社会保険労務士の合格率は?
社会保険労務士(社労士)は、企業の人材・労働問題に関するスペシャリストです。企業から依頼を受け、社会保険手続きの代行や労務管理の相談に乗ったり、指導したりします。
幅広い業務内容と同時に、企業だけでなく行政との各機関とも関わりながら業務を進めていく責任のある職業です。社労士は国家資格であり、合格は狭き門といわれています。まずは、直近5年分の合格率推移を紹介します。
実施年度 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率 |
---|---|---|---|
2023年 | 42,741 | 2,720 | 6.4% |
2022年 | 40,633 | 2,134 | 5.3% |
2021年 | 37,306 | 2,937 | 7.9% |
2020年 | 34,845 | 2,237 | 6.4% |
2019年 | 38,428 | 2,525 | 6.6% |
社労士の合格率は5%~7%台と、難易度は高めの試験といえるでしょう。受験資格が設けられている試験ながら低い合格率のため、しっかりとした勉強時間の確保が重要です。
ほかの士業との合格率比較
社会保険労務士(社労士)は、ほかの「士業」と呼ばれる国家資格と比較されることが多くあります。「公認会計士」「中小企業診断士」「司法書士」「行政書士」の合格率と比較してみましょう。
2023年度 試験合格率
資格名 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率 |
---|---|---|---|
社会保険労務士 | 42,741 | 2,720 | 6.4% |
公認会計士 | 20,317※1 | 1,544 | 7.6% |
中小企業診断士※2 | 21,713 | 5,521 | 29.6% |
司法書士 | 13,372 | 695 | 5.2% |
行政書士 | 46,991 | 6,571 | 14.0% |
※1 短答式試験+論文式試験
※2 一次試験のみの結果
「士業」と呼ばれるほかの資格についても同様に、合格率は低い水準となっています。受験資格が設けられているため、受験者数も決して多くはないのが現状です。
取得難度の高い資格だからこそ、合格し仕事に就くことで顧客からの信頼を得られやすくなるでしょう。
社会保険労務士(社労士)の勉強時間の目安は?
社労士の国家試験に合格するために必要な勉強時間の目安は、一般的に「1,000時間」といわれています。
社労士の仕事内容は保険書類の提出代行や企業の帳簿作成、企業のコンサルティングなど、プロフェッショナルとして労働に関する幅広い知識が求められます。そのため、しっかりとした勉強時間を要するでしょう。
以下より、主な学習スタイルである「独学」と「通信・通学講座」の場合に分けて解説します。
独学の場合|1,000時間以上
独学で学習する大きなメリットは、自分のペースで勉強を進められる点です。とくに社会人の方は仕事をしながら学習を進めなければならないため、限られた時間の中で学習時間を捻出する必要があるでしょう。
幅広い法律の知識を確実に身に付けるためには、短期間で覚えようとするよりも毎日コツコツ続けて勉強することが大切です。着実に知識を覚えることで、合格後、実際に社労士として働く際にも身に付けた知識を活用できるでしょう。
講座を受講する場合|約700時間
講座を受講する場合には、オンラインや学習する場所を選ばない通信講座と、学校に通って対面で学ぶ通学講座に分かれます。
通信講座を受講する大きなメリットは、学習を効率よく進められる点です。プロの講師が学習スケジュールを組み、それに沿って進められるので無駄のない時間の使い方ができるでしょう。
通学講座を受講するメリットは、わからない点があっても講師に直接聞いて理解することができる点です。社労士の学習は難度が高く試験範囲も幅広いものです。独学では調べるなどして理解に時間がかかることも、講師に直接質問できる通学講座は初心者の方にもおすすめです。
講座を活用して学習を進めた場合、最短で約700時間で試験に合格することが可能といわれています。独学で学習を進めるよりもかなり短縮できることがわかります。
通信講座や通学講座では、スクールとして積み重ねてきた知見をもとに学習カリキュラムが作られています。通信・通学どちらであっても、勉強時間を節約しながら試験に臨むことができるでしょう。
また、最短で試験に合格された方の中には、ほかの資格を持っている方もいます。
例えば、社労士の業務にも関連する行政書士の資格を持っている場合、前提として基礎知識があるため、ある程度時間の短縮が可能になります。
独学で最短合格を目指すおすすめスケジュール
社労士の試験勉強を独学で進める場合、勉強時間の目安は「1,000時間」です。1日の勉強時間が3時間確保できる方の場合、以下の計算になります。
- 必要な勉強時間:1,000時間
- 1日に確保できる勉強時間:3時間
- 1,000時間÷3時間=約333日間
もし毎日3時間の勉強時間を確保できる場合には、およそ11ヶ月の期間が必要となります。
試験は毎年8月の第4日曜日におこなわれます。試験を受けたい1年前の8月から勉強を開始すると1年で試験に臨むことができますよ。
半年で合格を目指す場合のスケジュール
半年間に短期集中して勉強を行うと仮定して、一週間のうち5日間出勤して、2日間が休みの場合で計算してみました。
- 平日に取れる勉強時間が2時間×5日=10時間
- 休日に取れる勉強時間が10時間×2日=20時間
- 10時間+20時間=30時間×4週間=約120時間×6ヶ月=約720時間
一週間で約30時間の勉強が可能です。1か月で約120時間前後の勉強をすることができます。
この場合、半年後には、最短で試験勉強ができると言われている700時間を超えることが可能です。
関連記事
社会保険労務士(社労士)試験に300日の学習期間で合格した勉強方法は?400の資格をもつ現役社労士インタビュー
社会保険労務士(社労士)試験に最短で合格するポイント
(1)問題集から勉強をし、自分に足りないものを把握する
試験勉強では、先に過去に出題された問題集を何度も繰り返し解くことで、効率良く勉強内容を理解することにも繋がります。
過去の問題集を最初に把握することで、毎年の問題傾向を把握することができ、暗記すべき問題文の内容を覚えていくことができます。
学生時代の受験勉強でも、志望校の過去問題を繰り返し行ったという経験がある方も多いのではないでしょうか?
参考書で一つずつ順を追って勉強するよりも、先に何度も問題にふれることで、得意分野、苦手分野も明確にすることができます。
ある程度、おおまかな流れが掴めてきたら、細かい部分は後から勉強することでカバーできます。
知識を吸収するためには参考書、知識が正しく身についているかを確認するには問題集、といった具合に両方の良い面を利用しながら学習するとよいでしょう。
何度も繰り返しながら覚えていくことが大切です。
先に問題集をやることで、苦手な分野を事前にリサーチができるため、試験までに問題への対策を立てる時間も取ることができるでしょう。
試験に最短合格された方は、過去の問題集を5~10年分を何度も繰り返し勉強して、短期間での合格へ繋がったようです。
それほど、過去問題を何度も繰り返し覚えることは重要であるといえます。
(2)通信講座やスクールの利用も検討してみる
効率良く集中して社労士の試験合格をするためには、独学よりもスクールを利用することや、通学が難しい方は通信講座を利用することで「大切なポイントを重点的に学習」する勉強方法がおすすめです。
独学でのデメリットは、参考書は問題量が多いため、どの部分が重要かを把握しにくいという点があります。
もちろん、独学では参考書など以外のお金がかからないことや、自分のペースで好きな時間に勉強できる点は良いでしょう。
しかし、独学ではすべてを自己管理する力が必要となってきます。
試験勉強においては、重点ポイントをいかに早く捉えるかがカギとなるでしょう。
そのため、効率良く勉強をすることができず、多くの時間を消費してしまう可能性もあります。通信講座やスクールには、質問できるメリットなどもあり、合格するために最適な勉強の方法を身につけることが可能です。
また、毎年社会保険労務士(社労士)の試験に関わる法律改正も行われているため、それを調べて自分のものにするまでに、独学では時間や労力がかかることもあります。
スペシャリストのカリキュラムやレクチャーを利用することにお悩みの場合は、法律改正の勉強のみを行う専用講座なども単発で受けることもできますので、そちらもご検討いただければと思います。
法律改正問題をしっかりと把握することで、他の人と点差をつけられることも期待できるのです。
通信講座やスクールでは、問題の要点を分かりやすく教えてくれるので、試験に直結する効果的な勉強を行えるでしょう。
また、外部の目があるため、モチベーションも維持することができるでしょう。
以上の点から、時間を上手く使って資格に合格するためには、通信講座やスクールを利用することがおすすめです。
まとめ
社会保険労務士(社労士)の資格試験に合格するために必要な時間や、効率の良い勉強方法をみてきました。
一般的には1,000時間以上の勉強が必須とされていますが、工夫次第で最短約700時間の勉強でも合格することが可能といえるでしょう。
試験に合格するためには、まずは過去の問題集を徹底的に見直すことから始めることが近道といえます。
試験に出題されるおおまかな傾向や学習ポイントを掴むことは、学習の理解を助けます。
独学では、どこを重点的に学習すべきかのポイントが分かりにくい点や、毎年改正される法律とその試験問題に対応しにくい面があるでしょう。
そのため、通学制のスクールや、ネットで受講できる通信講座を使った効率の良い学習方法が、時間短縮での合格に繋がるといえます。
社会保険労務士(社労士)を目指せるおすすめスクール&通信講座
大栄のオンライン講座(通信)
ココがポイント!初めて学ぶ方でも大丈夫!通学スクールの合格メソッドを完全凝縮した挫折させない通信講座
スクールホームページ:
>>大栄のオンライン講座
ヒューマンアカデミー / 通信講座(通信)
ココがポイント!Web講義で自分に合った受講スケジュールを実現!ポイントを抑えた無駄のない授業が魅力!
スクールホームページ:
>>ヒューマンアカデミー / 通信講座
資格講座メダリストクラブ(通信)
ココがポイント!仕事をしながら目指す方にも安心!要点をまとめた無駄のない学習で短期間で合格へと導く!
スクールホームページ:
>>資格講座メダリストクラブ/通信講座
自由が丘産能短期大学 通信教育課程(通信)
ココがポイント!社会保険・人事労務管理のプロとして、指導や提案で真価を発揮できる実践的なスキルを学ぶ
スクールホームページ:
>>自由が丘産能短期大学 通信教育課程
資格スクール大栄(通学/全国)
ココがポイント!最強の講師陣による完全バックアップ!全国100校以上の校舎展開で当日予約も可能!
スクールホームページ:
>>資格スクール大栄
資格講座メダリストクラブ(通学/関東)
ココがポイント!想定問題を使った答案練習&ポイントをわかりやすく説明する全5回の集中講座!
スクールホームページ:
>>資格講座メダリストクラブ