保育士資格とは
保育士になるためには?
保育所の管轄は?
「厚生労働省」です。
保育士になるためには国家資格取得!
保育士になるためには、厚生労働省の認定する保育士資格を取得しなければいけません。
資格取得までの道のりは?
保育士資格を取得するには2つのルートがあります。
●ルート1:養成校(専門学校・短大・大学)を卒業時に取得
厚生労働省指定の養成学校(大学・短大・専門学校)で2~4年学び所定の科目・課程を履修すれば、卒業時に保育士資格が得られます。
保育士・幼稚園教諭、両方の課程がある短期大学・専門学校で学べば、両方の資格・免許を取得できます。
●ルート2:試験合格で取得
試験に向け学習し、年2回実施の保育士試験(筆記・実技)に合格することで保育士資格を取得できます。
独学および資格試験の通信講座受講やスクールに通って学び試験合格を目指します。
この場合は最短6ヶ月で取得可能です。
資格を取得したら就職!それには?
・公立保育園:各市区町村の採用試験を受験
・私立保育園:各保育園の採用試験を受験
採用試験の内容はそれぞれ異なりますが、公務員試験では一般的に、第1次試験が筆記試験(選択方式)、合格後、第2次試験で集団行動観察や面接、ピアノ、適性試験などがあります。
自治体によって三次試験を実施しているところもあります。
就職先は、保育園だけでなく、相談所・学童保育・託児所・病院・児童福祉施設など多彩にあります。
保育士の仕事とは?
対象は?
園にもよりますが、対象は生後57日以上の赤ちゃん~6歳までの未就学児です。
幼稚園教諭は、0~2歳児の乳児を対象にしておりませんので、その点が両者の大きな違いです。
保育士の仕事は文字通り「保育」
保育園は厚生労働省管轄になり、児童福祉法第18条の4で保育士は「専門的知識及び技術をもって、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導をおこなう」と記述されています。
勤務先は、認可保育所(公立・私立)・認定保育所(私立)・無認可保育所などのほか、乳児院や児童養護施設、児童相談所、民間の託児施設やベビーシッターなどでも働くことが可能です。
具体的な仕事内容は?
親に代わって子どもの保育指導をすることが保育士の仕事です。
養護と教育を一体として、食事、排泄、着替えなどの身の回りの世話、子どもに基本的な生活習慣を身につけてもらうことはもちろん、ともに楽しく遊びながら子どもの社会性や自立心を育み成長をサポートしていきます。
また、1年にわたっておこなわれる、さまざまな保育計画書の作成、事務仕事、保護者とのコミュニケーションなど、保育士の仕事は多岐にわたります。
>> 保育士の仕事内容について詳しくはこちら
保育士の給料は?
給料は?
保育士の平均年収・月収を見てみましょう。
[全国の保育士平均給与と賞与・年収]
平均給与月額:24万4,500円
年間賞与:70万600円
平均年収:363万4,600円
平均年齢:36.7歳
(「厚生労働省 令和元年度 賃金構造基本統計調査」より)
このように、保育士の平均年収は363万円ほどです。
公立保育園と私立保育園では違う?
●公立保育園
公立保育園の保育士は、地方公務員ですので、昇給制度、賞与制度が適用されます。
年功序列型で、能力に関係なく、毎年、昇給されるのも魅力でしょう。
●私立保育園
公立保育士の給与と比較してみると、私立保育士の方が、現在、年収で200万円以上低いようです。
ただし、私立保育園の運営母体の経営状態や地域環境に左右されますので、必ずしも、私立保育士の給与が安いとはいい切れません。
また、共働き世帯が増え保育園のニーズは高まる一方ですが、保育園、保育士不足の実情はなかなか改善されていないようです。
そこで政府は子育て支援の一環で、保育士不足の改善を図るため、私立保育士の給与もキャリアアップ等の施策を投じて見直す動きもあります。
保育士の待遇は?
勤務時間
多くの保育園では7時~19時までの間、開園し子どもを保育していますが、一般的に保育士の勤務はシフト制になっています。
例えば、早番の7時頃~16時まで、中番の9時~18時まで、遅番の10時~子ども帰宅までと3体制のシフトなどがありますが、保育園によって異なりますので、こちらはあくまでも一例と思ってください。
休日
時々、土曜日に開園している保育園も見られますが、基本的には週休2日制です。
日曜日と週1日平日休み、月に計8日休みというパターンが多いようです。
幼稚園教諭とは
幼稚園教諭になるためには?
幼稚園の管轄は?
「文部科学省」です。
文部科学省が管轄しており、幼稚園は学校教育法上では「学校」という位置づけになります。
そのため、幼稚園で働くには「教諭」免許が必要になり、「教諭」「先生」と呼称されているのです。
幼稚園教諭になるためには資格取得!
下記3種の幼稚園教諭免許状のうち、いずれかが必要です。
・専修(大学院の学位)
・1種(大学の学位)
・2種(短大の学位)
免許取得までの道のりは?
免許を取得するためには、幼稚園教諭養成課程のある大学院、大学、短大などで学び、卒業が必要です。
学校で養成課程のすべての単位を修得すれば、幼稚園教諭免許を取得できます。
希望者は、保育士・幼稚園教諭の2種類の免許を卒業と同時に取得も可能です。
また、学ぶ内容は、学校によってさまざまですが、一般的には次のようなものがあります。
・心理学
・保育技術
・体育
・保育内容
・実習(公立幼稚園や私立幼稚園などでの実習)
免許を取得したら就職!それには?
・公立幼稚園:各市区町村の採用試験を受験
・私立幼稚園:各幼稚園の採用試験を受験
採用試験の内容はそれぞれ異なりますが、一般的には、第1次試験が筆記試験、合格後、第2次試験の面接を受けます。
さらに、音楽(ピアノ演奏)などの実技試験が実施される場合もあります。
>> 幼稚園教諭について詳しくはこちら
幼稚園教諭の仕事とは?
対象は?
満3歳から小学校に入学するまでの幼児です。
幼稚園教諭の仕事は「教育」
幼稚園は文部科学省管轄のため、小学校や中学校と同様の分類で「学校」になります。
そのため、幼稚園教諭の仕事は「教育」になります。
勤務先は、公立幼稚園や認定こども園もしくは私立幼稚園や私立の幼保連携型や幼稚園型こども園です。
具体的な仕事内容は?
子どもの教育を目的に、幼稚園教育要領に基づくカリキュラムに沿いながら、社会性、言葉、表現力、自立心などを育んでいきます。
そこには、運動や音楽、遊びなどを通じて、子どもたちが楽しく学べるよう、また、個性を伸ばしてあげられるような、工夫が求められます。
また、保護者とのコミュニケーションや、四季を通じての行事の企画・準備など、子どもと過ごす以外にも多彩な業務が待っています。
幼稚園教諭の給料は?
給料は?
幼稚園教諭の平均年収・月収を見てみましょう。
[全国の幼稚園教諭平均給与と賞与・年収]
平均給与月額:24万4,100円
年間賞与:73万7,900円
平均年収:366万7,100円
平均年齢:34.3歳
(「厚生労働省 令和元年度 賃金構造基本統計調査」より)
このように、幼稚園教諭の平均年収は367万円ほどです。
公立幼稚園と私立幼稚園では違う?
・公立幼稚園
公務員なので、年功序列型で、能力に関係なく毎年昇給されます。
そのため、長く働けば働くほど給与は高くなります。
・私立幼稚園
各幼稚園によって、経営状態や地域性により給与額、昇給率ともに差があります。
学歴で給与に差はある?
学歴によって給与に差があります。
大学院卒であれば、幼稚園教諭専修免許状、大卒であれば幼稚園教諭1種免許状、短大卒であれば幼稚園教諭2種免許状を取得できます。
短大卒と大学卒では、大学卒の方が初任給が高めになっているのが一般的でしょう。
幼稚園教諭の待遇は?
勤務時間
8時~17時頃が一般的な勤務時間です。
ただし、子どもが帰宅してからも仕事は残っており、残業も少なくありません。
例えば、年間行事の計画・準備、保育計画書の作成、保護者への報告書類など事務仕事も業務のひとつです。
休日
基本的には土日休み、週休2日制です。
ただし、土日に運動会や遠足などの行事がある場合は出勤が必要です。
その場合は代休が取れます。
また、夏季休暇や冬季休暇があるので、休みがきちんととれる点も魅力でしょう。
幼保特例制度とは?
幼稚園の先生が保育士資格を簡単に取得できる「幼保特例制度」
幼稚園教諭免許を持っている方なら、これまで定められていたステップを踏まずとも、比較的、簡単に保育士資格が取得可能となりました。
厚生労働省が、平成24年度に幼稚園教諭免許状所有者(臨時免許を除く)を対象に、保育士資格取得特例=「特例制度」が設けられたことによります。
詳しくはこちらをご覧ください。
>> 保育士の特例制度
保育士の資格取得を目指せるおすすめスクール
ヒューマンアカデミー / 通信講座(通信)
ココがポイント!「見る&聴く&書く」の3方向学習法で最短6ヶ月で保育士試験合格を目指せる
スクールホームページ:
>>ヒューマンアカデミー / 通信講座
四谷学院通信講座(通信)
ココがポイント!四谷学院だけの55段階学習と親身なサポートで初心者からでも保育士に!
スクールホームページ:
>>四谷学院通信講座
ヒューマンアカデミー(通学/全国)
ココがポイント!国家資格免除!週2.5日・2年間で保育士資格が取得できる!
スクールホームページ:
>>ヒューマンアカデミー/通学
関西保育福祉専門学校(通学/関西)
ココがポイント!選べる学びのスタイル【昼間/夜間主/長期(3年)履修】
スクールホームページ:
>>関西保育福祉専門学校
監修者プロフィール
白梅学園大学 子ども学部 教授。
短大・大学など保育者養成校数校での専任講師や教授の経験を経て、現在は白梅学園大学子ども学部子ども学科・同大学院子ども学研究科教授を務める。
保育学、幼児教育学を専門とし、主に家庭における絵本の活用や保育士養成プログラムの開発に注力。
【主な経歴】
※代表的なご経歴のみ抜粋
・筑波大学大学院 人間総合科学研究科 修了
・淑徳大学 総合福祉学部 教育福祉学科 教授
・白梅学園大学 子ども学部 子ども学科 教授
【代表著書】
・『絵本から広がる遊びの世界 読みあう絵本』(風鳴舎)
・『絵本を読みあう活動のための保育者研修プログラムの開発 ―子どもの成長を促す相互作用の実現に向けて―』(ミネルヴァ書房)
ほか多数
【所属学会】
・日本保育学会
・日本乳幼児教育学会
・日本保育者養成学会
ほか多数
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