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中小企業診断士の一次試験はどのような内容?勉強時間の目安や合格率についても解説!

中小企業診断士の一次試験はどのような内容?勉強時間の目安や合格率についても解説!

多くの社会人から高い関心を寄せられている中小企業診断士資格。
会社経営から法律、経済、運営など多様な知識が必要とされるだけあって、取得後は様々な場面での活躍が期待できます。
資格内容も大多数の会社業務と関係していることもあり、日ごろの仕事が試験に繋がるというのも社会人から人気が高い理由の一つです。
一方で、幅広い知識が求められることもあり難易度は相当高いという難点もあります。
合格を目指すにはどの程度の勉強が必要なのでしょうか。
この記事では、中小企業診断士の一次試験に関する情報を紹介します。
勉強時間の目安や合格率も詳しく解説しますので、試験に不安な方はぜひ目を通してみてください。

更新日:2023-08-08(公開日:2020-05-20)

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中小企業診断士の一次試験の詳しい内容と勉強時間の目安!

中小企業診断士の一次試験はどのような内容?勉強時間の目安や合格率についても解説!のイメージ

(1)経済学・経済政策[勉強時間の目安:約150~200時間]

中小企業診断士試験の一次試験では7科目が出題されます。
全体を通しての勉強時間目安としては約800~1,100時間程度かかると言われています。
科目ごとに順を追って解説していきますので、まずは経済学・経済政策から見ていきましょう。

この科目のテーマは経済活動と政策の原理です。
簡単に言えば、国や日銀などの外的影響が中小企業にどのような影響を与えるのかという話になります。
出題されるのは大きく分けて「マクロ経済学」と「ミクロ経済学」の2つです。

「マクロ経済学」は名の通り、大きな(マクロ)な視点から経済状況を分析します。
国全体の経済活動、国同士のやり取りを捉えた場合、どのような方策が最適解であるかを分析するのが中心です。
細かい出題内容は以下の通りです。

・国民経済計算の基本的概念
・主要経済指標の読み方
・財政政策と金融政策
・国際収支と為替相場
・主要経済理論
・市場メカニズム
・市場と組織の経済学

対する「ミクロ経済学」は、消費者・企業単体に焦点を絞り、市場の原則や需要の関係性を分析する内容です。
マクロ経済学に比べて小規模の経済活動に着目している分野ですので、身近な例を頭に浮かべながら勉強を進めると良いかもしれません。
細かい出題範囲は以下の通りです。

・消費者行動と需要曲線
・企業行動と供給曲線
・産業組織と競争促進など

経済学・経済政策科目は、7科目の中でもトップクラスに難しい内容になります。
勉強時間の目安は約150時間から200時間が必要とされ、一次試験の中で特に注意しなければいけないでしょう。
ただ、二次試験では出題されない科目ですので、合格ラインを上回ることだけを考えても問題ありません。
内容としては各単元の理解がないと正解を導くのが難しいのが特徴です。
基本的な概念やグラフの読み方を覚えるなどして、積み上げ式の理解を深めていきたい科目になります。

(2)財務・会計[勉強時間の目安:約160~220時間]

財務・会計は中小企業診断士一次試験の中でも一番難易度が高い科目です。
年度によっては合格率が10%を下回ることもあり、多くの方が苦戦しています。
内容としては、経営資源の中でも重要な資金に関する知識がメインです。
数字から企業経営を判断する力が必要になりますので、中小企業診断士の資格と深く関わる科目と考えて良いでしょう。
財務・会計には「アカウティング(会計)」と「ファイナンスティング(財務)」の2分野が存在します。

「アカウティング(会計)」で必要になるのは損益計算書や貸借対照表の見方。
1年間における会社の経営状態を表す損益計算書、資産と負債をまとめてある貸借対照表を利用して分析しなければいけません。
過去発生した事象を読み取る問題が中心ですので、表の見方と計算は頭に入れておくと良いでしょう。
基本的に損益計算書と貸借対照表は簿記の分野ですので、簿記2級までの知識があればスムーズに勉強が進められるかもしれません。
細かい出題分野は以下の通りです。

・簿記の基礎
・企業会計の基礎
・原価計算
・経営分析
・利益と資金の管理
・キャッシュフロー

対する「ファイナンスティング(財務)」は、企業価値や設備投資といった未来に観点を置いた分野です。
会社の将来を見据えて、より大きなリターンを得るための指針を考えることがテーマの一つ。
資金調達、意思決定など経営を左右する判断を担うポジションですので、かなり重要な科目になります。細かい出題分野は以下の通りです。

・資金調達と配当政策
・投資決定
・証券投資論
・デリバティブとリスク管理など

勉強時間の目安は160時間から220時間。財務・会計は計算問題が中心になり、二次試験でも出題されるため、外すことができない科目と言えます。
二次試験では電卓の持ち込みが許可されていますが、一次試験は電卓無しです。
簿記が深く関わっている分野ですが、簿記検定を受ける必要はないのでご安心ください。

(3)企業経営理論[勉強時間の目安:約115~180時間]

企業経営理論は経営の根幹を担う分野であると共に、中小企業診断士の基礎となる知識が出題されます。
他の科目との結びつきが深いだけでなく、二次試験においても必要とされる知識ですので、一番最初に手を付けると良いでしょう。

企業系理論で出題される分野は大きく分けて3つです。
1つ目は「経営戦略論」です。企業を経営するうえで最低限知っておきたい企業戦略知識や、会社の方針を考える上で必要になるフレームワークを学びます。
二次試験でも出題される分野ですので、しっかり勉強しておきましょう。
細かい出題分野は以下の通りです。

・経営計画と経営管理
・企業戦略
・成長戦略
・経営資源戦略
・競争戦略
・技術経営
・国際経営
・企業の社会的責任など

2つ目は「組織論」。
少子高齢化が進む社会を背景に、いかに限られた人材の中で成果を上げるかに着目した内容です。
経営組織の運用方法、従業員のケア・モチベーション管理など、数字ではなく対人関係の知識が並びます。
施設や機器といったハード面、情報や技術のようなソフト面の両方を充実させるための施策を身につけましょう。
細かい出題分野は以下の通りです。

・経営組織の形態と構造
・経営組織の運営
・人的資源管理

最後は「マーケティング論」になります。
経営資源が限られている中小企業が、いかに効率的なアプローチで顧客獲得につなげることができるかがテーマです。
消費者の心理プロセス、市場調査などを身に付け、理論的なマーケティング技術を身につけます。
細かい出題は以下の通りです。

・マーケティングの基本概念
・マーケティング計画と市場調査
・消費者行動
・製品計画
・価格計画
・流通チャンネルと物流
・プロモーション
・応用マーケティングなど

勉強時間の目安は115時間から180時間程度です。
単純な理論知識が問われるケースは少なく、抽象的な問題文から正誤を見極める応用能力を求められるのが特徴。
実際の仕事現場で必須とされる理論ということもあり二次試験でも出題されますので、きっちり把握しておきましょう。

(4)運営管理(オペレーション・マネージメント)[勉強時間の目安:約110~150時間]

運営管理では、生産・販売に関係した知識が出題されます。情報通信技術の発展、店舗形態の多様化に伴い、中小企業診断士に求められるアドバイスも年々形を変えてきました。
必要となる知識は多いものの、普段利用するお店やネットショッピングにまつわる分野ですので、イメージしやすいのが特徴。

出題されるのは大きく分けて「生産管理」と「店舗・販売管理」の2つです。
「生産管理」では、製造業を中心とした企業向けの知識が問われます。
生産計画、購買計画、生産統制などが出題されますが、暗記しておけば問題ありません。
細かい出題分野は以下の通り。

・生産管理概論
・生産のプランニングなど

「店舗・販売管理」では、小売りやサービス業のオペレーションを中心に学習します。
具体的な例だと、店舗の外観、商品の陳列など。
顧客のターゲット層を絞ったうえで最適解を導き出せるようになりましょう。
細かい出題範囲は以下の通りです。

・店舗、商業集積
・商品仕入、販売
・商品補充、物流
・流通情報システムなど

勉強時間の目安は110時間から150時間です。
基本的には暗記で対応できる問題が並びますので、繰り返し過去問を解けば合格ラインを突破できるでしょう。
商工会議所が主催している販売士資格の内容と重複する部分がかなり存在しますので、資格保有者はスムーズに勉強を進めることができるかもしれません。

(5)経営法務[勉強時間の目安:約90~140時間]

企業を経営するうえで必須となる法知識、諸制度、様々な手続きに関する基礎知識が出題されます。
中小企業診断士として経営者にアドバイスを送る際に法知識が必要なだけでなく、専門的な手続きにおいては弁護士や行政書士への依頼が欠かせません。
独占資格保有者への橋渡しという役割も含めて、経営法務は重要な科目です。
例年、頻出して出題されている内容としては「会社法」「特許法」「商標法」などの知的財産権に関わるものが挙げられます。
「民法」についても出題されますが、取り扱う範囲の広さに対して出題数は少ない傾向があります。
また、今後ますます依頼件数の増加が見込まれている、親から子への事業承継という相続分野もよく出題されているので覚えておきましょう。
法律用語や法分野特有の考え方に慣れるのは大変ですが、二次試験では出題されません。
そのため合格最低ラインの60点以上を目指してまずは暗記することをおすすめします。

必要な勉強時間の目安は90時間から140時間です。細かい出題範囲は以下の通りです。

・事業開始、会社設立および倒産等に関する知識
・知的財産権に関する知識
・取引関係に関する法務知識
・企業活動に関する法律知識
・資本市場へのアクセスと手続など

(6)経営情報システム[勉強時間の目安:約90~120時間]

この科目では、情報システムに関する基礎知識、企業経営への活用方法が問われます。
ICTやIoTなど情報通信技術の発展がめまぐるしい昨今、企業経営においても情報システムに関する知識は必要不可欠です。
経営のあらゆるケースにおいて情報通信技術の活用が重要となっており、中小企業診断士も身につけておかなければいけません。

経営情報システムの分野は大きく分けて「情報通信技術に関する基礎的知識」と「経営情報管理」の2つです。
「情報通信技術に関する基礎的知識」では情報学部の学生が学ぶ程度の基礎的なシステムの理解が求められます。
馴染みがない方には難しいかもしれませんが、経営法務同様にひたすら暗記を繰り返しましょう。
細かい出題分野は以下の通りです。

・情報処理の基礎技術
・情報処理の形態と関連技術
・データベースとファイル
・通信ネットワーク
・システム性能

「経営情報管理」では情報システムを経営に活かすスキルを学びます。
前提として情報システムの知識が必要になりますので、まずは「情報通信技術に関する基礎的知識」を身にうけてから学習を始めましょう。
細かい出題分野は以下の通りです。

・経営戦略と情報システム
・情報システムの開発
・情報システムの運用管理
・情報システムの評価
・外部情報システム資源の活用
・情報システムと意思決定など

勉強時間の目安は90時間から120時間程度です。
二次試験でも一部内容が出題されますので、しっかりと押さえておきたい内容になります。

(7)中小企業経営・政策[勉強時間の目安:約70~100時間]

前年度の「中小企業白書」からほとんど出題され、各統計や実態などの数字を把握することが求められます。
データを参考にして大企業と比較し、中小企業の役割や位置づけを認識する意味合いも大きいのが特徴です。
また、国や地方自治体が実施している支援施策についても学習し、各企業の経営状態に応じて適切に活用できるようになることが求められます。

中小企業経営・政策の分野は大きく分けて「中小企業経営」と「中小企業政策」の2つです。
「中小企業経営」では中小ならではの経営特性、経営課題などが出題されます。
細かい出題分野は以下の通りです。

・経済・産業における中小企業の役割、位置づけ
・中小企業の経営特性と経営課題など

「中小企業政策」では、政府などが実施している法規や具体的な施策、その歴史が出題されます。
細かい出題分野は以下の通りです。

・中小企業に関する法規と政策
・中小企業政策の役割と変遷など

前年度の中小企業白書から出題されるということもあり、過去問で対策を取りにくいのが特徴。また、内容も中小企業診断士試験ならではのものが並びます。
そのため、勉強時間の目安は70時間から100時間と他の科目に比べて短いですが、油断せずに暗記しなければなりません。

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中小企業診断士の一次試験の合格率はどのくらい?

一次試験(令和4年度)の合格率は28.9%!過去5年間(平成30年~令和4年)の平均は32.30%!

令和4年度に行われた中小企業診断士一次試験の合格率は28.9%でした。
更に過去5年間の試験を遡ると、平成30年から令和4年までの合格率平均は32.30%になります。一次試験の合格率は、全ての科目を受講した受験者数と試験合格者数から算出されているため、欠席者や途中退席者は含まれていません。
全体を通して合格率にバラつきはあるものの、およそ20%前後の合格率で推移しているのが確認できます。
難しいとはいえ、しっかりと対策してきた受験者の方にとっては受かりやすい試験ともいえるのではないでしょうか。

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まとめ

中小企業診断士の一次試験はいずれの科目も共通しているのは、最低でも約100時間程度の学習が必要になる点と、過去5年間の合格率が32.30%と難しい試験であることをご紹介してきましたが、しっかりとした対策をされてきた方にとっては受かりやすい試験でもあるといえます。
一次試験の各項目でどのような内容を問われるのかについてしっかりと理解をされた上で、学習を進めていけるとよいでしょう。

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