Q:心理カウンセラーのカウンセリングってどんな仕事?
A:相談者の抱える悩みを整理しながら解決のサポートをすることが主な仕事です
カウンセラーは、カウンセリングなどの心理療法を行いながら、相談者が抱えるストレスや悩みのサポートを行います。その際、相談者に一方的に指示を出すのでなく、相談者自身が問題を解決できるように導いていくのが心理カウンセラーの役目と言えるでしょう。
心理カウンセラーは、主に相談者と直接対面して相談者を取り巻く環境、心理状態を把握しなくてはならないため、心理学やカウンセリングについて様々な知識が必要になります。また、時には相談者の家族や関係者の話を聞き、連携を取り合いながら心理サポートをしていきます。
心理カウンセラーの仕事内容や事例などは下記の記事が参考になります。是非ご覧下さい。
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Q:カウンセリングはどのようにおこない、どんな質問をするの?
A:相談者が話しやすい雰囲気を作り、相手の話を受け入れることが基本です
カウンセリングは、カウンセラーが相談者から話を聞き、対話を通して相談者の考えを整理したり問題解決の糸口を見つける手伝いをすることを目的としています。
そのため、相談者が話しやすいよう真剣に耳を傾け、相槌をうったり自然に話を促したりすることがカウンセリングの基本の方法といえるでしょう。
相談者の話を聞く際には、相手の言葉を否定することなく、気持ちに寄り添うことが必要になります。
相談者が話せなくなってしまう場合は、カウンセラー側から質問をすることもあります。
その場合も相談者が自分の考えを整理できるよう、YES・NOで答えられないオープンクエスチョンを用いることが多くなります。
傾聴の技術や質問の技術は、心理カウンセラーとしての知識やスキルが求められる部分です。
心理カウンセラーとしてカウンセリングをおこないたい方は、しっかりと心理学やケーススタディを学ぶ必要があるでしょう。
Q:心理カウンセラーに向いている人の性格は?
A:人の話に耳を傾ける忍耐力のある人が心理カウンセラーに向いています
心理カウンセラーが行う「カウンセリング」は、相談者の話に耳を傾けることが重要な仕事です。
「話を聞く」ということは、簡単なことではありません。
相談者によっては、重篤な悩みを抱えている場合もありますが、そんな時でも自分の心を安定させながら、その人の話を聞く力が必要です。
その上で、相づちをうつ、相談者の発言を繰り返す、相談者の発言を受容する、といった姿勢をカウンセラーが見せることによって、相談者も安心して話すことができるでしょう。
また、自身で問題を整理できていない相談者に対しては、問題を洗い出すのに重要なことを聞き出すテクニックも必要です。
「こうした方がいいと思う」と、行動に対して自分なりの意見を言う仕事ではありません。
あくまでも相談者の心に寄り添って、相談者が自ら答えを導き出せるよう手助けする仕事です。
そのため、カウンセラーには忍耐力が必要なのです。
また、スクールカウンセラーの仕事では、教師や親に問題を相談できない児童からの相談も多くあります。
そういう場合に、教師側や親側に立ったカウンセリングではなく、中立的な立場で忍耐強くカウンセリングをする必要があります。
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Q:心理カウンセラーになるには資格が必要ですか?
A:資格がなくても「心理カウンセラー」と名乗ることは可能ですが、就職するには資格があった方が有利です
様々な心の病を抱えた方の相談に乗り、本人自らが答えを導きだせるように手助けをするのが「心理カウンセラー」です。ですので、特別な資格を持っていなくても、「心理カウンセラー」と名乗ることは可能です。
ただ、カウンセリングの知識やスキルのない方がいくら「心理カウンセラー」と名乗っても、誰も相談したいとは思わないでしょうし、就職することも難しいでしょう。
きちんとした心理的支援を行うには、心理療法やカウンセリングなどの知識や技術が不可欠です。それを証明するためにも、心理系の資格は取得した方が良いといえるでしょう。
Q:心理カウンセラー資格の難易度を教えてください
A:資格によって難易度は異なります。いくつかの資格を紹介します
(1)メンタルケアカウンセラー・メンタルケア心理士の難易度
メンタルケアカウンセラーは、指定の講座を受講すれば修了時には取得できるという資格ですので、難易度は低いと言えます。しかし、メンタルケア心理士の合格率は、平均で42.7%ですので、難易度はそこそこだと言えるでしょう。しかしながら、メンタルケアカウンセラーもメンタルケア心理士も、臨床心理士のように大学院に行かないと受験できなかったり、産業カウンセラーのように約7ヶ月の講座受講が必要であったりはしません。そういう意味では、初心者から心理カウンセラーを目指せる資格としておすすめだと言えます。
勉強方法としては、講座のテキストをしっかり読み込むことで理解を深めるのが良いでしょう。メンタル心理士の学科試験は、精神解剖生理学・精神医科学・カウンセリング基本技法の3分野からの出題で、文章作成試験もあります。過去問題は手に入りにくいですが、受講した講座でもらえる問題集などで対策をしておきましょう。
(2)臨床心理士の難易度
臨床心理士試験の合格率は、2019年で62.7%と、そこまで低くはありません。しかし、受験資格に大学院卒業などの項目があることを考えると、ある程度知識のある人が受ける試験で、簡単ではないと言えるでしょう。臨床心理士を目指す人のための試験対策の講座もあるので、そういった講座を受けることも有益だと言えます。講座には、臨床心理士の受験資格を得られる大学院への試験対策をするものもあります。大学院の受験は独学では難しいですし、仕事をしながら大学院の受験を目指す人などにもいい講座だと言えます。
臨床心理士の一次試験は100問のマークシート試験に論文記述試験の2種類があります。二次試験は口述試験、つまり面接試験で、一次試験のマークシート試験がある一定の水準に達している人が受けられます。試験対策の講座では、一人で行うことが難しい面接試験への対策もできる講座もあるので、調べてみるのがおすすめです。
(3)産業カウンセラーの難易度
産業カウンセラーの試験は、一般社団法人日本産業カウンセラー協会の講座、または協会が認定する講座を受けることが受験資格になっています。他に、大学院を修了し所定の学科を学んだ人なども試験を受けられます。毎年の合格率は60%から70%の間を推移しています。
試験は年に1度行われており、学科試験と実技試験があります。学科は、暗記だけでなく、テキストの内容をしっかりと理解してないと解けない問題が多いと言われています。実技には、カウンセリングのロールプレイングや試験官からの質問への応答などがあります。学科は、講座のテキストを自分なりにまとめたり、過去問題を繰り返し解くなどの方法が有効でしょう。実技に関しては、講座でも対策の時間がしっかりととってあるので、講座をきちんと受けることが重要になります。また、「キャリアコンサルタント」の試験は、合格率は2019年度で71.7%です。学科問題と実技試験があります。
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Q:通信講座(オンライン講座)で取得できる心理カウンセラー資格はありますか?
A:民間資格であれば、通信講座で取得できる資格は複数あります
心理カウンセラーに関連する資格はいくつもありますが、国家資格は存在せずいずれも民間資格です。
尚、これらの資格の中には、通信講座で資格の取得を目指せるものがあり、おおよその学習時間も公表されています。
例えば「資格のキャリカレ」で「メンタル心理カウンセラー」コースを選択した場合、1日60分、週に5日のペースで約2か月の学習期間が標準とされています。
さらにキャリカレのように認定団体の認定を受けている講座の場合は在宅受検が可能です。
また、「日本心理カウンセラー養成学院」では2~3ヶ月、「ヒューマンアカデミー / 通信講座」では4ヶ月など、それぞれ認定団体や資格名称は異なりますが、各通信講座のホームページによるといずれも初級コースに該当する講座での学習期間は2か月~4か月程度とされています。
また、2資格同時取得のコースでも6か月程度と比較的短期間で資格取得を目指せるようです。
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Q:心理カウンセラーの講座ではどんなことを学べるの?
A:心理カウンセラーとして必要な心理学や基礎理論が学べます
現在、心理カウンセラーに関する民間資格は数多くあります。講座内容などは、その講座によって異なりますが、心理カウンセラーとして必要な心理学の知識や、カウンセラーの基本姿勢・基礎理論については多くの講座で学ぶことができるでしょう。
また、講座によってはそれぞれに特色を打ち出しているものもあります。例えば、心理やカウンセリングの知識を身につけるための講座や、カウンセリングの実践に特化した講座、また心理カウンセラーとしての就職までを見越した講座など様々です。
まずは複数のスクールの資料を請求し、比較検討してみることをおすすめします。
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Q:初心者におすすめの心理カウンセラー講座はどのようなものがありますか?
A:初心者の方にはメンタルケアカウンセラー関連講座かメンタル心理カウンセラー講座がおすすめです
たくさんある心理カウンセラーの講座の中で、初心者におすすめなのが、メンタルケアカウンセラーとメンタル心理カウンセラーです。
メンタルケアカウンセラー®
メンタルケアカウンセラー®関連講座では、「心の働き」「心のメカニズム」「心理学とは何か」について学びます。
また、コミュニケーションや、ストレス対策についても学べますので、日常の人間関係にも役立ちます。
通信講座で週3回、1日10分勉強すれば、3ヶ月程度で資格を取得することができるので、忙しい方でも安心です。
また、資格試験を受けることなく、添削課題をクリアすれば資格取得できるのもポイントです。
メンタルケアカウンセラーの上位資格として、メンタルケア心理士があります。
メンタルケアカウンセラーとメンタルケア心理士、両方の資格を目指せる講座(ヒューマンアカデミー / 通信講座 「メンタルケアWライセンス講座」など)もありますので、「心理学やカウンセリングについて深く勉強してみたい」という方は、こちらを受講するのが良いのではないでしょうか。単独でそれぞれの講座を受講するよりもお得に受講することができます。
メンタル心理カウンセラー®
メンタル心理カウンセラー®講座では、「心理学の歴史や概論」「カウンセリングの基礎知識」などを学びます。メンタルケアカウンセラー講座と比べて、カウンセリングに重きを置いているのがこの講座です。ですので、「カウンセリングについて勉強したい」「心理カウンセラーという仕事に興味がある」「身近な人のサポートをしたい」という方は、この講座を受けてみると良いでしょう。
メンタル心理カウンセラー講座もメンタルケアカウンセラー関連講座と同様に通信講座です。1日1時間の勉強で、2ヶ月程度で資格を取得することができます。資格試験も随時自宅で受けられるので、リラックスして臨むことができます。
また、上位資格として上級心理カウンセラー資格があります。こちらも両方の資格取得を目指せる講座(キャリカレ メンタル総合心理W資格取得講座 )がありますので、興味のある方はチェックしてみてください。
Q:心理カウンセラーとして就職したいのですが、どうすれば良いですか?
A:心理カウンセラー関連資格の取得が就職への近道です
心理カウンセラーとして就職するには、資格の取得を目指すのが良いでしょう。資格を持っていなくても、福祉領域の心理職では相談員として求人を出している場合があります。また、障害者(児)施設などの支援業務などは、資格や経験がなくても働ける場合もあります。ただ、資格がないとカウンセリング業務には就けない可能性が高いです。
心理カウンセラーの求人は全体的に少なく、有資格者や経験者を求めるところも多くあります。特に、学校、病院などでは、臨床心理士や公認心理師の資格取得を必須としているところが大半です。
臨床心理士や公認心理師は、資格取得までの条件が細かく決まっていますので「心理をこれから学んでみたい」「心理カウンセラーに興味がある」という人は、まずは最初の取っ掛かりとして気軽に始められる資格を取得してみてはいかがでしょうか。
例えば、メンタルケアカウンセラーなどはおすすめの資格です。信頼性の高い資格で、週3回、1日10分勉強すれば、約3ヶ月程度で資格を取得することができるので、これから勉強を始める方にもぴったりではないでしょうか。
他にも様々な民間資格がありますので、ご自身の希望に合った講座を探してみてください。
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Q:心理カウンセラーの給料・年収はどのくらいですか?
A:臨床心理士の場合、月給約30万円、年収400万円前後が目安になります
心理カウンセラーの平均年収は、430万円と言われています。ただ、職場によってだいぶバラつきがあるようです。
例えば、メンタルクリニックであれば440万円、スクールカウンセラーであれば360万円といった具合です。また、常勤か非常勤かによっても当然異なるでしょう。
一般的に病院や学校などの求人の場合、臨床心理士や公認心理師の資格を必須条件として挙げているところが多くあります。
臨床心理士として働く場合、平均的な給料は30万円前後(年収だと312万円~412万円)になることが考えられます。具体的には、常勤(正社員)の場合の初任給は18~22万円、非常勤の場合だと時給1,000円~1,500円スタートが多いようです。
尚、常勤勤務は求人も少ないようで、非常勤勤務で複数の職場勤務をされている方もいるようです。
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Q:給料を上げるにはどうしたら良いですか?
A:心理カウンセラーとしての経験を積むこと・武器を持つことが給料を上げるために有用です。
給料・年収を上げる基本的な方法は、心理カウンセラーとしての経験を重ねていくことです。経験と実績を積み、本の執筆や講演を行うようになれば、大きな収入が望めるでしょう。
その他の方法としては、カウンセリング以外の武器を持つことも、給料UPのためには効果があります。
例えば、心理カウンセラーとして、学校やメンタルクリニックで働く場合にば、給料の上限には限界があります。
しかしながら、独立開業する場合はどうでしょう。やり方次第では、年収1000万円以上を目指すこともできるでしょう。
独立開業して働く際には、心理カウンセラーとしての実力以外の武器を持つ必要があります。
例えば、営業力。
もし、とてもコミュニケーション能力が高く営業力があれば、他のカウンセラーよりも稼げる可能性が高くなります。
あるいは、マーケティング(集客)能力。
Webサイトを運営するスキルがあって上手く集客することができれば、給料・年収も上がります。
「自分には武器になるような営業力もマーケティング力もないから、稼ぐことができない。」そう思う人もいるのではないでしょうか。
でも、あきらめないで下さい。
これまであなたが生きてきたストーリーは、必ず武器になります。
例をあげましょう。
30歳まで事務職として働いてきたAさんは一念発起し、心理カウンセラーになりました。人に誇れるような特技は特にありません。
しかし、できればどこかに勤めるのではなく心理カウンセラーとして独立開業したいと思っています。
Aさんの場合、「事務職の人の気持ちが誰よりも理解できる心理カウンセラー」を目指すのはいかがでしょうか。
ターゲットを絞り込むことによって、オリジナリティーを出すことができれば大きな武器になります。
このように、これまで生きていたあなただけのストーリーは心理カウンセラーとして働く場合、とても大きな武器になります。
Web集客に関しては下記の記事が参考になります。是非、ご覧ください。
関連記事 スクール(学校・教室)事業の生徒募集・集客について
Q:心理カウンセラーと精神科医の違いは?
A:一番大きな違いは薬を処方することができるかできないかです。また、心理カウンセラーはカウンセリングが仕事、精神科医は病気を治療することが仕事という仕事内容の違いもあります
心理カウンセラーと同じく、心の問題に関してケアを行っていく人に「精神科の医師」がいます。医師は、薬を処方できますが、心理カウンセラーは薬を処方できません。心理カウンセラーがケアする相談者の状態によっては、精神科医にまかせることもあります。また、精神科医が「病気の治療」を行うのに対して、心理カウンセラーはあくまでも「カウンセリング」を行います。心理カウンセラーが臨床心理士をはじめとした資格保有者であるのに対し、精神科医は、医師免許が必要な職種です。 精神科医にかかるには健康保険が使えますが、心理カウンセラーへの相談には健康保険は適用されません。
現在、心理カウンセラーの資格、例えば臨床心理士の資格を医師の資格と重ねて持つ精神科医が増えています。どちらが上ということではなく、心理カウンセラーと精神科医はそれぞれ相談者へのアプローチが違うということが言えるでしょう。