心理学の本の選び方
心理学には「基礎心理学」と「応用心理学」の代表的な分野が2つあり、さらに枝分かれした18種類の分野があります。
基礎心理学 | 1. 認知心理学 2. 発達心理学 3. 社会心理学 4. 行動心理学 5. 生理心理学 6. 学習心理学 7. 性格心理学 8. 知覚心理学 9. 神経心理学 |
応用心理学 | 1. 臨床心理学 2. 犯罪心理学 3. スポーツ心理学 4. 災害心理学 5. 教育心理学 6. 産業心理学 7. 家族心理学 8. 交通心理学 9. 芸術心理学 |
心理学の本は、これらの分野から、または複数の分野を組み合わせた内容になっています。また、心理学には研究者や専門に学んできた人が読むような上級者向けの本もあります。
しかし、初めて心理学を学ぶ人は、分野は考えず、「入門編」「初心者用」などの言葉がタイトルに含まれている本を選びましょう。初心者が上級者向けの本を買っても、意味が分からず挫折してしまいます。
悩みや興味に合わせて、図解や漫画で分かりやすく説明している本もおすすめです。
参考 心理学の種類はどのようなものがある?わかりやすく一覧で紹介!
参考 心理学の勉強がしたい方必見!社会人でも実践できる勉強法をご紹介!
有名な本から選ぶ
心理学の本を選ぶなら、有名な本から選ぶのがおすすめです。
心理学の始まりは、1879年にドイツのライブチヒ大学に勤めていたヴント教授が心理学の研究所を開設したのが発祥です。しかし、心理学が作られる以前から古代ギリシャなどでは人の「心」をテーマにさまざまな考察を重ねてきました。
古典も含めると、心理学に関連する本は膨大です。初心者が心理学の本を選ぶとしても、どこから手を付けてよいか分からないでしょう。
ベストセラーやヒット作と言われる有名な本は、多くの人に支持されているだけあって、初心者でも楽しめる内容です。心理学を学ぶ入口として、最適と言えるでしょう。
読みやすさで選ぶ
心理学の本は、初心者・中級者・上級者向けで読みやすさが異なります。
- 初心者:図解やイラストが多く、心理学の知識がなくても楽しみながら読める
- 中級者:心理学の基礎的な用語や統計の知識など、一定以上の素養を持った人を対象にしている
- 上級者:研究論文や専門書などが含まれる。著者は博士や学者など、実績のある心理学の権威が多く、初心者には、文章だけでなく図や表も難解と感じる
本を選ぶ時は、読みやすさや、自分の知識量から選ぶのがおすすめです。
ジャンル別に選ぶ
心理学の本には、ビジネス・ストレス・人間関係など、さまざまなカテゴリーやジャンルがあります。自分の悩みの解決につながるジャンルの本から心理学の本を選ぶのもおすすめです。
ビジネスに悩んでいるなら消費者心理や営業に必要なコミニケーションスキルを学べる本が良いでしょう。
ストレスで困っているならストレッサー(ストレスの元)がどの程度の脅威なのか、どんな対処をすべきか判断できる本が良いかもしれません。
同じジャンルでも著者によって内容は異なります。試し読みをして、自分の目的に合う本を探しましょう。
初心者におすすめの心理学の本5選
初めて心理学の本を手に取る人でも読みやすく、理解しやすい入門編の心理学の本を5冊紹介します。漫画やイラストで解説している本もあり、社会人だけでなく高校生などのティーンエイジャーも気軽に読める内容です。
マンガでわかる! 心理学超入門
精神科医・心理学者である、ゆうきゆうが監修している心理学の入門編の本です。
日常生活で使える心理学や活かし方を漫画で紹介しています。補足の解説文を読めば、さらに心理学への理解が深まるでしょう。
中学生・高校生から社会人の悩みまで幅広く使えそうなテクニックが紹介されています。少しでも心理学に興味を持った人におすすめです。
アドラー心理学を実生活に取り入れてみた アドラー心理学を実践で学ぶ
「アドラー心理学系の本は片っ端から読んできた」という著者の小泉 健一が、実生活にアドラー心理学を取り入れて、どのように役立つか解説した本です。
アドラー心理学はアルフレッド・アドラーが提唱した「幸せに生きるためには勇気を持つ」というテーマを重視する心理学です。ポジティブな未来志向の心理学は世界各国で支持されています。
アドラー信頼額について簡潔にまとめられているので、「アドラー心理学って、どんな内容?」と興味を持った人におすすめの一冊です。
心理学・入門 心理学はこんなに面白い 改訂版
立命館大学教授のサトウ タツヤと帯広畜産大学教授の渡邊 芳之による共著です。
心理学全体について広く浅く解説しています。心理学を初めて学ぶ人が大まかな概要を把握したい時に最適です。
臨床心理学や発達心理学などの心理学の分類を説明し、心理学の歴史や研究方法まで学べます。より深く理解したい人は、本書の巻末に記載されている参考文献を調べると良いでしょう。
公認心理士を目指す人は買っておいて損はありません。
ステップアップ心理学シリーズ 心理学入門 こころを科学する10のアプローチ
認知神経心理学・運動計算理論専門の板口 典弘と、発達心理学専門の相馬 花恵の共著による、全ページカラーの心理学入門書です。
初心者にもイメージしやすいようにイラストと写真を用いて、心理学の基礎から解説しています。
全10章で構成されており、心理学の歴史と各分野が学べます。最終的には脳の構造や働きを説明する神経心理学まで網羅しており、心理学全体の概要を知りたい人に最適の本です。
脱ダラダラ習慣! 1日3分やめるノート
誰でも「やるべきことをやらずに一日を無駄にしてしまった」と悪習慣に時間を取られて後悔したことがあるでしょう。
本書は、臨床心理士・公認心理師・心理学博士の資格を持つ著者の中島 美鈴が、ノートを使って「欲求を満たしながら、我慢することなく悪習慣をやめる」技術を提唱しています。
22年間、臨床心理士として依存症と時間管理を専門にカウンセリングを行ってきた著者が提示する実例と解説には説得力があります。
「認知行動療法」を知りたい方にもおすすめです。
中級者におすすめの心理学の本5選
初級者向けの本に物足りなさを感じるようになった人には、より専門的な内容がまとめられた中級者向けの本がおすすめです。ここでは、大学で心理学を学ぶレベルの本を5冊紹介します。
嫌われる勇気
アドラー心理学の第一人者である岸見 一郎が、ライターの古賀 史健と組んでアドラー心理学を対話形式で分かりやすく解説している本です。
アドラーの心理学は、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と断言します。「周囲の人に嫌われたくない」と悩む人に、「嫌われる勇気を持てば幸せになれる」と対人関係を改善していくための具体的な方策を提示する内容です。
続編に「幸せになる勇気」もあります。どちらも300ページ近いボリュームなので、心理学の入門編では物足りなくなった人におすすめです。
ヒルガードの心理学 第16版
1953年の初版から、半世紀以上改定され続けている心理学の分野を網羅した教科書です。9カ国語に翻訳されている世界的なベストセラーで、心理学のバイブル的な本と言えるでしょう。
著者のヒルガードは「本書の計画に際して、私がこれまで講義で行ってきたのと同じように、とにかく学生のことを考えるようにした」と言っています。
第16版では哲学博士4人が執筆に加わっています。心理学を学んでいる人にも、これから学ぶ人にもおすすめの一冊です。
心理学で何がわかるか
富山大学人間発達科学部教授の村上 宣寛による心理学の本です。心理学を科学的なアプローチに基づいて解説しています。
「性格はどこまで遺伝で決まるか」「自由意志は存在するか」「記憶力は鍛えられるか」「暴力的映像は暴力を引き起こすか」などの疑問に対し、エビデンスが備わっている実験や研究を元に意味のある答えを出していきます。
科学的素養や脳神経科学についての基礎知識がある前提で読む本と言えるでしょう。
心理学 新版 (New Liberal Arts Selection)
無藤 隆、森 敏昭、遠藤 由美、玉瀬 耕治の心理学の専門家4人による共著の本です。大学で4年間心理学を学ぶときに使える本であり、専門領域や実務に進む上で必須の知識が学べます。
2018年当時に研究が活発だった認知心理学・発達心理学・社会心理学・臨床心理学の4つの分野について詳しく解説しています。
基礎的な内容から大学院1年生レベルまで学べるので、心理学の専門的な知識を得たい人に最適の本です。
図解 心理学用語大全 人物と用語でたどる心の学問
本書はビジュアルメインの心理学の図解用語辞典です。著者は対人心理学者である齊藤 勇とグラフィックデザイナーの田中 正人です。
約100人の心理学者と150以上の心理学の用語を解説しており、巻末には心理学者年表や400語以上を網羅した索引も収録されています。
ニュースや新聞で見かける心理学の用語は、意味を勘違いして覚えていることもあります。この本では、「愛着」、「同調」、「集団圧力」など、知っていそうで理解しきれていない言葉について学ぶことが可能です。
心理学の専門書を読む前段階に持っていると便利な一冊と言えるでしょう。
上級者におすすめの心理学の本5選
学術的なアプローチや、より専門的な内容を求める上級者の人に向けて、心理学の本を5冊紹介します。
いずれも、心理学の用語や分野を理解している前提で読む本です。
コネクショニストモデルと心理学―脳のシミュレーションによる心の理解
コネクショニストモデルとは、人間の脳を構成するニューロン(神経細胞)の働きを参考に、人間の認知の仕組みを解明しようとする考えです。
本書は、全12章で構成されており、いずれもコネクショニストモデルによる心理学研究を解説しています。
1~5章ではコネクショニストモデルについての解説、6~11章ではオリジナル研究例が掲載されています。最終章ではネクショニストモデルについての数理的な基礎をまとめており、章が進むにつれて難易度が高くなっていく構成です。
史上最強カラー図解 臨床心理学のすべてがわかる本
東京福祉大学大学院心理学研究科教授・心理学部長の松原達哉による著作です。
臨床心理学の歴史、心理テスト、療法、代表的な資格である臨床心理士などについて、カラーのイラストや図解を用いて全7章で詳細に説明しています。
心理学の様々な分野について学び、臨床心理学に興味を持った人におすすめの一冊です。また、臨床心理士の資格の取り方や、どんな職場で活躍できるのかを知るにも最適な本です。
心の発生と進化―チンパンジー、赤ちゃん、ヒト
著者のアン・プレマック、デイヴィッド・プレマック夫妻は1960年代半ばにチンパンジーの言語学習実験によってチンパンジーの概念や推論などの研究を行っています。
夫妻が1970年代後半に提唱した「心の理論」の概念は、発達心理学・臨床心理学・認知科学の分野に大きな影響を与えました。
本作では、チンパンジーと人間の赤ちゃんを比較して、ヒトの「心」の発生と進化の謎に迫る一冊です。高度な知能を持つチンパンジーですが、人間の赤ちゃんの知的能力には及ばず、ヒトの心はなぜこれほど高度に進化してきたのか?を問います。
「心の進化論」とも言うべき心理学の研究書です。
愛するということ
愛の本質について分析した「愛するということ」は、1956年に出版されて以来、読み継がれてきました。著者のエーリッヒ・フロムはドイツの社会心理学・精神分析・哲学の研究者です。
本書は、現代に合わせて表現・用語を変更した新版の本で、旧版より読みやすくなっています。
60年近く続くベストセラーだけあって、「愛することは技術である。練習することで誰でも習得できる」という理論と実践を進める内容は、今読んでも色褪せない内容と言えるでしょう。
河合隼雄のカウンセリング教室
著者は日本人で初めてユング派分析家の資格を取得した、臨床心理学のパイオニアである河合隼雄です。本書は、毎年行われるカウンセリング講座での講演録を5年分まとめて1冊に編集した本です。
カウンセリングは臨床心理学の知識や技術を元に、心理的な悩みや問題を助ける活動です。
本書では、「カウンセリングと時間」「カウンセリングと人間理解」など、項目ごとにカウンセリングとはどういったものかを説明しています。カウンセリングの要所と奥深さを知りたい人におすすめです。
ビジネスに使えるおすすめの心理学の本3選
ビジネスで役立つ心理学の本をご紹介します。心理学を学び、自分と相手の心理を読み解くことで、マーケティングやプレゼンテーションに活かせます。
参考 マーケティングに役立つ心理学 実務に活かせる8つのテクニック
ビジネス心理学大全
本書は、「ビジネスは心で動く人間を相手に、心で動く人間が行うもの」として、心理学をビジネスで活かす方法を解説しています。実例による疑問に対し、心理学博士の榎本 博明が解答するQ&A形式で構成された読みやすい内容です。
5章構成で全50項目あり、自分の気になったところから読むのもおすすめです。
1.モチベーションの心理学
2.人事評価の心理学
3.職場の人間関係の心理学
4.リーダーシップの心理学
5.マーケティングの心理学
エゴグラム、レジリエンス、行動経済学など、ビジネスで必要な心理学が身に付きます。
「心」が分かるとモノが売れる
「お客様でも気づいていない心の動き(インサイト)を理解するには、まず自分の心を知る必要がある」とし、思考のトレーニングも提案しているビジネスの実務書です。
マーケティングで簡単に効果を出せる手法はありませんが、自分の心を使ってインサイトを導きやすくする方法はあります。
著者は、消臭剤「消臭力」で知られるエステーのCMで大きな効果を出した鹿毛 康司です。著者がマーケティング活動で培ってきた、顧客の「心」に触れるためのノウハウを学べる
一冊です。
心理的安全性のつくりかた
職場の組織やチームにおいて心理的安全性とは「何か」を4章構成で解説している本です。
1.チームの心理的安全性
2.リーダーシップとしての心理的柔軟性
3.行動分析でつくる心理的安全性
4.言葉で高める心理的安全性
心理的安全性とは、「ぬるい職場」ではなく、健全な衝突を生み出す機能です。日本においては「話しやすさ」「助け合い」「挑戦」「新奇歓迎」の4因子が心理的安全性を作り出すことを紹介しています。
経営者や会社組織に関わる人なら、読んでおいて損はありません。
ストレス解消に使えるおすすめの心理学の本3選
技術的にも経済的にも発展しましたが、競争社会・管理社会によって日本はストレス社会になったと言われています。ここでは、ストレス解消に使える心理学の本をご紹介します。
精神科医が教える ストレスフリー超大全 人生のあらゆる「悩み・不安・疲れ」をなくすためのリスト
著者の樺沢 紫苑は、「情報発信を通してメンタル疾患、自殺を予防する」をビジョンに掲げ、精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝える活動をしています。
ストレスには「いいストレス」と「悪いストレス」があり、問題なのは悩みや不安を覚える悪いストレスです。
本書は、人間関係・プライベート・仕事・メンタル・健康の「悪いストレス」を感じやすい5つのテーマに焦点を当て、「科学的なファクト」と「今すぐできるToDo」を示す本です。
超ストレス解消法 イライラが一瞬で消える100の科学的メソッド
本書は、ハーバード、スタンフォード、ケンブリッジといった名だたる研究機関で実証されたストレス解消法のメソッドをまとめた本です。
欧米の企業や学校などがストレス対策として取り入れ、高い成果を上げた最先端の技法だけを紹介しています。
最終章ではメソッドを誰にでも取り組めるトレーニングとして体系化しており、自分に合ったストレス解消法を見つけやすくなっています。
短時間で簡単に試せる方法ばかりなので、ストレスに悩んだ時におすすめです。
眠れなくなるほど面白い 図解 ストレスの話 今日すぐできる!即効 ストレスリセット法を精神科医がすべて解説!
ストレスは放置し続けると自律神経を乱す原因になり、免疫力の低下が体調不良を引き起こします。たとえば、「通勤時にお腹がゴロゴロして悩んでいる」という人はストレスによる「過敏性腸症候群」かもしれません。
本書では、メンタルマネジメントや栄養、運動など実用的な内容を紹介しつつ、精神科医のゆうきゆうがストレス解消法について解説する本です。
右にストレスに関する解説文、左に図解を配置しており、理解しやすい内容になっています。
人間関係の解決に使えるおすすめの心理学の本3選
悩みのほとんどは人間関係に起因しています。ここでは、「心理学を学んで人間関係の悩みを解決したい」という人に向けて、おすすめの心理学の本を紹介します。
マンガでわかる! 対人関係の心理学
仕事の悩みの8割が人間関係とも言われており、働いている人なら誰もが他人事ではありません。本書は、仕事の人間関係で悩む人に向けた心理学の本です。
精神科医のゆうきゆうが監修した漫画で、対人関係の様々な事例と対処法を分かりやすく紹介しています。
心理学の用語や、心理学を人間関係に活かすテクニックなども文章で解説しており、心理学を実践し、悩みを解決したい人におすすめです。
イラスト&図解 知識ゼロでも楽しく読める!人間関係の心理学
日本ビジネス心理学会会長の齊藤 勇による、人間関係のもやもやがスッキリする心理学の本です。本書は3章で構成されており、様々なテーマに対して心理学的なアプローチで解決法を提示しています。
1.人と自分の心の中は? 人間関係の心理学
2.職場のあの人の心理は? 職場の心理学
3.異性のココロの内は? 恋愛の心理学
「ネットやSNSで暴言が多いのはなぜ?」「苦手な相手とはどう付き合えばいい?」など、人間関係でよくある悩みにイラスト付きで解説しています。
劣等感と人間関係 (アドラー心理学を語る3)
日本におけるアドラー心理学のパイオニアにして第一人者である野田 俊作が、アドラー心理学を語る全4巻シリーズの第3巻です。本書は、劣等感から抜け出し、より良い人間関係を築くための実践講座です。
1.健康なパーソナリティー
2.パーソナリティーの形成
3.よい人間関係をつくる
3章構成で「健康な心とは」「性格や知能は遺伝か」「不適切なライフスタイルとは」など、健康なパーソナリティーになるための方法を解説しています。
【本VS講座】心理学を学ぶならどっちがいいか徹底比較
心理学は本だけでなく、次のような講座でも学ぶこともできます。
- 大学の公開講座
- カウンセラーや心理学者などのセミナー
- 通信講座・通学講座
講座の内容は、心理学の勉強を目的としているものや、心理学の資格取得を最終目標としているものなど様々です。
ほとんどの講座は有料ですが、登録するだけで無料で視聴できる講座もあります。料金や興味のある心理学の分野、講師の経歴など、事前に調べて受講すると良いでしょう。
本と講座の学習には、それぞれメリットとデメリットがあります。自分に合った勉強方法を選びましょう。
本で学ぶメリット・デメリット
心理学を本で学ぶ際のメリットとして、次のようなものがあります。
- 自分で本を選ぶので、ピンポイントな悩みを解消しやすい。
- いつでも手軽に心理学を学べる
- 興味のある分野に集中して学べる
「人間関係に悩んでいる」「ストレスを解消したい」など、自分の悩みや興味に関係する心理学の本を選べるのはメリットの一つと言えるでしょう。また、本屋やネットで本を買うだけなので、手軽に心理学を学べます。
一方で、次のようなデメリットがあることも理解しておきましょう。
- 好みの本を買うので、学ぶ分野が広がらない
- 厳しいことも書いてあるので精神が不安定な時に読むと傷つく
- 難易度の合わない本を買うと楽しめない
自分で本を買うと、好みの系統が偏りがちなのはデメリットの一つです。心理学の本によっては心の奥底にしまい込んでいた嫌な記憶や気持ちを思い起こさせる厳しい内容もあります。
また、心理学の本は膨大なので、買った本が自分のレベルに合わない可能性も考えておきましょう。
講座で学ぶメリット・デメリット
心理学を講座で学ぶ場合、次のようなメリットがあります。
- 本だけでは理解できなかった内容を講師に質問できる
- 間違った解釈をしなくて済む
- 悩み解消の目的に合わせて効率的に学べる
- 資格が取得できる
本で心理学を学ぶ時は、自分だけで理解や解釈をしなければなりません。
しかし、講座であれば、心理学のプロである講師に質問が可能です。講義を聞けば、間違った解釈をせずに済むでしょう。悩みに合わせて心理学の講座を選べば、効率的に学び、解消しやすいのもメリットです。
通信講座や通学講座によってはメンタルケアカウンセラー®やメンタルケア心理士®などの履歴書に書ける資格取得も可能です。
しかし、講座には次のようなデメリットもあります。
- 受講にお金がかかる
- 受講内容が思っていたものと違う場合がある
講座には無料のものや試聴できるものもあります。何度か試してみて、どんな内容か把握してから受講すると良いでしょう。
心理学に興味を持った段階の人や、教養を身に着けたい人は本を読むだけでも十分です。より深く正確に心理学を学び、資格取得などを目的としている人は講座の利用がおすすめです。
心理学の本に関するよくある質問
心理学を本で学ぶ際、よくある質問について、Q&A形式で解答します。
本を読むくらいなら大学に行ったほうがいい?
本でも心理学を学ぶことは可能です。しかし、本によっては解釈が難しく、作者の意図を勘違いしたり、間違えたりしたまま読み進めてしまう懸念もあります。
大学では心理学を研究してきた教授や講師が、系統だって正確に教えてくれます。とはいえ、社会人が大学で学び直すのはハードルが高いため、通信講座や通学講座を利用するのがおすすめです。
講座によっては心理学の資格が取得できるので、将来的に心の専門家として働きたい人は講座の内容を事前にしっかり調べて受講しましょう。
心理学で名著・ベストセラーの本を教えて欲しい
「嫌われる勇気」は、日本では無名に近い存在だったアルフレッド・アドラーの名を広めた名著です。2013年に発売されてから、ベストセラーとして読まれ続けています。アドラー心理学を学びたい人に最適な一冊と言えるでしょう。
また、ビジネスではデール・カーネギーの「人を動かす」が世界的ベストセラーです。日本では1936年の初版以来、改定されながら読み継がれてきました。
「人間関係の30原則」を実話と実践を交えて丁寧に解説しています。人の心を突き動かすための行動と自己変革を促す一冊です。
まとめ
本記事では心理学を学びたい人に向けて、ジャンル別に24冊の本を紹介しました。
心理学は分野が幅広く、古典も含めると膨大な数の本が出版されています。初めて心理学を学ぶ人は、どうやって選べばよいか迷いがちです。
初心者が心理学の本を選ぶ時には、有名な本や読みやすさ、自分の悩みに合わせて選ぶと良いでしょう。心理学の本には漫画やイラストを多用した本もあり、楽しみながら読み進められます。
初心者向けの本に慣れたら、中級者、上級者向けの本へレベルアップすると、さらに心理学の学びが深まるでしょう。
また、心理学の勉強には講座という方法もあります。心理学の解釈や理解をより深く、正確にしたい人は、講師に質問できる講座の方がおすすめです。
講座によっては、履歴書に書ける心理学の資格が取得できるものもあります。心理学に関係する仕事を目指している人に最適の勉強方法です。
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