華道資格ガイド
どんな資格
華道は500年以上の歴史をもつ日本の伝統的な芸術です。池坊、草月流、古流、未生流、遠州、小原流など、流派は主だったものだけでも数十はあります。作法にのっとった伝統的な花から、前衛的な生け花までいろいろです。各流派の資格制度や個人の能力によって差はありますが、教授者の資格を手に入れるには数年はかかるようです。茶道や香道などとともに学べば、日本の伝統文化を総合的に理解する助けになるでしょう。
資格の活かし方
旅館や日本料理屋、呉服屋や和風小物の店など、和のテイストを重視する空間の演出では、フラワーアレンジメントではなく、生け花の素養が活かされます。また、言葉を越えたコミュニケーションとして、外国人への指導を行ったり、国際交流の手段としても有効です。もちろん、古くからの花嫁修業の定番でもあります。資格を取って修業を積めば、カルチャーセンターなどで生け花の講師をしたり、自宅で教室を開くことも可能です。
気になる将来は?
近年はフラワーーアレンジメントに押され気味の華道界でしたが、假屋崎省吾のメディア登場にも象徴されるように今世紀に入って再び注目が集まっています。伝統的な花に飽きたらず、西欧化した日本のくらしにマッチした花を提案したり、前衛の花を生ける試みも以前にも増して行われています。装飾的なアレンジメントに比べ、華道の作品は作家の個性を発揮しやすいという特徴があり、独自の作品を発表する機会も増えていくことでしょう。