ベビーシッターとして働くにはどのような雇用形態がある?
(1)派遣会社へ登録する
ベビーシッターの雇用形態には様々なものが存在しますが、一番オーソドックスな働き方は派遣会社へ登録する方法でしょう。
ベビーシッターとして勤務する大半の人は、ベビーシッター専門の会社に自身の経歴や能力を伝え、スタッフとして登録しています。
会社により雇用形態が派遣になるのかパート・アルバイトになるのかは様々ですが、条件に合う仕事があれば紹介を受けて仕事を開始する形です。
ベビーシッターを依頼するお客様の大半は「決まった数時間のみベビーシッターをお願いしたい」という内容ですが、場合によっては「この日だけベビーシッターを頼みたい」という単発の仕事もあるようです。
依頼によって仕事内容も時間も大きく変わる特徴がありますので、決められた曜日や時間帯のみ派遣として働きたいという人に最適な環境かもしれません。
一方で、同日内に複数の仕事を掛け持ちしたり、長時間勤務をこなしてフルタイム勤務している人もいます。
現在の日本では、定期的にベビーシッターを利用している人は少数派で、「子どもが急に風邪をひいてしまった」、「急用で子供を数時間だけ預かってほしい」という場合に依頼する方が大多数です。
このような利用をスポットシッティングといい、急な依頼に対応できるベビーシッターの需要が特に高まっています。
会社によっては随時求人情報をネットで掲載しており、登録会や採用面接が開催されていますので確認してみてください。派遣会社への登録は、ベビーシッター経験が全くない方でも受けいれているケースもあれば、子育て経験や仕事としての保育経験が必要になる場合もあります。
また、保育士、幼稚園教諭、認定ベビーシッター等の資格があれば待遇が良くなる会社も多いようです。
なお、経験者・未経験者問わず仕事を開始する前には研修が用意されています。
高校卒業後から子育てを終えた主婦まで年齢は広く採用されていますので、興味のある方はぜひご確認ください。
派遣会社を通して仕事をおこなう場合、給料は時給制となります。
おおよそ1,000円から1,600円程度が相場となり、この金額に交通費、深夜・早朝手当が加算された金額が手取りとなります。
正社員ではありませんので、社内で昇格というものはありませんが、実績や資格を取得することで手当てがつくことも。
基本的には依頼主の自宅に赴いて仕事を行いますが、まれにイベント会場や自身の自宅で子供を預かるケースもあります。
(2)正社員雇用
ベビーシッターの中には正社員として働いている方も存在します。
企業や託児施設などから募集されているベビーシッターの仕事は社員として勤務することになるでしょう。
アルバイトやパートと比較すると求人数自体がかなり少ないため、正社員勤務を目指す方にとっては難しい道になるかもしれません。
また、正社員としての就職先を探そうと思うと、派遣やパートよりも厳しい採用条件が課されるケースも多いため、技術や資格の有無が問われることもあります。
いくつかの条件を下記に挙げます。
・保育士、幼稚園教諭、看護師などの有資格者
・ベビーシッターの業務経験
・子育て経験、集団保育経験
資格者として保育士を紹介しましたが、実際の業務では保育園のような集団保育は行われていませんので、保育士の仕事とは異なります。
もし保育士や幼稚園教諭の資格を持っていない方でも、子育て経験があるベテラン主婦であればより重宝されることもあるようなので、一度面接だけでも応募してみると良いでしょう。
雇用形態が正社員となることで、仕事内容も派遣・パートより様々なものを担うことになります。
保育などのシッティングだけに留まらず、会社に在籍する若手ベビーシッターの教育や各種研修を行うのも正社員の仕事です。
また、ベビーシッタースタッフのシフト調整、利用希望者の電話応対などシッティング業務から離れる場合も多いことを正社員希望の方は覚えておいてください。
待遇は派遣社員やアルバイト・パートに比べるとかなり良いです。
給料を見てみると、アルバイト・パートのような時給制ではなく、固定給となります。
さらに、正社員には賞与支給、昇給、有給休暇、社会保険など各種手当が備わっている利点もあります。
その分、責任が重くなりますので、残業や業務の範囲が増えます。
インターネットでベビーシッターを正社員で採用する会社を見てみると、いくつか存在するのがおわかりいただけるかと思います。
まず、通勤可能な範囲かどうかを確認されると思いますが、それ以外にもぜひ目を通していただきたいポイントが以下のとおりです。
・研修、フォローアップの有無
・協会に加入しているかどうか
ベビーシッターとして業務を進めるうえで、どうしても人間である以上ミスはつきものです。
依頼主の持ち物を壊してしまったり、紛失してしまうこともあるでしょう。
その際、会社が保険に加入していれば、弁償額も一部負担で済みます。
(3)マッチングサービスを利用する
従来のベビーシッターは正社員として働くか、派遣かパート・アルバイトのみが選択肢でした。
しかし、インターネットの普及によりマッチングサービスを利用する方も増えています。
子供を預けたい利用者とベビーシッターとして働きたい方を繋ぐサービスのことを指し、マッチングサービスに登録しておけば手軽に働くことが可能です。
まず最初に、各種サービスで登録作業をおこないますが、その際に自身の様々なプロフィールも併せて記載します。
仕事可能な時間はもちろん、スキルや経験、職歴や趣味など。
アプリ上で利用者とベビーシッターが直接打ち合わせをして、シッティング完了後にマッチングサービスを通して料金が支払われる仕組みになります。
勤務時間は2時間程度から請け負う事が可能なうえ、勤務場所や仕事内容も比較的融通を利かせやすいのが特徴です。プライベートと仕事の両立をお考えの方にとってはおすすめといえるでしょう。
会社を経由するベビーシッターと比べると、利用者側がベビーシッターを選びやすいのがマッチングサービスの特徴です。
依頼を終えたあとは、利用者から口コミが投稿されますので、それが自身の評価・実績となります。
給与は1時間1,000円から2,000円程度が相場ですが、自身で設定できるサービスが大多数です。
保有している資格や特技、その他アピールポイントが依頼件数に直結しますので、よりやりがいを感じやすい環境かもしれません。
スキルを磨くことによって収入が目に見えて変化することもあり、副業としておこなう方も多いと聞きます。
マッチングサービスにおける利用者側のメリットは先に説明しましたが、実は働く側にも大きなメリットがあることはご存知でしょうか。
従来のベビーシッターでは働く側が依頼主を選ぶことは不可能でしたが、マッチングサービスでは依頼主を探すことも可能です。
また、会社を経由するよりも自身の名前が売れますので、良い仕事をすればリピーターの獲得にも繋がります。