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【2024】宅建の合格率・難易度は?過去の試験の合格点、概要を解説

【2024】宅建の合格率・難易度は?過去の試験の合格点、概要を解説

宅建試験の過去10年分の合格率データをもとに他の資格試験と比較し、難易度や合格率、試験出題範囲、合格のためのポイントを解説していきます。
勉強方法についても独学、スクールへの通学、通信講座それぞれのメリット・デメリットを紹介します。

更新日:2024-10-21(公開日:2019-02-12)

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この記事を監修したのは

宅建講座 講師:大澤 茂雄 氏

宅建講座 講師:大澤 茂雄

宅建試験の合格率と難易度

宅建試験の難易度は、他の士業(医師や弁護士など)と比較すると決して高くはありません。しかし全ての資格試験の中では難しい部類に入るでしょう。
宅建の合格率は毎年15~17%程度。平均すると、宅建に合格できるのは受験者6人中1人程度となります。合格点数は50点中31点~36点で、年によって大きな変化はなく推移しています。

宅建士の合格率は15%~17%、合格点数は50点中31点~36点程度と、毎年大きな差はなく推移しています。

【2024年最新】宅建の合格率推移

直近の2023年10月に実施された試験まで、過去10年の宅建試験の合格率、合格基準点、受験者数や合格者数の推移をまとめました。

宅建士(宅地建物取引士)受験者数・合格者数・合格率の推移

試験実施年度
受験者数合格者数合格率合格点
2023年(10月試験)
233,27640,02517.2%36点
2022年(10月試験)
226,04838,52517.0%36点
2021年(12月試験)
24,9653,89215.6%34点
2021年(10月試験)
209,74937,57917.9%34点
2020年(12月試験)
35,2614,61013.1%36点
2020年(10月試験)
168,98929,72817.6%38点
2019年
220,79737,48117.0%35点
2018年
213,99333,36015.6%37点
2017年
209,35432,64415.6%35点
2016年
198,46330,58915.4%35点
2015年
194,92630,02815.4%31点
2014年
192,02933,67017.5%32点
2013年
186,30428,47015.3%33点
2012年
191,16932,00016.7%33点

参考 宅地建物取引士-試験実施概況(過去10年間)

他の資格との合格率・難易度比較

他の士業資格やFP(ファイナンシャルプランナー)や簿記検定との合格率を比較してみましょう。

資格合格率
宅建士約15~17%
不動産鑑定士約7~12%
行政書士約6~15%
税理士約8~15%
FP3級約70~80%
FP2級約40~50%
簿記3級約40~50%
簿記2級約20%

他資格との比較で一番合格率が近いのは簿記2級ということがわかりました。
宅建と同業界である不動産関係の資格として知名度の高い不動産鑑定士合格率7~12%、法律系の士業資格で有名な行政書士合格率6~15%、税務・会計関連の資格として知られる税理士合格率8~15%ほどです。
このことから、難易度の目安として不動産鑑定士や行政書士よりは簡単で、FPや簿記3級よりは難しいと考えるとよいでしょう。

宅建の難易度を偏差値に例えると

資格試験の難易度についてイメージしやすいように、「大学の偏差値に例える」という方法があります。宅建試験を偏差値で表すと55~57程度です。この数字を大学に当てはめると、日本大学や駒澤大学、東洋大学などが該当します。一方、資格試験の中では、管理業務主任者や測量士、社会福祉士などが当てはまります。

しかし、宅建の確実な合格を目指すのであれば、偏差値60以上は欲しいところです。偏差値60前後の大学には、明治大学や法政大学、中央大学などが挙げられ、資格ではマンション管理士や土地家屋調査士、行政書士などが該当します。
ちなみに、偏差値70以上は東京大学・京都大学レベル。資格試験の中では、司法試験や医師国家試験、公認会計士試験などが当てはまります。

宅建は、弁護士や医師、会計士などに比べると難易度は低いものの、簡単に合格できる資格でもありません。受験する際には入念な準備をして臨みましょう。

宅建の難易度の場合、勉強時間は最低300時間が必要

宅建は資格試験の中では難易度が高めではありますが、「合格は簡単」といわれることも多いです。宅建が簡単といわれるのには、次のような理由が考えられます。

理由①試験の難易度が現在よりも低かった頃の印象が残っているから

1983年までの宅建試験の合格率は60%を切ることはありませんでした。問題数も現在より20問も少なく、合格しやすい試験だったのです。

理由②試験がマークシート方式であり、他の士業に比べて学習時間が少なくてすむから

試験がマークシート方式である宅建は、300~500時間前後の学習で受験可能です。対して公認会計士試験の合格に必要な学習時間は3,000時間前後、行政書士は800時間前後といわれています。

こうした理由から、「宅建試験は簡単」というイメージができあがっていったと推測されます。
しかし現在、宅建試験の合格率は16%前後。決して高い数字とはいえません。また「宅建の学習時間は少ない」とはいっても、仕事や家事・育児などに忙しい方にとって、300~500時間を勉強にあてるのは簡単なことではないでしょう。

関連記事 宅建試験に合格するために必要な勉強時間とは?スケジュールやおすすめ講座の解説

合格基準の点数は決まっていない

宅建士(宅地建物取引士)合格基準点の推移

宅建試験では、合格に必要な点数(合格基準点)があらかじめ設定されていません。おおよその目安になる点数はあっても「何点以上取れば合格」というはっきりした線引きがないのです。

相対評価方式と予想されている

宅建試験の合格判定の基準は公表されていません。
しかし、これまでのデータから「宅建試験は相対評価方式により、合格・不合格が決められている」と考えられます。

相対評価方式というのは、あらかじめ合格者数や合格率が設定されており、それに応じて合格基準を変動させる方式です。
つまり、「宅建試験はあらかじめ設定された合格率にあわせて本試験が実施された後に合格基準点を決めている」と予想されているのです。

これは多くのスクールや通信教育校をはじめ、受験者の中でも共通する認識のようです。

合格のためには上位15%を目指す

以上のことから、宅建試験は「何問正解すれば合格」という明確な合格ラインは存在しませんが、過去問や予想問題などの模試で常に40点以上取れるところまで自分のレベルを上げておけば合格圏内であるといえそうです。

あくまでもこだわるのは上位15%程度に入るということ。
そのような意識をもって受験勉強に取り組んでみましょう。

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「宅建の難易度は高い」といわれる理由

よく、「宅建の難易度は高い」といわれますがなぜなのでしょうか。理由を解説します。

受験資格がなく誰でも受験可能だから

宅建士の試験は、年齢・性別・学歴・国籍すべて関係なく受験可能です。
一方で、税理士試験や司法試験は、一定の学歴や専門職での勤続年数が受験資格として定められているため予備知識の蓄積ができた状態での受験ができます。
それに比べて前述したとおり、宅建は受験資格がないため勉強が十分にできないまま試験に臨む人や記念受験の方も一定数いらっしゃることが予想されます。

結果的に合格率が低くなるため、「宅建の難易度は高い」といわれるようになりました。

合格率が一定になるように調整されているから

先述のとおり、宅建試験の合格基準や合格点は明確に指定されていません。その年ごとの受験者のレベルや問題の難易度によって合格点が上下し、合格率も大きく変動しないように調整されている可能性があります。
そのため「○点以上取れていれば合格」というわけではない点に注意しましょう。

専門的な知識が必要だから

一般財団法人不動産適正取引推進機構の発表によると、2023年度の宅建試験における職業別の合格者の割合は、不動産業・建設業・金融業を合わせておよそ52%。一方、他業種の合計は25%程度です。
特に不動産業の方の合格率は高く、およそ35%でした。この結果から宅建試験は、日頃から業務で不動産等の専門知識が身についている方は合格しやすいものの、業界未経験者や初学者にはハードルが高めであることがうかがえます。

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年々、宅建の難易度が上がっているのは本当?

難易度は上昇傾向にある

年々、宅建試験の難易度が上がっていることは事実です。特に、以前の「宅地建物取引主任者」が「宅地建物取引士」へと名称変更され、士業となった2015年を境に受験者数が増え、難易度も上昇してきたといわれています。
ここでは、難易度上昇の主な理由を2つ紹介します。

難しい問題の出題が増えている

宅建試験の難易度が上がった理由の1つに、難しい問題の出題が増えていることが挙げられます。例えば、注意深く読まないと間違えやすい「引っかけ問題」や、正確な理解が要求される個数問題(「次の中で、間違っているものは何個ありますか?」などといった問題)、長文問題の増加などが指摘されています。
このように、難しい問題や集中力が必要な問題が増えてきたことにより、受験の際には今まで以上に時間配分にも気をつかわなければならなくなっています。

ライバルも増えている

宅建士の資格取得に「本気」の受験者が増加したことも、試験難化の一因です。
長引く不況やコロナ禍をきっかけに、自分の将来を真剣に見つめ直し、「少しでも長く仕事をしたい」と考える人が増えました。その結果、安定感のある宅建士に人気が集まりつつあります。将来を見据えて本気で勉強し、資格を取りにきている人が増加したことにより、宅建受験者のレベルが底上げされたのです。
前述通り、宅建の合格は相対評価(つまりは他の受験者との競争)で決まるといわれています。ライバルのレベルが高ければ、自分もそれなりの点数を取らなければ合格できないため、必然的に試験の難易度も上がるというわけです。

関連記事 宅建(宅地建物取引士)とは?資格概要や宅建士の仕事内容、試験の合格率や難易度を解説!

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現役の人気講師が動画で解説!宅建試験の合格ライン

監修者の大澤 茂雄先生に当ページ「宅建の合格率・合格点は?試験の難易度や試験範囲、合格のポイントについて解説」について、さらにわかりやすく解説をしていただきました!

宅建の合格率・合格点とは?難易度、試験範囲などについて解説

⇒⇒ 動画の【後編】はこちら!

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宅建試験の試験範囲・試験内容

出題形式や試験時間

出題形式四肢択一
解答形式マークシート方式
出題数50問
配点1問1点(50点満点)
試験時間2時間
(※5問免除制度適用の受験者は1時間50分)
試験範囲・権利関係(民法)、権利関係(特別法)
・宅建業法
・法令上の制限
・税金その他

宅建試験はすべて四肢択一の出題形式です。
1問1点で50問出題される50点満点で、マークシート方式で解答します。
試験時間は2時間です。

試験範囲

試験では不動産取引に関連する法律や税制など、宅地建物取引士として活躍するために必須の知識が幅広い範囲から出題されます。

試験範囲は大きく分けて以下の4項目に分類されています。

権利関係(民法)、権利関係(特別法)

権利関係とは、法律上の権利義務関係ということになり、ある程度の法的な考え方ができるか否かが問われます。

単純な暗記だけでは解けない問題が多く、事例問題も多く出題されます。
法律用語(専門用語)を駆使した文書(法律文書)を読解する力を培っていくことが必要です。

権利関係の内容は、民法、区分所有法、借地借家法、不動産登記法などに分かれています。

民法が苦手な人が多い

多くの受験者が苦手としているのが民法です。
聞き慣れない法律用語が多く、とっつきづらいと感じる人もいるでしょう。

しかし、例年14問出題される権利関係のうち、問の前半1~10問は民法からの出題です。
宅建試験合格のために、あきらめることなくチャンレンジしていきましょう。

権利関係の後半は権利関係(特別法)として借地借家法や区分所有法、不動産登記法から出題されます。

丸暗記ではなく理解する

民法に限らず法律には「原則」と「例外」が存在します。
これらをきちんと分けて理解することが必要です。
こちらもただ何となく丸暗記するよりも、「どうしてこうなったのか」「どうするのが合理的なのか」を考えてみてください。
そちらの方が理解しやすく、点数につながります。

債権編を中心に

民法は1000条以上も存在する法ですが、宅建試験で出題されるのは債権編が中心です。
民法のすべてを数年かけて勉強を進めるというのなら話は別ですが、通常の受験者の方は、債権編を中心に学習するよう心がけてください。

過去問を解く

過去問をこなし、試験当日に過去問と同趣旨での繰り返し出題があれば、その問題を確実に得点していきましょう

民法(権利関係の前半)では4問~5問の正解を目指しましょう。

権利関係の後半(特別法)での出題は借地借家法が2問、区分所有法と不動産登記法がそれぞれ1問ずつ出題されます。
このうち借地借家法区分所有法は、過去に出題された内容と同趣旨での繰り返し出題が多いので、得点を狙っていきましょう。

以下が出題範囲です。

  • 意思表示(「詐欺・強迫」「虚偽表示」「錯誤」など)
  • 制限行為能力
  • 時効
  • 債務不履行
  • 代理(「無権代理」「表見代理」「復代理」「自己契約・双方代理」など)
  • 物権変動
  • 共有
  • 相続
  • 売買契約、手付、売主の担保責任
  • 不法行為
  • 連帯債務
  • 保証債務
  • 抵当権
  • 賃貸借契約
  • 請負契約、委任契約
  • 借地借家法
  • 建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)
  • 不動産登記法

宅建業法

出題数が多く得点源となる

宅建業法はいちばん出題数が多く、例年50問中20問が出題されます。

たいていの場合、受験者はここを得点源として狙ってきます。

高得点が望める

テキストに載っていることがそのまま出題されることが多く、ほぼ過去に出題された内容と同趣旨での繰り返し出題のため過去問対策をしっかりやっておけば高得点が望めます。

初学者でもわかりやすい事柄が多く、読み進めればおおよそ理解ができるものが多いでしょう。
普段チラシや街頭の看板で目にするあれはこういう意味だったのかと、新しい知識を楽しく詰め込める項目でもあります。

20点満点を狙う

上述のとおり、出題数も多い宅建業法は最大の得点源となります。
宅建業法20点満点を狙いましょう。

宅建業法で満点を取れれば合格は近付きます。
むしろ宅建業法を大きく落とすようでは、合格は難しいということです。

以下は宅建業法での頻出の項目です。

  • 宅地建物取引業の免許
  • 宅建取引士制度
  • 媒介契約
  • 報酬額の制限
  • 重要事項の説明等(35条書面)
  • 契約書面の交付(37条書面)
  • 宅建業が自ら売主となる場合の制限
  • 営業保証金
  • 保証協会
  • 監督処分・罰則

過去問で覚えていく

重要事項説明書(35条書面)契約書面(37条書面)は似ているところが多いうえに出題数が多く、勝負どころとなります。
ひたすら眺めて暗記するよりも、積極的に過去問にあたり、頻出の項目を確実に覚えていくのがよいでしょう。

努力に比例する

宅建業の免許(宅建業者になるための免許)と、宅地建物取引士の登録(宅建士になるための登録)や、営業保証金と保証協会など、似て非なるものが多いのも宅建業法の特徴です。
受験対策をしやすい項目ではありますが、やはりある程度の時間をかけて勉強する必要もあります。
かけた時間に比例して、得点力もぐんぐん向上します。
宅建業法は「努力を裏切らない項目」といわれるゆえんです。

法令上の制限

用語や数字を理解する

法令上の制限は、例年50問中8問の出題です。

この項目はあまりなじみのない用語や、似て非なる概念が多く、それらの専門用語やそれに付随する面積や高さなどの数値を理解しておくことが必要になります。

似通った用語や数字をただ読むだけで覚えようとせず、手書きで表にして筆記と視覚の両方を使って暗記したり、数字を埋める穴埋め問題を多く解いたりすることが効果的です。

繰り返し出題が多い

この項目は数字や言葉をきっちり覚えさえすれば得点源になります。

また、宅建業法と同様に、過去に出題された内容と同趣旨での繰り返し出題が多いので、油断することなく過去問対策を講じておきましょう。
法令文がそのまま選択肢として出題されることもあります。

なじみのない農地法や宅地造成等規制法、土地区画整理法などは、頻出のキーワードを覚えたり、語呂合わせなどを利用したりするとよいでしょう。

法令上の制限での得点目標は6点です。

以下が出題される範囲です。

  • 国土利用計画法
  • 都市計画法(2問の出題)
  • 建築基準法(2問の出題)
  • 土地区画整理法
  • 農地法
  • 宅地造成等規制法

税金その他

税金その他は例年50問中8問が出題されます。

他の項目に比べると受験者におろそかにされやすい項目ではありますが、きちんと学習することで得点につなげられます。

宅建試験では合格基準点が事前に決まっておらず、例年受験者の上位15%程度が合格となります。
たとえば、ほぼ例年での合格点は取れていたのにその年の合格基準点が高く、たった1点が足りないために不合格、ということも起こりえるのです。

そういった憂き目にあわないためにも、この項目もしっかりと得点できるようにしましょう。

深追いしない場合も

ただし、あまりに時間が足りない場合は、勉強しづらく、その年での出題が予想されていない税金(特に種類が多い国税)などは深追いしないことも一つの考え方です。

以下は税金その他で出題される範囲です。

  • 地方税(固定資産税、不動産取得税のどちらかで1問)
  • 国税(所得税、贈与税、印紙税、登録免許税などで2問)
  • 地価公示法、不動産鑑定評価基準(ほぼ交互にどちらかで1問が出題)
  • 不当景品類及び不当表示防止法
  • 住宅金融支援機構法
  • 宅地建物の統計
  • 土地の形質
  • 建物の構造
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【2024年の宅建試験】

宅建試験は年に1回、原則として10月の第3日曜日に実施されます。例年通りであれば、2024年(令和6年)度の宅建試験日は2024年10月20日(日)となる見込みです。

宅建試験の試験日などの詳細は6月の第1金曜日に官報公告で発表されます。2024年は6月7日(金)の予定です。
参考例として下記に2023年の情報を記載します。

試験日時・案内について

試験日時(2023年)

2023年10月15日(日)13:00~15:00

※登録講習修了者は、13:10~15:00までの1時間50分。

申し込みについて

申し込み期間

試験日が確定した後、7月に試験案内(申込書)の配布が行われて、申込み受付が開始されます。
申込み期間は申込み方法によって期間が異なります。
参考例として下記に2023年の情報を記載します。


  • インターネット:2023年7月3日(月)9時30分~7月19日(水)21時59分

  • 郵送:2023年7月3日(月)~7月31日(月)

スケジュール管理は慎重に

受検申し込みはインターネットと郵送で可能ですが、それぞれ締め切り日が異なります。
スケジュール管理は慎重におこないましょう。

特にインターネットでの受験申込受付期間が約半月と短いため、インターネットでお申し込みをされる予定の方は注意が必要です。

受験申込みの際のインターネット環境については下記のOS・ブラウザが推奨されています。

インターネット機器OSブラウザ
パソコンWindows 10 以降・Edge 最新版
・Google Chrome 最新版
スマートフォン
(iPhone)
iOS 14以降Safari 最新版
スマートフォン
(アンドロイド)
Android 7.0 以降Google Chrome 最新版

受験手数料・試験会場について

受験手数料

8,200円
払い込み方法は試験案内でご確認ください。

試験会場(予定)

試験会場は、申し込み後に送付されてくる受験票に記載されています。
各都道府県の大学・学校、総合施設などが会場になることが多いです。

受験票が届いたら会場の場所や交通アクセス、移動の際の所要時間をきちんと調べておきましょう。
遅延や事故に備えて複数の交通機関・ルートを調べておくと安心です。

合格発表日

令和5年11月21日(火)
試験案内に記載されている都道府県ごとの所定の場所・期間に、合格者受験番号、合否判定基準、試験問題の正解番号が掲示されます。

また、不動産適正取引推進機構のホームページにも同じ内容が翌年7月末まで掲示されます。

試験当日の注意事項について(2023年試験)

試験当日の注意事項

  • 試験当日は感染予防のため、マスクの着用が必要
  • 試験時間中の写真照合の際、試験監督員の指示によりマスクを一時的に外す場合がある
  • 携帯用手指消毒アルコールや携帯用ウェットティッシュを試験会場に持参し使用可能

※新型コロナウイルス感染症に罹患し治癒していない方や濃厚接触者として健康観察の指示を受けている方、発熱や咳が出るなどの症状がある方については、当日の受験を自粛していただくようお願いしているようです。
また、これを理由とした欠席者向けの再試験の予定はないようですのでご注意ください。

詳しくは公式ホームページをご確認ください。
参考 一般社団法人 不動産適正取引推進機構「令和4年度宅地建物取引士資格試験における新型コロナウイルス感染症等への対応について」

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宅建の勉強方法

ここでは宅建の試験勉強にかかる時間や、独学・スクール(通学講座)・通信講座それぞれの勉強方法のメリット・デメリットについて解説していきます。

勉強時間や期間

独学で勉強する場合、試験勉強にかける時間は100~400時間まで人によって開きがあるようです。

スクール通信教育の場合、具体的に何時間と明記されることは少ないのですが、おおよそ3ヶ月~6ヶ月というところが多いようです。

確実に合格を目指したい場合は余裕をもって学習をスタートするのが望ましいでしょう。

資格取得に向けたスケジュール例

宅建士 合格までのスケジュール例

▼学習期間イメージ


  • Aさんの場合(会社員)
    ・平日:1時間
    ・休日:2時間
    7ヶ月

  • Bさんの場合(主婦)
    ・平日:2時間
    ・休日:1時間
    5.5ヶ月

■宅建試験・学習期間の目安

1日の学習時間学習期間
1時間の場合10ヶ月
2時間の場合5ヶ月
3時間の場合4ヶ月
4時間の場合3ヶ月
5時間の場合2ヶ月

(※初学者の合格までの平均的な学習時間:200~400時間。上の表では学習時間を300時間として期間を算出)

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独学での宅建合格は難しい?

受験資格に学歴も実務経験も不要な宅建は、独学で受けることも可能です。ただし一般的に、独学による宅建の合格は難しいといわれています。

例えば2022年度、宅建試験を独学で受験した人の合格率は10%程度だったという簡易調査の結果が報告されています。
一方、一般財団法人不動産適正取引推進機構の発表によれば、2022年度の全受験生の合格率は17%。簡易調査と認定機関の公式なデータという違いはあるものの、「独学者の合格率はより低い」という結果になりました。

「宅建試験は独学では難しい」といわれる主な理由には、以下のようなものが挙げられます。

【独学での宅建合格が難しいといわれる理由】

  • 土地の利用や建物の構造から、民法・税金についてなど、勉強しなければならない範囲がとにかく広い。
  • 特に民法や法律用語を覚えるのに苦労する方が多い。
  • 計算問題や、制度などへの深い理解が試される問題も出題されるため、丸暗記だけでは太刀打ちできない。

特に、不動産関係の実務経験がなく、初めて勉強するという方にはハードルが高く感じられるかもしれません。

独学のメリット

独学のいちばん大きなメリットは「テキストや問題集以外の費用がかからない」ことでしょう。

その他にも以下のようなメリットが挙げられます。

  • 通学や決まった講義時間に縛られない
  • マイペースに勉強ができる
  • 納得いかないところは満足いくまで時間をとって勉強ができる

独学のデメリット

逆にデメリットとしては下記のようなものが考えられます。

  • 学習期間が長期にわたるため計画が立てにくい
  • 質問できる相手がいない
  • 法改正の情報を入手したり、対応するのが難しい
  • テキストや問題集を自力で選んで入手しなければならない
  • モチベーションの維持が難しい

強い意志と学習時間確保が大切

今は書店だけでなく、インターネットの通信販売などでも多くのテキストが販売されています。
ホームページやメールサービス、ブログ、動画など無料で情報公開されているところも多くあります。

独学で勉強する場合は口コミやサイトの情報などを参考にして必要なものを見定め、自分に合うテキストはどれか、評判のいい問題集はどれかなどを探してみるとよいでしょう。

独学で大切なのは最後までやり抜く強い意思と学習時間の確保です。

関連記事 宅建は独学で合格できる?勉強時間の目安や試験対策のポイントを解説!

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独学での宅建受験に不安を感じる方へ

スクールや通信講座の受講がおすすめ

「宅建士を目指したいけれど、独学で受験するのは不安……」という方には、スクールや通信講座がおすすめです。
スクールや通信講座は、初心者でも無理なく学習できるカリキュラムが用意されているため、「不動産関連の勉強は初めて」という方でも不安なく学べるでしょう。それぞれのメリットとデメリットを紹介しますので、自分にはどちらが向いているか検討されてみてはいかがでしょうか。

スクールに通うメリット

スクールに通うメリットとしては下記のようなものが挙げられます。

  • 講師がいるのでわからないところはすぐに質問ができる
  • 法改正に適切に対応してもらえる
  • あらかじめカリキュラムが決まっているので自分で学習計画を立てる必要がない
  • 講師や一緒に学習を進める仲間がいるのでモチベーションを維持しやすい

試験学習のプロがついていることで、学習でつまずいたときや困ったときにサポートしてもらえること、カリキュラムに沿って効率的に学習を進められることが大きなポイントになります。

スクールに通うデメリット

スクールを利用する場合のデメリットとしては下記のようなものが挙げられます。

  • 独学に比べて費用がかかる
  • スクール側で決められた時間拘束される
  • 通学時間や交通費が必要

着実に合格に近づきたい方の多くがスクールを利用していますが、独学に比べて費用がかかることや、マイペースに学習を進められないことはネックとなります。

関連記事 宅建士のスクール・講座のおすすめポイントはこちら

また、スクールに通うのは難しいけれど、独学で勉強するのは不安、自信がないという場合は通信教育講座を利用するという手もあります。

通信講座のメリット

通信講座のメリットとしては下記のようなものが挙げられるでしょう。

  • 通学時間や交通費がかからない
  • わからないところはすぐに質問ができる
  • 法改正に適切に対応してもらえる
  • あらかじめカリキュラムが決まっているので自分で学習計画を立てる必要がない

通信講座は、スクールに通学して勉強した場合とほぼ同じメリットを享受しつつも通学時間や交通費がかからないことが大きな利点です。

また、学習計画の立て方を教えてくれたり、受講者専用のツールが用意されていたりするので、自分の生活スタイルに合わせて学習を進めやすくなります。

通信講座のデメリット

通信教育講座の場合のデメリットとしては下記のようなものが挙げられます。

  • 一緒に学習を進める仲間がいないので、ある程度のモチベーションコントロールを自分でやらなければならない
  • スクールよりは費用がかからないが、独学よりも費用がかかる

関連記事 宅建士のおすすめ通信講座はこちら

独学、スクール、通信教育はそれぞれにメリット・デメリットがありますので、自分の生活スタイル、性格、予算などを考慮してどの勉強方法を選ぶか検討するとよいでしょう。

>>宅建のスクール情報
>>宅建取得までのモデルケース紹介(3分動画)

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宅建試験合格のためのポイント

ここでは宅建試験に合格するために押さえておきたいポイントを5つご紹介します。

(1)取引を公正に成立させることを意識する

実際に結んだ不動産の取引内容のうち契約にかかわる部分が詳細に記載された書面を「37条書面」といいます。
この37条書面はお客さんとの取引成立後すぐに作成して手渡すことが宅建業法で定められています。

トラブルを防ぐためのやりとり

このやりとりはトラブルを未然に防ぐためにとても重要です。
記載の内容に間違いがないか宅建士(宅地建物取引士)が最後に再度確認して署名と捺印をします。

重要な書面の理解が必要

宅建士の仕事では他にも重要な書面を多数扱います。
扱う書面の内容を宅建士自身が十分に理解していなければなりません。
そのためにも宅建士の試験はたくさんの知識を問う難易度の高いものになっています。

就職後にプロとして通用する仕事をするためにも、試験勉強中にしっかりと知識を身につけておきましょう。

(2)言葉に慣れる

宅建試験には日常生活ではあまり聞かないような難しい言葉や、似ているようで意味の違う言葉、法律用語、一般的な認識とは意味の異なる言葉などが出てきます。
間違いのないように同じ言葉を繰り返して書かれている文章も多く、最初はかなり読みづらく感じることもあります。

しっかり学習すれば抵抗なく読めるように

聞きなれない用語の多い宅建試験ですが、学習を進めていく内にそうした用語や文章にも次第に慣れてくるでしょう。
似たような出題も多く、ある程度まで読むと意味がわかることも増えてきます。

最初は難しく感じるかもしれませんが、しっかり向き合いましょう。

(3)丸暗記で乗り切ろうとしない

決まった数式や税率などは丸暗記が必要になりますが、それ以外に関しては暗記で乗り切るより理解を深めることで正解を導けるようにしましょう。

決まり事や制限の理由など、そこに至る段階を想像すると問題が解きやすくなります。

判決文問題など文章を読んで考えることも必要になってきます。
「どのようなことが問題視されるのか」「なぜそういう結果に至ったのか」などを理解することも大切です。

(4)実際の流れや取引をイメージする

これまでに馴染みがないことはイメージしにくく、特に初学者の方は黙々とテキストを読み進めるだけではいくら時間をかけても知識は身につきにくいものです。

身近な地域で例にすると親近感がわく

インターネットなどで身近な土地に建物が建つまでにはどのような経緯や手続きが必要なのか、自分が住んでいる町や家にはどういった決まりごとがあるのかなど調べてみるのもよいでしょう。

それが直接問題を解くことには繋がらなくても、以前より宅建を身近に感じられるかもしれません。
現実の世界に宅建に関することが少し見えると、思いのほか勉強しやすくなることがあります。

(5)過去問はしっかりと

宅建の試験は過去に出題されたものの焼き直しも多く出題されます。
過去問はなるべく早い段階から手をつけてください

出題パターンに慣れる

大切なのは出題のパターンに慣れることです。
過去問を繰り返すことで、本試験で必ず出題されているのはどのような問題か、よく問われる事項、ひっかけ問題、間違えやすい問題などが見えてくるでしょう。

答え合わせだけでなく復習を

大切なのは答え合わせだけで満足しないこと。
間違えた問題だけでなく、正解でもうろ覚えで自信がない箇所などはしっかり解説を読み、テキストに戻って復習しましょう

そのあと正しい答えを自分の手で書いて修正します。
手間も時間もかかりますが、それでも確実に実力に結びつく近道であるといえるでしょう。

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まとめ

ここまで宅建試験の合格率や試験内容、勉強の方法などさまざまなお話をしてきました。

ポイント1:受験しやすい試験だが、努力が必要

宅建試験は公的な資格の中では比較的受験しやすい試験ではありますが、運だけではとても合格はできません。
四肢一択の解答方式とはいっても、一見しただけではわかりにくい引っかけ問題も多く、選択肢それぞれが正しいか誤っているかを判断できないと正解の一択を特定できない問題もいくつも出されます。
わからない言葉は早めに調べ、着実に学習を進めましょう。

ポイント2:計算問題に慣れておく

宅建試験では計算問題(宅建業法での媒介・代理報酬の計算問題)が1問出題されますが、電卓の持ち込みができません。

計算自体は小学校で習う程度のレベルで難しくはないのですが、問題の余白などに書いて計算することになりますので、やはりそれに慣れておくことは必要です。

ポイント3:過去問に早く手をつける

宅建の勉強を始めたら少しでも早く過去問に手をつけてください

最初は点数が取れないと思いますが、それでもいいのです。
うろ覚えや間違えたところをそのままにせず、しっかりと解説を読み、テキストに戻って復習をし、正しい答えを手書きで書き入れるというプロセスを踏んでください。
時間も手間もかかりますが、必ず実力に結びつきます。

ポイント4:アクシデントに備える

当日の試験会場では思わぬアクシデントが起きるかもしれません。
その日に限って体調が悪かったり、交通トラブルなどで試験開始ぎりぎりについてしまって動揺したり、十分に実力が発揮できない事態になるかもしれません。
できるだけそのようなことがないように事前にしっかりと体調管理と、試験の準備をしておくことが必要です。
試験の前はきちんと食事と睡眠をとり、筆記具や時計は予備を持っておくなど、できる限り対策しましょう。

ポイント5:実力を養う

宅建試験は、以前は35点取れれば合格といわれていました。
しかし、直近10年を見てみると合格基準点が36点~38点という年もあり、35点では安心できないようになってきました。

とはいえ、一つひとつの項目をやり込んで満点や45点を目指す必要はありません。
過去問や予想問題集では目安として40点を目指しましょう。
常に40点を取れる実力をつけておけば、多少のことがあっても合格基準点に達すると思われます。

最終的には過去に出題された問題がきちんと解ける程度の実力を養って受験に臨んでいただければと思います。

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監修者プロフィール

この記事を監修したのは

大澤 茂雄 氏

宅建講座 講師:大澤 茂雄

1986(昭和61)年、日本大学法学部卒業。
1987(昭和62)年に宅建試験に合格。
1989(平成元)年に大手資格専門学校にて宅建士講座を担当。
講師歴は30年を超える。
主催する『宅建ダイナマイト合格スクール』で、「おーさわ校長の宅建受験講座★バブルの香り」を運営。
宅建試験の問題集などをはじめとした著書も多数。

【宅建ダイナマイト合格スクール】
大澤 茂雄氏を中心に運営されている宅建受験講座団体。
2004年(平成16年)に結成。
宅建ダイナマイト受験倶楽部から、2012年(平成24年)に「宅建ダイナマイト合格スクール」に名称変更し、現在に至る。
わかりやすい講義で人気を博している。

>> 【宅建ダイナマイト合格スクール】のホームページはこちらから

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