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登録販売者の外部研修とは?受けなかったらどうなる?受講対象や最新の研修内容を解説!

登録販売者の外部研修とは?受けなかったらどうなる?受講対象や最新の研修内容を解説!

一般医薬品を販売するために必要な資格である「登録販売者」。
専門知識を持っていることの証明にもなりますが、医薬品に関する法規やリスク区分の変更があるように、資格試験合格後も常に最新の知識を正確にアップデートしなければなりません。

登録販売者の外部研修の概要や受講対象、研修の必要性や受講しなかった場合にどうなるのかについて、詳しく解説します。

また、この記事を執筆しているライター西村(登録販売者資格保有)の外部研修受講体験談や、外部研修にプラスして学べる書籍についても記載していますので、ぜひ参考にしてください!

更新日:2024-06-27(公開日:2019-03-29)

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この記事を監修したのは

登録販売者講座 講師:石川 達也氏

登録販売者講座 講師:石川 達也




この記事の執筆者


BrushUP学び専任ライター:
西村 美保(登録販売者資格保有)



BrushUP学び専任ライター:西村 美保

登録販売者の外部研修(継続研修)とは

登録販売者の外部研修とは?研修内容、受講の必要性や条件について解説!

登録販売者に必要な知識をアップデートするもの

外部研修の目的

外部研修(継続研修)は、登録販売者の質を向上させるべく医薬品を適正に扱うための知識を身につけることを目的としています。

この外部研修は、厚生労働省が2012年に示したガイドラインにて実施が義務付けられた制度です。
薬事法において、登録販売者は一般のお客様に第2類、第3類医薬品の販売やアドバイスをすることが認められています。

医薬品に関する法規やリスク区分の変更などがある場合、登録販売者はその知識をアップデートさせ、常に最新の知識を身につけておく必要があります。
一般のお客様へ薬の情報提供を正しくおこなうために、外部研修は欠かせない制度です。

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外部研修は義務?受けない場合のペナルティはある?

受講は義務だがペナルティはない

2012年、厚生労働省が示した「登録販売者の資質向上のための外部研修に関するガイドライン」により、登録販売者の外部研修の受講は義務化されています。
義務化されているものの、受講しなかった場合に関してペナルティや罰則、資格はく奪などは特にありません。

2022年4月の省令改正により登録販売者への受講実施が義務化

2022年4月には省令の改正があり、薬局の開設者や店舗販売業者、配置販売業者では、登録販売者に対して毎年度研修を受講させることが義務づけられました。
医薬品の販売業者は勤務している登録販売者に対し、適切な研修を受けられるように取り計らう必要があります。
参考 厚生労働省「登録販売者に対する研修の実施について」

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外部研修の受講方法

登録販売者の外部研修は、厚生労働省が定める「外部研修に関するガイドライン」に対応したプログラムを提供している委託会社にて受講します。

事前の申し込みが必須

集合研修は原則的に事前の申し込みが必要です。
登録販売者への研修受講が義務化されたことで、薬局やドラッグストアなどで勤めている方は会社から研修のお知らせがされたり、一括で申込される場合があるようです。
自営業などで企業に勤めず個人で受講する場合は、研修期間として届出されている団体の中から選び、そのホームページで申し込み方法を確認しましょう。

研修実施機関

外部研修の実施機関​は都道府県ごとに登録されています。なお、研修参加費用は団体ごとに異なるので注意してください。
以下の表で、主な研修実施団体をご紹介します。
詳細は厚生労働省や都道府県、各機関のホームページで確認してください。

機関名 研修実施場所
ネットパイロティング株式会社 全国、オンライン
日本医薬品登録販売者協会 オンライン
日本ドラッグチェーン会 全国、オンライン
NPO法人ツルハ医療・介護サービス協会 全国(一部実施しない箇所あり)、オンライン
一般社団法人イオン・ハピコム人材総合研修機構 オンライン

参考例(東京都) 東京都​保健福祉局/外部研修の実施機関について

認定料

一例ですが、認定料は集合研修1回につき2,000円前後(この他教材費などがかかります)、eラーニングは1,500円前後が相場のようです。

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【最新】登録販売者の外部研修の内容

登録販売者の外部研修の内容

受講形式
対面形式による「集合研修」
オンライン形式による「eラーニング」
受講時間
年間12時間以上の受講が必須
研修費用
▼集合研修
約4,000円~8,000円
▼eラーニング
約1,000円~4,000円
修了条件
受講後の認定試験に合格すること

(1)集合研修の研修内容

集合研修は、厚生労働省が示した「登録販売者の資質向上のための外部研修に関するガイドライン」に記載された、以下8項目を講義形式で受講します。
受講時間は6時間以上必要です。

  1. 医薬品に共通する特性と基本的な知識
  2. 人体の働きと医薬品
  3. 主な一般用医薬品とその作用
  4. 薬事に関する法規と制度
  5. 一般用医薬品の適正使用と安全対策
  6. リスク区分等の変更があった医薬品
  7. 店舗の管理及び区域の管理に関する事項
  8. その他登録販売者として求められる理念、倫理、関連法規等

2022年現在において「集合研修」は、新型コロナウイルス感染症対策のため、リモートでの講義やeラーニングによる通信研修に代替しているところもあります。
研修機関によって修了条件が異なります。
例えば、年間12時間以上の通信研修を受講することで修了証が発行されたり、映像で学習後に認定テストに合格することで受講の証明としていたりする場合があります。
研修機関のホームページにて確認しておきましょう。
参考 厚生労働省「登録販売者に対する研修の実施について」

集合研修経験者!ライター西村が実際に受講した感想

西村:ドラッグストアに勤務していた頃に集合研修に参加したことがあります。
近隣エリア店舗の登録販売者が集合し、団体で研修を受講しました(申し込みは会社が一括申請)。

研修に参加してよかったことは、実際に店舗で販売している一般用医薬品をピックアップし、成分の詳細や販売時のアプローチ法を学べたことです。

私が参加した研修ではステロイド入りの虫刺され薬がクローズアップされ、ちょうど夏場の虫刺され薬が展開される時期だったこともあり、とても参考になった記憶があります。

(2)eラーニング

eラーニングは、最新知識や関連知識の習得を目的とする学習です。
学習内容は毎月更新することが要件とされ、最新の情報をもとにした教材を用いるのが特徴です。

前出のガイドラインに示された8項目を、Web上で学習します。
動画学習のあと、確認テストに回答し合格点を取ることで受講修了証が交付されます。

eラーニング経験者!ライター西村が実際に学習した感想

西村:eラーニングは、スマホで手軽に学習できるもので、情報のアップデートがしやすい印象を受けました。

なお、勤務していたドラッグストアでは、「いつまでに学習を済ませるように」と学習修了の締切が設けられ、その期間内に各自学習を進める形でした。

意外とボリュームがあるため、締切ギリギリに学習を始めて大変な思いをする社員もいたようです。

研修は(1)、(2)どちらも受講が必要!

「集合研修」「eラーニング研修」それぞれを既定の時間受講し、確認テストに合格すると修了証が発行されます。
その両方が揃うことで、外部研修の受講が修了した証明となります。
片方だけ受講して終わり、ではありませんので注意しましょう。

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外部研修を受けない場合のリスク

登録販売者の外部研修を受けなかったら

知識が更新されず誤った情報を伝えてしまう可能性がある

もし外部研修を受講しなかった場合「新しい法律が施行されているにもかかわらず、当該知識がない」「特定医薬品に関して危険性が見つかった、などの重大な最新知識を知らない」といったことが問題として挙げられます。

最近では、医療費適正化のため、「セルフメディケーション」が推奨され、自分の健康に対して、軽度な身体の不調は自分で手当てしようという方針が打ち出されています。

一般の人が自分に合う医薬品を選ぶために、専門知識を持った登録販売者の役割はとても重要です。
登録販売者は最新かつ正確な知識のもとで責任を持って医薬品を扱うことが重要なため、研修による知識のアップデートは必須といえます。

出典 広報誌「厚生労働」/セルフメディケーション税制を知っていますか!?~平成29年1月から特定の医薬品購入に対する新しい税制が始まります~

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登録販売者の資格を使った仕事に就いていなくても、外部研修は必要?

受講が望ましい

登録販売業務に就いていない方には受講義務はありません。
ただし今は登録販売業務に就いていないという方も、今後資格を活かしてキャリアチェンジをしたくなった際には、研修を受けて最新知識を身につけておくことでブランクを埋めやすくなるかもしれませんね。
身につけた知識を再確認する、抜けてしまった知識を再度定着させるためにも、なるべく研修を受けることが望ましいです。

最新知識は必要

医薬品を取り巻く状況は日々変化しており、以前の知識は現在ではもはや古いといったことが少なくありません。
現在は登録販売者として働いていなくても、今後当該資格を活かすうえで、最新知識は必要不可欠です。
学び直しという意味でも積極的に外部研修を受けるべきでしょう。

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登録販売者は知識のアップデートも重要な仕事の1つ

登録販売者は、セルフメディケーションが推進されている現代において、重要な存在です。
一般の方に適切な情報提供をおこなうためにも、外部研修を活用して毎年新しい知識を取り入れ、常に自身の知見を最新のものにアップデートしていくことで医薬品を正確に理解していきましょう。

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外部研修にプラスして学びたい方におすすめの書籍(本)

外部研修以外に、日頃から登録販売者の知識をアップデートしたいという方も多いことでしょう。
特に、登録販売者として従事されている方は、一般用医薬品の種類やその特徴を広く覚えたい気持ちが強いのではないでしょうか?

そこで、BrushUP学びが実務で役立つ登録販売者・医薬品関連の書籍を3冊ピックアップ!
お客様から頼りにされる登録販売者を目指す方はぜひ参考にしてください!

OTC医薬品の比較と使い分け

著者:児島 悠史
監修:坂口 眞弓
執筆協力:神田 佳典
出版社:羊土社

登録販売者であれば持っておきたいバイブル的1冊がこちらの書籍。
内容は以下のような登録販売者が知りたいと思う情報が盛りだくさん詰め込まれています。

・有効成分の特徴
・病院受診のトリアージ
・使い分けに役立つフローチャート
・現場で役立つ117のQ&A など

お客様に薬を案内する際に必要な知識を一通り知っておきたい方におすすめです。

参考:Amazon OTC医薬品の比較と使い分け

今日のOTC薬(改訂第5版)解説と便覧

編集:伊東 明彦・中村 智徳
出版社:南江堂

あらゆる医薬品メーカーが販売しているOTC医薬品を約1,900点収録。
成分作用や飲み合わせについて等が「フローチャート」「マトリックス」「解説」「便覧」に分かれて解説されており、市販薬の知識を網羅したい方におすすめの1冊です。

参考:Amazon 今日のOTC薬(改訂第5版)解説と便覧

現場で使える 薬剤師・登録販売者のための漢方相談便利帖 わかる!選べる!漢方薬163

著者:杉山 卓也
出版社:翔泳社

登録販売者がお客様に薬を案内するなかで難易度が高いのが漢方ではないでしょうか。
人の体質によって効果が異なるため、お客様におすすめするのが難しいと感じている方も多いはず。

この書籍では、体質(虚証・実証)についてや構成生薬の効果など、ベーシックな情報のほか、類似処方との使い分けについてわかりやすく記載されています。

なお、姉妹本の「症状からチャートで選ぶ漢方薬」は、症状や体質に適した漢方薬をフローチャートで探せる内容になっています。
この2冊があれば漢方薬についての知識がさらに深まるでしょう。

参考:Amazon 
現場で使える 薬剤師・登録販売者のための漢方相談便利帖 わかる!選べる!漢方薬163
現場で使える 薬剤師・登録販売者のための漢方相談便利帖 症状からチャートで選ぶ漢方薬

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監修者プロフィール

この記事を監修したのは

石川 達也 氏

登録販売者講師:石川 達也

埼玉県生まれ。
登録販売者受験対策・薬膳・漢方医学教育の日本統合医療学園にて教務部長を務める。・・・ [続きを読む]

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