、悪目立ちしすぎないように、さわやかな印象を与えられるような恰好で医療事務の面接に臨みましょう。
医療事務の面接時の髪型やメイクについて
医療事務の面接に行く際は、服装だけでなく髪型やメイクなどの身だしなみにも気をつけましょう。
ここでは男女別にポイントをまとめました。
【男性編】
髪型
不潔な印象を与えないために、目にかかるほどの長い髪は避けましょう。
前髪は眉が見える長さに整えるか、横に流すようにしましょう。
そうすることで表情がよく見えるようになり、よりあなたの印象が伝わりやすくなります。
●後ろ髪について
後ろ髪の長さはシャツの襟につかない程度が目安。
こちらも長すぎるとだらしなかったりラフな印象を与えてしまう可能性があります。
●スタイリング剤
整髪料をつけることで、髪型によりまとまりが出ます。
しかし付けすぎてしまうと不自然な印象に。
ベタつかない適度な量を使用するようにしましょう。
●髪色
また、スタッフの髪の色に関しては職場によって規定が異なりますが、男性のカラーリングは好ましくないと考える医療現場は少なくありません。
医療事務の仕事は「病院の顔」であることを考えると、面接時の髪はカラーリングをしていない自然な色が好ましいと言えるでしょう。
【女性編】
髪型
男性と同様、女性も清潔感が重要なので肩にかかる髪は結ぶことが基本です。
●ゴムでまとめる
華美なヘアアクセサリーは使用せず黒や紺、ブラウンのゴムを使うようにしましょう。
また、結んでも広がってしまったり腰のあたりまで伸ばしている場合はシニヨンスタイルにまとめることをおすすめします。
ヘアコーム等を使えば綺麗にまとめることができます。
●ピンで留める
髪の長さが肩よりも上の場合は、動作をした時に顔にかからないことが大切。
伸ばした前髪が顔にかかってしまう場合は、黒いピンで留めておきます。
●スタイリング剤
スタイリング剤を使って髪がバラつかないように対策することもおすすめですが、無香料のものを使いましょう。
●髪色
カラーリングはできるだけ自然な色に。
派手なトーンの茶髪や金髪の場合、それだけで不採用となってしまう可能性もあります。
メイク
女性はメイクで印象が変わります。
派手な化粧は清潔感がないとみなされる一方、ノーメイクでは社会人として非常識な印象を与えてしまう可能性もあります。
薄めのベースメイクと自然なカラーのアイメイクを施し、リップやチークは血色が良く見えるカラーがおすすめです。
ラメやツヤ感の強いコスメは避けたほうが無難でしょう。
●ネイル
また、医療事務の仕事は爪もチェックされる可能性もあります。
派手なマニキュアやネイルは落とし、できるだけ自然な状態の爪で面接に臨みましょう。
【シチュエーション別】面接時に適した服装
どんなシチュエーションでもスーツが無難
ここではシチュエーション別に面接時に適した服装をご紹介します。
「服装は自由」と言われたら
病院によっては、面接時の服装は特に指定なしとしているところもあります。
とはいえ、具体的にどんな格好で行ったら良いか、本当に普段通りの格好で良いのか悩んでしまうものです。
この場合、面接にはスーツを着ていくことが無難です。
スーツはどんなシチュエーションにも相応しく、真面目で清潔感のある印象を与えることができます。
新卒3年以内であればリクルートスーツでも良いでしょう。
20代後半の場合はビジネススーツを着用しましょう。
「カジュアルな服装で」と言われたら
病院側から「カジュアルな格好で」と言われた場合も、できるだけフォーマルな服装で面接に行くようにしましょう。
いくら「カジュアル」と言っても面接の場です。
服装によって印象が変わる可能性があります。
そのため、ジーンズやTシャツといった普段着は避けたいところ。
スーツがかしこまり過ぎていると感じる場合は、ビジネスカジュアルな服装がおすすめです。
男性はジャケットに襟のついたシャツ、女性はシンプルなトップスにジャケットを合わせましょう。
夏の暑い日の面接
真夏の面接では、できるだけジャケットを着たくないと感じる方も多いのではないでしょうか。
クールビズを導入している職場もありますが、面接の際は男女問わずジャケットの着用は基本です。
●男性の場合
男性の場合は清潔感のある白い襟付きシャツにネクタイを締めると良いでしょう。
●女性の場合
女性もトップスの上にジャケットを羽織るスタイルが基本です。
暑さ対策としては、夏用の薄い生地のジャケットを用意したり、建物に入る手前でジャケットを羽織るといった方法があります。
また、この時期は汗染みやインナーが透けてしまわないよう注意が必要です。
冬の寒い日の面接
真冬の面接ではつい服を着込みたくなりますが、夏と同様に男女ともスーツの着用が基本です。
どうしても寒い場合はシャツの下に温感インナーを着用したりカイロを貼ることをおすすめします。
また、コートを着用する場合は黒や紺、グレーなど落ち着いた色を選ぶようにしましょう。
パート・アルバイト面接の場合の服装は?
医療現場に相応しい格好
パートやアルバイトであっても医療事務の仕事を希望する場合はスーツ、またはビジネスカジュアルな服装が理想です。
勤務形態は違っても、仕事の内容は正職員と変わりません。
清潔感を意識
患者さんとコミュニケーションをする仕事であることを考えると、清潔感がある服装が望ましいと言えるでしょう。
スーツのカラーも、紺やグレー、ベージュなど落ち着いた色を選び、小物類も派手にならないように気をつけることが大切です。
髪型やメイク、ネイルなども医療事務スタッフとして相応しい清潔感を感じるスタイルが良いでしょう。
明るい印象を心がける
しかし、落ち着いた印象を目指すあまり暗い印象になってしまうのも避けたいところです。
全身が黒っぽい服装にならないようにメリハリをつけたり、女性であれば血色がよく見えるチークやリップを使用して明るい印象になるように心がけましょう。
「パートだから」と言って気を抜かず、医療現場に相応しい身だしなみを意識して見せることで、好印象を与えることができるでしょう。
医療事務の面接時の服装で気を付けたいポイント
医療現場で働くことを想定する
医療事務の面接時の服装で気をつけたいポイントについて、具体例をまとめました。
体型に合った服装を選ぶ
サイズが大きすぎたり小さすぎたりすると不自然な印象を与えてしまう可能性があります。
久しぶりにスーツを着るという方は、前もって試着しておくことをおすすめします。
A4サイズの書類が入る鞄を持つ
医療事務の面接では仕事に必要な書類を貰うこともあるため、A4サイズ以上のフォーマルな鞄を持っていくようにしましょう。
リュックはカジュアルな印象が強いため、相応しくないとされています。
香水はつけない
医療現場に従事するスタッフは基本的に香水や香りの強い整髪料をつけることを禁止されています。
そのため面接時も香水はつけないほうが望ましいでしょう。
リクルートスーツは20代前半まで
フレッシュな印象を与えるリクルートスーツも、歳を重ねて着るとやや不自然な印象を与えてしまう可能性があります。
そのため、社会人らしいビジネススーツを着用して面接に臨まれることをおすすめします。
爪は短く整える
女性の場合はネイルやマニキュアを楽しんでいる方も多いかもしれませんが、医療現場で働く場合は短く清潔感のある爪が基本とされていますので、面接時までに整えていきましょう。
医療事務の面接で印象の悪い服装とは?
不潔な服装、華美なスタイルは避ける
ここまで、医療事務に相応しい服装についてご紹介しましたが、悪い印象を与えてしまう服装についても解説していきましょう。
医療現場において最も重要なのは清潔感です。
そのため、だらしない服装や髪型は面接時の評価を下げてしまう可能性があります。
清潔感が最も大切
アイロンがけをしたシャツや、汚れていない靴を準備しましょう。
また、特に女性の場合は華美なスタイルは避けましょう。
目立つ色のスーツや髪色、大柄のアクセサリー、付けまつ毛や濃いラメのアイメイクなどは医療現場には相応しくありません。
患者さんに安心感を与えるスタッフをイメージして、面接当日の服装や髪型、メイクを考えると良いかもしれません。
【職種別】実際に転職をした人の面接時の服装例
実際に転職をされた方の面接時の服装例についてご紹介します。
【男性編】
Aさんの例
「スーツの上下にYシャツを合わせ、ネクタイを着用しました。新卒時に買ったリクルートスーツはもう着られないので、新たにビジネススーツを新調しました。前髪が少し長かったのでワックスをつけて横に流しました。鞄はノートパソコンが入るくらいのビジネスバックを持参しました」
Bさんの例
「黒のスーツに落ち着いた色のネクタイを締めました。髪型は少し長かったので思い切って短く切ってしまいました」
Cさんの例
「フランクな雰囲気の職場だったので、ビジネスカジュアルな服装で面接に行きました。グレーのテラードジャケットと白い襟付きのシャツ、鞄は茶色のビジネスバッグです。医療事務の仕事は清潔感があったほうが良いと思い、髭は綺麗に剃っていきました」
Dさんの例
「寒い季節だったので、上下スーツの上にコートを羽織りました。コートはウール素材の紺のコートなので、通勤時にも使えるデザインです」
Eさんの例
「大きな病院なので、フォーマルな印象の黒いスーツに白シャツとネクタイを合わせ、革靴を履いて行きました。髪の色も面接の前に黒く染めて、当日はワックスでまとめました」
【女性編】
Fさんの例
「白いブラウスに黒いジャケット。ロングヘアーなので髪型はお団子にまとめました。メイクはナチュラルメイクで、全体的に自然な色を意識しました。爪は普段から何もつけず短く整えています」
Gさんの例
「ベージュのスーツに、スカート、白いシャツを合わせました。暑い時期だったので面接会場に着く直前にジャケットを羽織りました」
Hさんの例
「癖毛なので前髪がまとまらず、ピンで留めていきました。服装はオフィスカジュアルなジャケットと白いトップス、下はスカートです。靴はブラウンのパンプスを履きました」
Iさんの例
「普段通りの服装で大丈夫ですと言われましたが、無難に紺のスーツで面接をしました。鞄は少し大きめのものを持っていきましたが、資料をたくさん渡されたので良かったです」
Jさんの例
「無地のリクルートスーツを着ていきました。靴はリクルート用のローファーです。髪色は黒で、後ろで一つに結んでいました。メイクはベースメイクはしっかりして、アイメイクやリップは控えめに調整しました」
【女性編】出勤時に好ましい服装は?
出勤時に露出の多い服や、極端なミニスカートなどはふさわしい服装とは言えないでしょう。
また、ブランド物で身を飾るのも目立ってしまいます。
まるで部屋着のような、あまりに無頓着な恰好での出勤もだらしない印象を与えてしまう可能性があるので、清潔感を意識した服装を心がけましょう。
特に、新人社員のうちは、社風やほかのスタッフの方たちの服装もよく観察するようにしましょう。
最初は、華美なものを避け、あまり目立たないようにしていくようにすると良いでしょう。
まずはシックな装いを基本にしながら、スカーフやアクセサリを活用してさりげなくおしゃれをしていくのが良いかもしれません。
【男性編】出勤時に好ましい服装は?
医療事務は圧倒的に女性が多い職場なので、男性の医療事務スタッフは注目される場合があるかもしれません。
一般的に、通勤時の服装なども清潔感を意識した服装・身だしなみを心がけましょう。
寝ぐせや頭のフケ、よれよれのズボンや汚れた靴などで出勤することは避けた方が良いでしょう。
常にスーツを着る必要はありませんが、カジュアルなブレーザーとスラックスなど、私服のなかでも整った服装で出勤したいものです。
まとめ
医療事務の仕事につく人の服装は、多くの方に注目されていることを意識していたいですね。
仕事さえできれば、どんな服装をしてもかまわないという考え方は医療事務を志すにはふさわしくないでしょう。
患者さんと接して病院の印象をよくすることや、一緒に働く仲間の目も適度に気にすることができる方は、仕事上でも「気配り」をすることができ、それが服装の選び方にも表れるともいえるかもしれません。
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監修者プロフィール
東京三洋電気株式会社エレクトロニクス事業部マイコン応用センター退社後、レセプト専用コンピュータ(医科・調剤)販売会社入社。インストラクターに転身。
その後、一時中断をはさみ、2009年から医療事務講師を務める。・・・ [続きを読む]
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