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登録販売者試験が難しい県はある?合格率を47都道府県別に公開!試験の難易度や対策など解説

登録販売者試験が難しい県はある?合格率を47都道府県別に公開!試験の難易度や対策など解説

登録販売者試験の2022年合格率は、全国平均44.4%でした。
およそ2人に1人が合格する計算になりますが、登録販売者試験は都道府県ごとに試験内容や合格率が異なるという特徴があります。

この記事では、試験の合格基準や最新の合格率、試験内容や試験日程などの概要、申し込み方法や試験対策のための学習方法など詳しく解説しています。

また、薬剤師や調剤事務資格との違いも解説しているため、初めて医薬系の資格に挑戦する方や、登録販売者の資格取得を目指している方はぜひ参考にしてください。

更新日:2024-06-27(公開日:2019-02-12)

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この記事を監修したのは

登録販売者講座 講師:石川 達也氏

登録販売者講座 講師:石川 達也

この記事の執筆者

BrushUP学び専任ライター:
西村 美保(登録販売者資格保有)

BrushUP学び専任ライター:西村 美保

【最新版】登録販売者試験の合格率

登録販売者試験の合格率

登録販売者試験は都道府県ごとに実施されており、合格率は県ごとにばらつきがあります。

2022年度(令和4年度)試験でいえば、佐賀県の合格率が60%に迫る高い合格率であるのに対し、高知県の合格率は29.8%と低い合格率となりました。
佐賀県と高知県の合格率は約30%の開きがあり、県ごとの差が大きい試験といえるでしょう。

【2022年度(令和4年度)】登録販売者試験 都道府県別合格率

都道府県 受験者数 合格者数 合格率
北海道 2,005人 1,043人 52.0%
青森県 672人 328人 48.8%
岩手県 687人 286人 41.6%
宮城県 1,491人 736人 49.4%
秋田県 460人 187人 40.7%
山形県 526人 228人 43.3%
福島県 1,343人 564人 42.0%
茨城県 1,316人 636人 48.3%
栃木県 853人 370人 43.4%
群馬県 1,808人 1,033人 57.1%
埼玉県 2,579人 1,034人 40.1%
千葉県 2,910人 1,158人 39.8%
東京都 4,570人 1,898人 41.5%
神奈川県 3,216人 1,433人 44.6%
新潟県 920人 464人 50.4%
山梨県 510人 286人 56.1%
長野県 948人 474人 50.0%
富山県 613人 250人 40.8%
石川県 734人 297人 40.5%
福井県 444人 136人 30.6%
岐阜県 999人 405人 40.5%
静岡県 1,652人 761人 46.1%
愛知県 3,171人 1,380人 43.5%
三重県 672人 301人 44.8%
関西広域連合
(滋賀・京都
・大阪・兵庫
・和歌山・徳島)
7,893人 2,767人 35.1%
奈良県 601人 287人 47.8%
鳥取県 220人 82人 37.3%
島根県 373人 126人 33.8%
岡山県 858人 337人 39.3%
広島県 1,054人 450人 42.7%
山口県 512人 225人 43.9%
香川県 467人 204人 43.7%
愛媛県 623人 241人 38.7%
高知県 362人 108人 29.8%
福岡県 2,426人 1,415人 58.3%
佐賀県 1,328人 787人 59.3%
長崎県 558人 308人 55.2%
熊本県 780人 423人 54.2%
大分県 571人 332人 58.1%
宮崎県 433人 231人 53.3%
鹿児島県 829人 420人 50.7%
沖縄県 619人 276人 44.6%

登録販売者試験全体の合格率は44.4%

2022年に実施された登録販売者試験の合格率は、全国平均44.4%でした。
都道府県によって試験日程や出題内容、合格率が変わり、例えば2022年度の東京都では合格率41.5%、大阪府(関西広域連合)では合格率35.1%と差がみられます。

過去の合格率推移

登録販売者試験の合格率はここ10年ほど40~50%の間で推移しています。
2021年度は50%に近づく高い数値となりましたが、2022年度は40%台半ばという結果となり、ほぼ例年通りの合格率であったといえるでしょう。

試験実施年度 受験者数 合格者数 合格率
2022年度
(令和4年度)
55,606人 24,707人 44.4%
2021年度
(令和3年度)
61,070人 30,082人 49.3%
2020年度
(令和2年度)
52,959人 21,952人 41.5%
2019年度
(令和元年度)
65,288人 28,328人 43.4%
2018年度
(平成30年度)
65,436人 26,996人 41.3%
2017年度
(平成29年度)
61,126人 26,606人 43.5%
2016年度
(平成28年度)
53,369人 23,330人 43.7%
2015年度
(平成27年度)
49,864人 22,901人 45.9%
2014年度
(平成26年度)
31,362人 13,627人 43.5%
2013年度
(平成25年度)
28,527人 13,381人 46.9%
2012年度
(平成24年度)
28,050人 12,261人 43.7%
2011年度
(平成23年度)
33,913人 16,007人 47.2%
2010年度
(平成22年度)
39,116人 18,510人 47.3%

出典 厚生労働省『これまでの登録販売者試験実施状況等について』

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【2023年度】登録販売者試験の日程

登録販売者試験の日程

2023年度の試験はいつから?

2023年度の登録販売者試験日程は、すべての都道府県において公示されました。
東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の一都三県は、9月10日(日)に試験が実施されます。
その他都府県については、例年どおり8月~12月での試験実施となっています。

2023(令和5)年度 試験日程【すべての都道府県で公表されました】

試験日 都道府県
☆更新!
2023年8月27日(日)
大阪、京都、滋賀、兵庫、和歌山、福井、徳島
関西広域連合「令和5年度 登録販売者試験のご案内」
☆更新!
2023年8月29日(火)
群馬、山梨、長野、茨城、栃木、新潟
群馬県「令和5年度群馬県登録販売者試験について」
山梨県「令和5年度登録販売者試験について」
茨城県「令和5年度登録販売者試験案内」
栃木県「令和5(2023)年度登録販売者試験のお知らせについて」
☆更新!
2023年8月30日(水)
北海道、青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島
青森県「令和5年青森県登録販売者試験の実施について」
山形県「令和5年度山形県登録販売者試験について」
☆更新!
2023年9月6日(水)
静岡、三重、富山、石川、岐阜、愛知
富山県「令和5年度登録販売者試験の実施について(公示)」
岐阜県「令和5年度岐阜県登録販売者試験について」
愛知県「令和5年度登録販売者試験受験案内について」
☆更新!
2023年9月10日(日)
東京、神奈川、千葉、埼玉
神奈川県「令和5年度登録販売者試験」
千葉県「令和5年度千葉県医薬品登録販売者試験のお知らせ」
埼玉県「令和5年度登録販売者試験の御案内」
☆更新!
2023年9月24日(日)
奈良
奈良県「令和5年度登録販売者試験について」
☆更新!
2023年10月17日(火)
鳥取、島根、岡山、広島、山口、香川、愛媛、高知
島根県「令和5年度登録販売者試験の実施について」
岡山県「令和5年度登録販売者試験について」
☆更新!
2023年12月10日(日)
福岡県、長崎、佐賀、大分、熊本、宮崎、鹿児島、沖縄
宮﨑県「令和5年度宮崎県登録販売者試験実施日程等のお知らせ」
鹿児島県「令和5年度登録販売者試験を実施します」

※試験日の発表があった都道府県より順次掲載しています。

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登録販売者試験の難易度

公的な資格の中では難易度がそれほど高くない

登録販売者は学歴等の受験資格を必要とせず、しっかり勉強ができていれば、比較的合格しやすい資格です。

公的な資格の中でもそれほど難易度は高くなく、誰でも合格が目指せるチャンスがあるといえるでしょう。

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登録販売者試験の学習方法選択について

登録販売者試験の学習方法選択について

登録販売者の試験対策には通学や通信講座の受講などスクールを利用する方法と、独学で学習を進める方法があります。

独学で学ぶ

メリット

登録販売者は試験対策テキストや過去問題集が市販されており、独学で試験合格を目指すことも可能です。
費用を抑えて勉強できるのは、独学の最大のメリットです。
登録販売者試験は薬の成分や法規に関することなど覚えることは数多くありますが、化学式などは出題されないので理系科目が苦手な方でも十分に合格を目指せます。

デメリット

反面、独学で学習を進めるうえで課題となるのは、学習スケジュールの管理とモチベーションの維持が挙げられます。
登録販売者は暗記しなければいけないことが膨大であり、何から手を付けてよいかわからない方や、聞き慣れない薬の成分名のカタカナ語に苦戦する方も多いでしょう。
学習でつまずいたり、疑問に思う点が出てきても自力で解決しなくてはいけない難しさがあります。

一人で学習を進めることが苦にならないタイプの人は独学で試験合格を目指す道もあるでしょう。
しかし、合格のポイントを体系立てて効率的に学習したい方は通学講座・通信講座の受講向いているかもしれません。

独学で合格を目指したい方におすすめのテキスト

改訂版 この1冊で合格! 石川達也の登録販売者 テキスト&問題集
著者:石川 達也

この記事の監修者でもある石川先生による試験対策書。
テキストと問題集、模擬試験がまとまっており、網羅的に学習ができる内容です。
図解も豊富で初心者も楽しく学べるよう工夫がなされています。

参考 Amazon 改訂版 この1冊で合格! 石川達也の登録販売者 テキスト&問題集

関連記事 登録販売者に独学合格!勉強時間・テキスト・勉強法を経験者がすべて公開

通学講座で学ぶ

登録販売者試験は出題項目が広範囲にわたります。
通学講座は試験を熟知した講師による指導のため、合格のための重要ポイントをわかりやすく効率的に教わることができる安心感があります。

メリット

登録販売者の試験対策講座では、各出題項目についてしっかり合格のポイントを押さえられるようにカリキュラムが組まれています。
通学講座は、講師の授業を直接受けられる点と、学習上の疑問をその場で講師に質問できるのが最大のメリット。
登録販売者の資格取得を目指す仲間とともに同じ教室で学べることもいい刺激になるでしょう。

学習サポート体制

仕事と両立して勉強する方も多いため、急な予定で授業を受けられなかったときには他の曜日・時間帯のクラスに振替受講できたり、自宅学習用の映像講義を視聴できたりなどのサポートが用意されていることもあります。
スクールを選ぶ際には、事前に資料請求などで日程やサポート体制をチェックして、無理なく通えるかどうかをシミュレーションしておくとよいでしょう。

通信講座で学ぶ

登録販売者の通信講座は、テキストやDVD、インターネットなどの映像講義で試験対策学習を進めるものが多くなっています。

メリット

初心者からでも無理なく勉強できるようにテキストはわかりやすく工夫されており、聞きなれない専門用語などもすぐ調べられるように用語集が付いている講座もあります。
インターネットで講義動画を配信している講座なら、パソコンやスマートフォン、タブレットで講義を視聴でき、空き時間をうまく利用して試験勉強を進めることが可能です。
知識を定着させるための問題演習はもちろん、模擬試験や過去問の演習がついている講座もあります。

学習サポート体制

通信講座は添削指導がついていることが多く、弱点の把握や苦手分野の克服に役立ちます。
ほとんどの講座でメール・FAX・郵送などによる質問を受け付けており、学習を進めるうえでつまずいたとき、わからない点が出てきたときも安心です。

就職・転職サポート

登録販売者は、お客様に薬の説明をしたり、相談を受け付けたりする接客業。
就職を見据えて、マナーや接遇について学べる講座もあります。
また、なかには資格取得後に就職・転職サポートが受けられる講座もあります。
通信講座を選ぶ際は、学習の進め方やカリキュラム、サポート体制などしっかりチェックしておくといいでしょう。

関連記事 登録販売者eラーニング講座(通信講座)を比較!選ぶポイントも解説!

費用目安

講座にかかる費用は通信講座で35,000円~50,000円ほど。
通学講座はピンキリですが、例えば医療業界大手の三幸医療カレッジでは約70,000円です。
受講料の支払い方法は、一括払いのところもあれば、分割払いを利用できたり、クレジットカードが使えたりするところもあります。

スクール・講座名金額
三幸医療カレッジ/通学
『登録販売者受験対策講座』
71,280円
唐津ビジネスカレッジ
『医療ビジネス科』
455,000円
ヒューマンアカデミー
通信講座
『登録販売者合格総合講座e-ラーニング』
44,800円
資格のキャリカレ
『登録販売者講座』
38,500円
三幸医療カレッジ/通信
『登録販売者受験対策通信講座eラーニングコース』
35,200円

教育訓練給付制度を利用しよう

登録販売者の講座は教育訓練給付制度の対象になっているものも多く、ある期間雇用保険に入っていたことがあるなど、一定の条件を満たしていれば受講料の最大20%が返ってきます。
講座のなかには、合格しなかった場合に受講料を返金してもらえる講座や、講座の受講期間を延長してくれる合格保証サポート付きのものもあります。

講座を選ぶ際には、受講料の支払い制度はどうなっているか、教育訓練給付制度の利用は可能かなど、事前に資料を取り寄せて確認しておきましょう。
関連記事 受講料が最大70%戻る!教育訓練給付制度とは?

学習期間

登録販売者の通信講座では標準学習期間が3ヶ月~8ヶ月に設定されています。
また、通学講座では1ヶ月半ほどで修了するコースもあります。

個人の学習ペースにより試験勉強にかかる期間は異なりますし、特に仕事と両立して学習する方は、1日にどれくらい勉強時間を捻出できるのかで違ってくるでしょう。

通学と通信、どちらが適しているか

登録販売者試験は、薬の成分をはじめ覚えるべきことが多いので、余裕をもった学習スケジュールを組むのがおすすめです。

決められたスケジュールできっちり学習を進めたい方には通学講座が、ある程度自分のペースで学習を進めたい方には通信講座が適しているでしょう。

おすすめの勉強方法は?対策・コツを解説!

登録販売者資格を取得するための講座は、医薬品の知識がない方でも勉強をはじめられるカリキュラムが整っています。
以下で講座を活用しながら試験対策を進める方法について紹介します。

問題を繰り返し解く

勉強方法としておすすめなのは、過去問題集や問題集を繰り返し解くことです。
解説まで読み込み、自分のものにすることで実力がついてきます。
登録販売者の試験は過去問の類似問題が多く出題されています。
出題範囲もはっきりとしており、準備すれば充分に対策できる試験です。
合格率はおおむね40%台と決して簡単ではありませんが、きちんと勉強しておけば通る試験だといえます。
問題集を多く解くことで慣れてきたら、試験本番に向け時間配分にも注意しながら実践していくとよいでしょう。

質問システムを利用

通信講座を利用する場合は、自宅で一人で勉強することが多いでしょう。
一人で勉強していると、行き詰まることもありがちです。

そのような時は、通信講座などの質問システムを利用して講師に質問してみましょう。
講師より励ましが得られたり、行き詰まりを打破したりもできるでしょう。

スケジュール

最初から無理のないスケジュールを立てるのも大事です。
試験日から逆算して、どれくらいの期間にどれだけの量の勉強をしたらよいのか割り出し、おおまかにでもスケジューリングしていきましょう。

また、同じ資格試験を受ける仲間がいれば励まし合えるので、より勉強に身が入りやすくなります。

スキマ時間を利用

登録販売者試験に合格するためには、どのくらいの勉強時間が必要なのでしょうか。
登録販売者の試験対策講座としてスクールが開講しているものをみると、大体3ヶ月~6ヶ月を学習期間としています。
社会人だと、なかなかまとまった時間がとれないことが多いですが、スキマ時間に細切れでも1日に何回も勉強すれば、気がつくと思った以上に進んでいることがあるものです。
30分でも時間がとれれば、勉強時間にあてましょう。
30分を3回やれば、1日1時間半の時間がとれることになります。
1日1時間半を3ヶ月~6ヶ月続けると135時間~270時間の勉強時間となります。

苦手分野をつくらない

登録販売者試験は各分野の問題数と時間数が公表されています。
5分野それぞれで合格点をとらないと合格にはなりません。
そのため、苦手分野をつくることなくまんべんなく勉強することが必要です。

受験地の試験傾向を把握する

登録販売者試験は都道府県ごとに試験内容が異なります。
自分が受験する都道府県の過去問を解きながら学習を進め、受験地の出題傾向を把握することも、効率よく勉強を進めるポイントです。
また、試験内容は「試験問題の作成に関する手引き」に基づいて作成されます。なお、手引きの内容が2022年3月に改訂されています。改訂後の問題集やテキストを使って勉強しましょう。

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登録販売者の試験内容

登録販売者の試験内容

試験形式

筆記試験(マークシート方式)

出題範囲・問題数・制限時間

出題範囲 問題数 制限時間
薬事に関する法規と制度 20問 40分
医薬品に共通する特性と基本的な知識 20問 40分
人体の働きと医薬品 20問 40分
主な医薬品とその作用 40問 80分
医薬品の適正使用と安全対策 20問 40分
合計 120問 240分

試験の出題範囲の詳細

登録販売者の試験はマークシート方式です。
医薬品の特性や効能、薬が人体に働く仕組みや副作用、薬事関係の法規や制度などについて出題されます。
出題項目は大きく5つに分かれます。

一見、堅苦しく難しそうな内容にも思えますが、「健康」に関する分野に興味がある方にも、実はおすすめの資格です。

(1)医薬品に共通する特性と基本的な知識
医薬品の効き目や、医薬品の安全性に影響を与える要因、薬害の歴史など、医薬品を適切に販売するための知識が問われます。

(2)人体の働きと医薬品
身体の構造や働き、薬が働く仕組み、副作用の症状など、購入者への情報提供・相談対応に必要となる知識が問われます。

(3)主な医薬品とその作用
一般用医薬品に用いられる主な有効成分の効能や、薬の飲み方・飲み合わせなど効き目や安全性に影響を与える要因、起こりうる副作用などについて出題されます。

厚生労働省が定める「試験問題の作成に関する手引き」によると、この項目は「事例問題を含めることが望ましい」とされています。
医薬品に関する情報提供や相談対応のための実践的な知識、理解が問われる内容が出題されます。

(4)薬事に関する法規と制度
一般用医薬品の販売や授与に関連する法令・制度の理解が問われます。

(5)医薬品の適正使用と安全対策
医薬品の添付文書、製品表示への理解や、副作用報告制度・副作用被害救済制度についての知識が問われます。

試験に合格するには、2つの合格基準を満たす必要がある

合格基準その1

登録販売者試験には2つの合格基準があり、両方の基準を満たすことで試験合格となります。

  1. 総出題数に対する正答率が70%以上であること
  2. 各試験項目の正答率が35~40%以上であること

まず1つめは、すべての問題を通して7割以上を正解しなければならないという基準です。
試験は全120問となっているので、84問以上正解する必要があります。

合格基準その2

2つめは、以下の5つの出題項目それぞれにおいて、3.5割以上または4割以上の正答が必要になります。

  1. 医薬品に共通する特性と基本的な知識
  2. 人体の働きと医薬品
  3. 薬事に関する法規と制度
  4. 主な医薬品とその作用
  5. 医薬品の適正使用と安全対策

合格のボーダーラインが3.5割になるか、4割になるかは各都道府県によって異なります。

偏りなく勉強することが大切

試験項目ごとに合格のための最低基準ラインが設けられているため、すべての項目を偏りなく勉強することが合格のポイントになるでしょう。

試験内容と試験日程は都道府県により異なる

登録販売者試験は都道府県によって問題内容や実施時期が異なるため、複数の県の試験をかけもちでの受験も可能です。
例えば、東京都にある店舗で働く予定であっても、他県で合格した実績が有効になります。
地域によって試験内容は違うものの、厚生労働省が作成した「試験問題の作成に関する手引き」に沿った内容が出題されます。

合格基準は変更になる可能性もある

なお、登録販売者試験の合格基準は試験がおこなわれたあとに公表されます。
合格基準が今後変更になる可能性もあるため、注意しましょう。

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登録販売者試験の申し込み方法と受験料

登録販売者試験の申し込み方法

受験する都道府県は選べる!

登録販売者試験の受験の申し込み方法をご説明します。
登録販売者の試験を受験する都道府県は、自由に選ぶことができます。
受験する都道府県を選んだあとは、試験の受験申請書を入手する必要があります。

都道府県により申請書の入手方法、書類、受験料も異なるため、受験の申請前に受験する都道府県のWebページなどを確認しておきましょう。

(1)受験申請書を入手する

  • 直接受け取りに行く
  • 都道府県にある福祉保健局や保健福祉事務所、健康福祉センター、保健福祉業務課などの施設に出向き受け取ります。
    場所や時間帯を確認してから向かいましょう。
  • 郵送してもらう
  • 郵送で受験申込書を受け取ることも可能です。
    この場合は郵送期間を考え、願書提出日間際にならないように注意しましょう。
  • インターネットでダウンロードする
  • 受験する都道府県のホームページからダウンロードすることが可能です。
    都道府県によってはダウンロードを用意していないところもあるため、確認しましょう。

また、返信用封筒試験の日程が各都道府県で異なり、それにともない配布時期も異なるため注意が必要です。

(2)受験申請時に提出する書類

受験の申請時に必要なものは下記のとおりです。

受験申請書への記載内容

受験申請書には、住所や氏名、本籍地(※日本国籍ではない方は、その国籍)、連絡先、生年月日、性別などを記載します。

写真について

写真のサイズは受験する都道府県により異なるため、事前に確認をしたうえで準備するようにしましょう。

写真は、正面向き・上半身を申請前半年以内に撮影したものが必要となります。
帽子などを着用している写真やスナップ写真、背景がある写真の使用はできません。
写真の裏には、名前や生年月日などをボールペンなどで記載する必要があります。

(3)受験料

受験料は都道府県により異なり、13,000円~18,000円程度の費用が掛かります。事前に受験する都道府県の受験料や納付先などを確認しておきましょう。

なお、実施年度により受験料が変更になる可能性があります。ご注意ください。

各都道府県ごとの受験料は以下の通りです。

都道府県別 受験料一覧

北海道18,200円
青森県17,600円
岩手県17,600円
宮城県17,600円
秋田県17,600円
山形県17,600円
福島県17,600円
茨城県15,000円
栃木県15,000円
群馬県15,000円
埼玉県15,000円
東京都13,600円
神奈川県14,300円
千葉県14,000円
山梨県14,000円
長野県15,300円
新潟県15,000円
富山県15,000円
石川県15,000円
福井県13,000円
岐阜県15,000円
静岡県15,000円
愛知県15,000円
三重県15,000円
滋賀県12,800円
京都府12,800円
大阪府12,800円
奈良県13,000円
和歌山県12,800円
鳥取県14,300円
島根県14,000円
岡山県15,000円
広島県15,000円
山口県14,110円
徳島県12,800円
香川県15,000円
愛媛県15,000円
高知県15,000円
福岡県13,000円
佐賀県13,000円
長崎県13,000円
熊本県13,000円
大分県13,000円
宮崎県13,000円
鹿児島県13,000円
沖縄県13,000円

(※2022年度試験実績)

(4)納付方法

願書に同封されている納付書(所定のもの)を使用して、指定されている方法で納付をします。
ATMなどでの納付はできません。
受験申請書に領収証や各都道府県の収入証紙などを貼り付けます。
収入証紙は、受験を希望する各都道府県のもので申請をおこなう必要があります。十分ご注意ください。

受験票について

上記を揃えたうえで、各都道府県が定める期日までに申請をおこなうと受験票が届きます。
受験票は試験当日までに紛失してしまうことがないように保管をしておきましょう。
万が一、受験票が届かない場合は、各都道府県に確認をするようにしましょう。

複数の県で受験する場合の注意点

県をまたいでの受験に際して事前に確認しておくべき点があります。
複数の県への受験申請は可能ですが、試験日は地方ごとに統一される傾向にあり、近隣の県にまたがって試験を受験するのは難しい場合があります。
試験日の発表時期は都道府県によりまちまちですが、5月末頃にはほぼすべての都道府県の試験日情報が出そろいます。
複数の県で試験に挑戦したい方は、日程が重なっていないかしっかり確認しておくとよいでしょう。

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登録販売者と薬剤師の資格取得難度の違い

登録販売者と薬剤師の資格取得難度の違い

薬剤師資格の概要と取得難度

医薬品に関する資格で知名度が高いのは「薬剤師」でしょう。
薬剤師は病院で医師が処方する医療用医薬品や第一類に分類される市販薬の取り扱いが可能な資格です。
国家資格であり、資格を取得するには大学の薬学部を卒業して国家試験を受験する必要があります。

薬学部は6年制となっており、時間をかけて薬学を学ぶことになりますが、それでも薬剤師国家試験の合格率は約60%~80%程度にとどまります。
試験の難度が高く、たとえ専門の教育を受けて大学を卒業しても全員が受かる試験ではありません。
薬剤師は専門性の高さが求められる資格であり、その分、資格取得への道も険しくなっています。

登録販売者資格の概要と取得難度

一方、登録販売者は、ドラッグストアなどで販売されている市販薬(第一類を除く)を取り扱う資格です。受験資格がなく、学歴や実務経験がなくても、誰でも挑戦できる試験です。
薬剤師と違い大学に行く必要はなく、試験勉強のハードルも高くありません。

もちろん、医薬品や薬事関係法規についての知識が必要な資格であるため、試験に合格するには相応の準備が必要になりますが、薬剤師とは資格取得の難易度が段違いといえるでしょう。

医薬品の資格に興味はあるが、大学への入学や国家試験の合格を必要とする薬剤師の取得は難しいという方に、登録販売者の資格はおすすめです。
参考 登録販売者の受験資格が撤廃に

薬剤師と登録販売者を比較

薬剤師 登録販売者
国家資格 公的資格
(都道府県知事認定)
受験資格あり 受験資格なし
全国統一試験 都道府県によって試験内容が異なる

その他の医薬品に関連する資格について

調剤事務管理士®技能認定試験

受付や処方箋管理、会計など、保健調剤薬局にて薬剤師をさまざまな面からサポートするのが「調剤事務」です。

調剤事務にはJSMA 株式会社技能認定振興協会が主催する「調剤事務管理士®」という民間資格があります。
調剤事務管理士技能認定試験は学歴などの受験資格がなく、誰でも受験できる試験です。
試験内容は法規や薬剤用語などについての知識を問われる学科試験の他、レセプトと呼ばれる調剤報酬明細書の作成など実務的な内容もあります。
合格率は約60%と、計画的な学習が必要です。
現在は新型コロナウイルス感染拡大状況により、一般会場試験を中止して在宅での受験となっています。

調剤薬局事務検定試験

調剤薬局で働く調剤事務の資格にはもう1つ、日本医療事務協会が主催する「調剤薬局事務検定試験」があります。
2018年から始まった比較的新しい資格です。
資格を取得するためには、日本医療事務協会が認定する講座を受講しなければなりません。
合格率は90%前後と比較的高く、難易度はやさしいといえるでしょう。

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登録販売者は働きながらでも合格を目指せる!

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働きながらでも合格できる!

登録販売者は、ドラッグストアや薬局で働いている方がスキルアップのために働きながら取得する例も多い資格です。

登録販売者試験対策講座の受講が推奨される

多忙な社会人が効率よく登録販売者試験に合格するためには、登録販売者試験対策講座の受講が推奨されます。
独学で合格を目指す方も多い資格ではありますが、学習方法や学習スケジュール管理などをすべて自分でおこなう必要があります。
「一発で合格したい」「確実な知識を習得したい」という希望のある方はぜひ受講を検討したいところです。

社会人に向けたカリキュラムやサポートが用意されている

資格取得のための講座は、働いている方が無理なく勉強を続けられるようにカリキュラムが組まれていることが多くみられます。その点においても受講が推奨される理由の1つでしょう。
自身の都合がよい時間を選んで勉強できる通信講座はもちろんのこと、通学講座でも仕事と両立できるスケジュールになっていたり、授業を受けられなかった場合に振替受講などのサポートを利用できたりするところがあります。

スクールの振替受講制度例

通学講座の場合

各スクールによって対応が異なります。
例えば通学コースのある三幸医療カレッジでは、平日コースや日曜コースなどの日程も多数組まれています。
そして、仕事などで都合がつかず授業が受けられなかった場合には、他の曜日のクラスに振り替え受講ができます。

さらに、重複して同じ内容の講義に参加が可能なので、苦手な分野の講義を複数回受けるなど、復習や繰り返し学習が可能になっています。
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通信講座の場合

通信講座では自分のペースで学習ができるので、勉強する曜日や時間も自由に設定できるでしょう。
早朝にするのか、または仕事から帰ってから勉強するのか、休日を利用するのかなど、合格までのスケジュールを立てながらどこで時間を捻出するのか考えてみるのもおすすめです。

働きながら取得する方が多数だと考えれば、そう恐れることはない試験だといえます。

初学者も取得を目指せる

このように、登録販売者は、働きながらでも無理なく取得を目指せる資格だといえます。
なお、ドラッグストアなど市販薬を取り扱う店舗で無資格で働いている場合は、医薬品の販売に携わることができず、現場で知識を習得することができません。
スクールの講座は基本的に初学者も理解できる内容になっているので、安心して勉強が始められるでしょう。

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登録販売者を目指せるおすすめスクール

ヒューマンアカデミー/通信講座(通信)

パソコンでもスマートフォンでも、タブレットでも学習が可能!

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監修者プロフィール

この記事を監修したのは

石川 達也 氏

登録販売者講師:石川 達也

埼玉県生まれ。
登録販売者受験対策・薬膳・漢方医学教育の日本統合医療学園にて教務部長を務める。・・・ [続きを読む]

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