中小企業診断士の資格は就職・転職に有利になる?
中小企業診断士の資格があると、「経営全般について一定の知識を持っている」という証明になるので有利!
気になる中小企業診断士資格の効果ですが、就職・転職活動において非常に大きな効果を見込めます。
それは、中小企業診断士資格で問われるのビジネスマンにとって必要不可欠な知識ばかりだからです。
一社員であっても経営者側の視点を持つことにより、広い視点から業務を遂行できるようになります。
中小企業診断士の仕事というと、大雑把にコンサルティングがメインだと捉えがちですが、具体的な業務を見てみると非常に幅広い分野の知識が必要です。
経済学や経営戦略はもちろんのこと、人事、マーケティング、財務、会計、物流、IT、法務などです。
中小企業診断士資格に合格したということは、専門知識を備えていることの証明になります。
2017年度までに中小企業診断士資格を取得した人は日本全国で約26,000人。
資格保有者の年齢を見てみると40歳代から50歳代が5割を占めており、30歳代はわずか1割未満となっています。
ビジネスマンとしての経験、能力が無ければ容易に取得できる資格ではないことが見て取れるでしょう。
試験の合格率を知っている採用担当者であれば難関資格を突破したという高い評価をしてもらうことができるでしょう。
もちろん、中小企業診断士資格を取得すれば確実に就職ができるというわけでも、転職でステップアップ可能というわけでもありません。
あくまで自身の能力を証明する一つの材料として活用するのが良いでしょう。
中小企業診断士資格は特定の企業、業種に限定されることなく、幅広い現場で求められる知識ですので、多くの方におすすめできます。
中小企業診断士の資格取得の3つのメリット
メリット(1)経営に関する知識がつく!
中小企業診断士資格を取得することで経営に関する知識が身に付くことは間違いありません。
試験は筆記の第1次試験、続いて論述の第2次試験、そして最後に口述試験を突破することでようやく合格です。
第1次試験といえど、合格率はわずか20%程度。
第1次試験では「経済学・経済政策」「財務・会計」「企業経営理論」「運営管理(オペレーション・マネジメント)」「経営法務」「経営情報システム」「中小企業経営・中小企業政策」の7科目が出題されますが、どれも経営の根幹に関連するものばかりです。
科目が多いだけでなく、出題される内容自体も非常に密度が高いものとなっていて、合格するためには一定量の勉強が必要になるでしょう。
第2次試験以降は更に難易度が高くなります。
第2次試験は論述形式ですので、単に記憶しているだけでは合格できません。
経営戦略に関する事例が出題されますので、的確な解決策を自身の言葉で書きだす必要があります。
最後の口述試験は詳細が明らかにされていませんが、第2次試験までで問われる内容を正確に理解していないと合格は難しいでしょう。
全ての試験に共通していますが、合格ラインは60%以上の得点です。
第1次試験、第2次試験共に1科目でも40%未満の科目があれば不合格とされます。
必然的に企業経営全般の知識を身につけることが求められますので、試験勉強に取り組むことで自ずと知識は備わっていくでしょう。
中小企業診断士は、海外の大学で言う所のMBAに相当すると言われています。
経営学修士レベルになりますので、ステップアップを目指す方には欠かせない知識です。
また、転職だけでなく、現在の業務に対する認識も変わるかもしれません。
経営に関する知識を得ることで、自身の仕事が会社経営にどのように繋がるのかを自覚するきっかけになります。
大企業では個々の業務が細分化、分割されていることから、自身の仕事の価値が見えづらいのが現状です。
自身の仕事の価値が可視化できるようになると、やりがいを感じることにもなるでしょう。
メリット(2)出世・昇進・昇格時に有利になる!
給料明細書に様々な手当項目が存在すると思いますが、資格手当について考えたことはありますでしょうか。
会社によりますが、中小企業診断士資格を取得することで毎月の給料に加えて、資格手当が支給されるかもしれません。
資格手当は月5千円程度から2万円近く貰えるものもありますので、年収に換算すると大きいものといえるでしょう。
また、合格お祝い金を設けている企業では10数万円支給することもあるそうです。
資格取得が会社の評価に直結するとは断言できませんが、日頃の業務に活かせるのが中小企業診断士の特徴。
知識があるからこその判断、対応が可能になるということは、働き方が大きく変わることを意味します。
結果的に他の社員との差別化になりますし、上司から高い評価を受けるチャンスになるのではないでしょうか。
経営企画部門といった裁量の大きい花形部署への栄転も掴めるかもしれません。
メリット(3)独立開業という選択肢も得ることができる!
コンサルティング業務を専業に、脱サラからの独立開業も夢ではありません。
企業割合の9割以上は中小企業が占め、日本国民のほとんどが中小企業のサラリーマンです。
コンサルタントの仕事には高い能力が求められますが、仕事の数自体は年々増加傾向にあります。
また、中小企業診断士資格の活かせる道はコンサルティングだけではありません。
「セミナー講師」「公的業務」「ライティング」など多様な働き方が存在しています。
独占業務資格ではないので、資格があれば安泰というわけではありませんが、ビジネスマンにとっておすすめできる独立方法であることは間違いないでしょう。
いきなり独立は不安だという人は、まずは副業からスタートすることもできます。
コンサルタントをチームで請け負ったり、休日のみのセミナー講師を担当したり、ある程度融通が利くのも魅力の一つ。
ご興味のある方はぜひ資格取得をご検討ください。