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介護で人生をあきらめない。家族のケアをしながら笑顔で働ける社会に

介護で人生をあきらめない。家族のケアをしながら笑顔で働ける社会に

様々な専門のキャリアコンサルタントにお話を聞き、キャリアコンサルタントという職業の専門性、奥深さ、魅力を探究する「キャリアコンサルタント図鑑」。

第8回目は、介護離職防止に特化したキャリア支援を行う、Lively Career Design ハピネス代表のリー寿美子さんです。

介護離職者が年10万人を越えると言われている今、誰もが介護と向き合わなければいけません。

リーさんは、両親の介護と子育てのダブルケアを19年続けた経験から「介護離職しない、させない、介護しながらイキイキ働ける社会づくり」を目指して活動しています。

更新日:2025-02-21(公開日:2025-01-31)

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ACCEL JAPAN アンバサダー 岡田結実
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リー寿美子さん
大学卒業後、14年間にわたり客室乗務員(CA)として勤務。国際線チーフパーサー、ファーストクラス訓練教官などを経験。航空会社就職予備校で学生の就職支援に携わり、国家資格キャリアコンサルタント(当時はCDA)を取得。その後、大学、自治体、企業へと活動領域を拡げ、現在は、ダブルケア歴19年の経験を活かし、介護離職防止に特化したキャリア支援に取り組んでいる。
【保有資格】
国家資格キャリアコンサルタント、介護離職防止対策アドバイザー(R)、女性労働協会認定講師、朝日新聞「認知症フレンドリー講座」認定講師、メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種​Ⅲ種など
公式ホームページ
私の想い「介護は愛おしい時間に」

現在の活動

自身の経験を踏まえ介護離職を防ぐ

リー寿美子さん"

現在は、介護離職防止支援キャリアコンサルタントとして、介護者向けのセミナーやワークショップ、企業向けの研修・講演といったように、働く介護者と企業双方へのアプローチをしています。

活動をしているなかで、介護離職防止に特化したキャリア支援ならではの課題が浮かび上がってきました。それは、問題が見えない点です。

育児についてはポジティブな話題のため話しやすいですが、「介護について話すと暗い雰囲気になるから話題に出さない方がいい」「施設に入れず家で見るのが親孝行」といった意識があります。結果、みなさん一人で抱え込んでしまい、何も言わずに離職してしまうケースが少なくありません。そのため、介護者本人にも企業側にも、介護による離職という問題があることや、介護をしながら仕事を続ける方法があることを知ってもらうことが第一歩です。

また、子育ては成長を見る楽しみがたくさんありますが、介護は終わりが見えず、大切な家族が変わっていってしまう過程を目の当たりにすることになります。その精神的な負担はかなりのものです。だからこそ、自分ならではの介護チームをつくり、ヘルパーなど他の人に任せられる部分は任せ、仕事や自分のための時間を確保することが大切です。自分の時間を確保することで、心身のバランスが取れて、寄り添った介護ができると考えています。そのため研修やワークショップでは、「自己犠牲の先に親子の幸せはありません」とはっきりお伝えしています。

ダブルケアラーの支援を通して感じた大きな手ごたえ

介護と育児2つのケアを同時に行うダブルケアラーの方が、仕事・介護・育児についての価値観を記載したカードを選んで、自分の考えを整理するワークショップに参加してくださったことがあります。大手企業のマネジメント職をしている方でしたが、選んだカードは介護と子育てのものばかり。日々のケアに追われ、ご自身の仕事について考えられない状態でした。

しかし、仕事の内容やその仕事を選んだきっかけ、今の状況でできそうな仕事、転職してやりたい仕事はあるかなど詳しく伺ううちに、その方の奥底にある「今の仕事を続けたい」という思いにたどりつきました。利用できる制度をお伝えするなどアドバイスをして、その方が前向きになったと感じたタイミングで、「働き方を変えて、今の仕事を続けませんか?」と提案しました。

後日、近況をうかがうと「大変ではあるけれど働き方を変え、パイオニアとしてダブルケアラーでも働ける職場環境をつくります」と力強い答えが返ってきました。私の目標である「介護で人生を諦めずに、両立しながらイキイキと働ける社会づくり」につながる支援ができたと実感し、とても嬉しかったですね。

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父の介護が大きな転機に

自分と同じように介護で人生を諦めかけている人を支援したい

私がキャリアコンサルタントを目指し始めたのは、難病で倒れた父の介護がきっかけです。それまでCA(キャビンアテンダント)として航空会社に勤めていたのですが、子どもとの時間を増やすために退職し、次のキャリアを模索し始めた矢先でした。突然介護がスタートし、キャリアが途切れてしまったんです。それから約9年、育児をしながら自宅介護のダブルケアを続けましたが、あるとき心身ともに疲れ果ててしまい、「このままでは私の人生が終わってしまう」という強い危機感を感じました。そこで思い切って、航空会社就職予備校で学生のキャリア支援の仕事を始めたんです。誰かのキャリアや人生を応援する仕事にやりがいを感じ、キャリアコンサルタント資格の前身であるCDAを取得しました。

仕事をすることでより忙しくはなりましたが、生活にメリハリが生まれ、父の介護も以前より優しい気持ちでできるようになりました。子どもにも笑顔をたくさん向けられるようになったと思います。

その後、就職予備校だけではなく、より幅広いキャリア支援を目指し、大学や自治体向けの講演などにチャレンジ。私と同じように、介護などのライフイベントに直面し、キャリアや人生を諦めかけている方たちのサポートをしたいと考えるようになりました。

その後、介護離職防止対策アドバイザー®の資格を取得。少しずつ介護離職防止支援関係の仕事を増やしていきました。

CA時代に培ったチームビルディングの力を介護に活かす

CA時代は、フライトごとに違うメンバーでチームを組んで仕事をしていました。そのため、チームビルディングの考え方が自然に身につき、介護にも役立ちました。

例えば、皆さんに気持ちよく支援してもらえるよう、感謝の言葉を積極的に伝える、細かく指示を出すのではなく相手を信頼してある程度委ねる、といった点を意識していました。一人で抱え込まずにチームで介護することが介護離職防止につながると思うので、介護者向けセミナーやワークショップなどでは、コミュニケーションの取り方もアドバイスしています。

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キャリアコンサルタント試験について

ロープレ練習で磨いた「聞く力」が合格の決め手に

試験対策では、ロープレ練習に力を入れました。講座で知り合った仲間たちと一緒に、先輩のキャリアコンサルタントの方にお願いして、繰り返し練習しました。

面接試験でのロープレでは、初対面の相手の話に丁寧に耳を傾け、信頼関係をつくる力が見られていると思います。先輩にチェックしてもらうことで、「つい話しすぎてしまう」といった自分では気がつかなかったクセを見つけられ、すごく勉強になりましたね。「聞く力」を伸ばすことが、合格につながったと思います。

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キャリアコンサルタントとして

キャリアコンサルタントの活動で大切なのは志

リー寿美子さん"

一番大切なのは、キャリアコンサルタントとして何をしたいかという志です。キャリアコンサルタントの仕事は、企業・公的機関・学校・フリーランスなど幅広い活躍の場があります。もし明確な目的がなければ方向性が定まらず、キャリアに迷ってしまいます

私自身を振り返ると「介護離職を防ぎたい」という強い思いが、原動力になっています。朝日新聞「認知症フレンドリー講座」認定講師やメンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種​Ⅲ種など、仕事に役立つ資格を取得する、介護についてのデータなどをリサーチする、介護関連の職業の方に話を聞くなど、さまざまな学びを積み重ねて、専門性を高めてきました。

さらに介護離職防止支援ができる場を探すことで、いろいろな方とご縁がつながり、少しずつ介護離職防止支援に関する仕事ができるようなり、今に至っています。

自分の人生経験が誰かの人生の役に立つ仕事

キャリアコンサルタントは、自分の人生経験を活かして、人の人生の役に立てる仕事です。私の場合は、父と母のダブル介護と子育てを両立しながら働いた経験が、活動の基盤になっています。

実体験を踏まえたアドバイスだからこそ、介護に悩んでいる方にも受け入れてもらいやすいと感じています。ヘルパーさんや地域の方などの協力を得る際のポイントなど、実践的な内容に踏み込めるのも、当事者ならではの強みです。

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今後について

介護をネガティブなものからポジティブなものに

リー寿美子さん"

現在は介護者や企業に対しての取り組みが主ですが、医療・介護現場や家族・要介護者に対しても積極的にアプローチしていきたいと考えています。

介護と仕事の両立をサポートするには、介護者本人とそれを取り巻く「企業」「医療・介護現場」「家族・要介護者」それぞれにアプローチしなければいけません。

例えば、医療・介護現場のチームビルディングを支援し、介護・医療に従事する方たちが働きやすい環境をつくることで、より安心してケアを任せられるようになります。

また、要介護者が上手にケアを受ける方法を知ることで、介護者や医療・介護現場の負担が軽減し、より良い介護につながるでしょう。

介護は大変なことが多いですが、幸せを感じる場面もたくさんあります。私の場合、介護がきっかけで親と一緒にいる時間が増え、親の子どもの頃の夢や両親の出会いなど、いろいろな話ができました。辛いだけではない、愛しい時間を過ごせたと思います。介護離職防止支援を通して、ネガティブなイメージのある介護をポジティブなものに変えていきたいですね。

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学校によって受講料や学習サポート、カリキュラム、割引制度などが違いますので、資料を取り寄せてご自身にあった学校を選んでみてはいかがでしょうか。

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