整体師の年収・給料はどのくらい?
整体師の平均年収は380万円程度、平均月給は30万円程度
全国のあらゆる職種の求人が掲載されている求人ボックスの整体師の収入データによると、整体師の平均年収は383万円、平均月給は32万円との結果が出ています。
日本で働く人の年収の中央値は350万円程度、年収分布でいちばん多い層が300~400万円の層といわれています。
整体師の平均年収はちょうど同程度に位置する収入といえるでしょう。
初任給は22万円程度で未経験や経験の浅い整体師は収入が低い傾向
同じく求人ボックスのデータでは、整体師の初任給は月給22万円程度という結果も出ています。
未経験者と経験者で、年収差は235~567万円と幅広く、整体師の給料は実務経験の年数や整体技術スキル等の経験による差が大きいといえるでしょう。
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雇用形態によっても収入は異なる
整体師の雇用形態は主にパート・アルバイトまたは正社員の2つに分かれます。
ほかの職種もそうですが、パート・アルバイトと正社員では手当や賞与の違いにより年収が異なります。
パート・アルバイトで働く整体師の収入
求人ボックスが発表しているデータによると、パート・アルバイト整体師の平均時給は1,060円となっています。
日本の最低賃金の平均(全国加重平均額)が961円ですので、最低賃金以上の時給であることがわかります。
ただし、パート・アルバイトとしてフルタイムで働く場合は、月18万円程度が平均収入(※)となります。
パート・アルバイトの整体師は、スケジュール的に長時間働くことが難しい学生や主婦、副業・兼業として働きたい社会人に向いているでしょう。
(※)平均時給1,060円×176時間(1日8時間・22日間の勤務)で月間の収入を算出
正社員で働く整体師の収入
正社員で働く整体師の年収は、360〜401万円がいちばん大きなボリュームゾーン(求人ボックスによるデータ)となっています。
勤務する整体院などの待遇によりますが、基本給のほかに賞与や資格手当、指名料やインセンティブなどが含まれることが多いため、パート・アルバイトより安定した収入が得られる傾向といえるでしょう。
データ出典元:
求人ボックス給料ナビ(2023年5月8日時点整体師の給料データ)
doda(デューダ)「正社員の年収中央値は?」
独立開業すると年収1,000万円も目指せる
整体師が大きく収入を上げるためには、独立開業するという手段が挙げられます。
年収1,000万円を目指すことも可能になるでしょう。
なぜ独立開業をすると高収入が目指せるのか?というと、収益や資金はすべて自己裁量で使えるようになるからです。
働く場所や時間も自分で調整できるため、働けば働くだけ収入が得られるというのも高収入が目指せる理由の1つといえます。
整体院で働く整体師が年収・給料を増やす方法
整体院などで雇用されて働く整体師が年収・給料を増やすにはどうすればよいのでしょうか?
以下に収入アップの方法を紹介します。
(1)経験を積み昇給する
整体に関する知識や技術のスキルアップ
整体師の給料は経験年数によって数万円単位で影響が出ることがあります。
具体的には、3年程度の経験があると給与額を考慮してもらえる場合が多いようです。
つまり、整体に関する知識や技術をスキルアップしながら経験年数を積むことが基本的な昇給方法といえるでしょう。
(2)指名によるインセンティブを増やす
経験年数にもつながることですが、やはり利用者の方に指名されるような施術スキルを身につけることが重要でしょう。
理由としては、整体業界の多くはインセンティブシステムを取り入れており、指名が入れば入るだけインセンティブが得られるためです。
(3)資格手当を得る
勤務する整体院にもよりますが、保有している資格によって資格手当がつくこともあります。
また、資格があると新規客やリピート客の獲得につながるメリットがあるでしょう。
例えば、初めて来院された方がどの整体師に施術を依頼するかを判断する基準として、どのような資格を持っているかが判断材料の1つとなります。
資格を取得しておくメリットは複数ある
以下のように、資格手当以外にも資格を取得しておくメリットは複数あります。
- 整体の正しい知識や技術がある証明になる
- 指名を取りやすくなり、インセンティブにつながる
- リフレクソロジーやエステなど関連資格を取ると施術可能な内容が増える
- 技術力の向上につながる
積極的に資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。
関連記事 整体師の資格の種類
卒業した学校によって収入が変わることも
また、整体師関連の学校を卒業している場合、卒業した学校が著名であったり、就職実績が高かったりする学校だと、年収に影響が出る場合もあるようです。
そのため、整体師の専門学校などに通うことを検討している方は、その学校の実績をしっかりと確認しておいたほうがよいかもしれません。
(4)副業でプラスアルファの収入を得る
整体セミナーで施術について教えたり、整体スクールの講師を務めたりするなどの副業で収入を増やすことも可能です。
そのほかにも集客の実績をもとにコンサルティングをおこなったり、技術や集客方法を商材として販売する方法などがあります。
ただし、これらの副業を始める場合は一定以上の知識と経験が必要となるため、まずは整体師として数年間は経験・実績を積む必要があるでしょう。
また、副業は基本的に空いた時間を使って仕事を進めることになります。
オーバーワークになりやすかったり、本業との勤務時間調整が必要だったりしますので十分に注意しましょう。
(5)待遇のよい職場へ転職する
待遇のよい職場へ転職することも収入をアップする1つの方法といえます。
すでに整体師として働いている方のなかには、今よりも給料がよく、福利厚生が充実した職場へ転職したいという思いがある方もいらっしゃるでしょう。
整体師がより待遇のよい職場に転職するには、豊富な実務経験があることが前提となります。
また、柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師、はり師・きゅう師といった国家資格を取得すると勤務先の選択肢が広がります。
国家資格者を優遇して採用する整体院も多いため、収入を上げる形での転職が目指せるでしょう。
関連記事 整体師と柔道整復師の違い
整体師が独立開業して年収を増やす方法
整体師が一気に年収を増やしたい場合は、独立開業という手段があります。
ここからは、整体師が独立開業して収入を増やす方法について解説しましょう。
独立開業した場合の年収はどれくらい?
経営規模にもよるが、300~800万円程度が年収の相場
整体師が独立開業した場合の年収相場は300~800万円程度といわれています。
経営規模によるところも大きく、例えば整体院を何院も運営する整体師であれば年収1,000万円を超えることが可能です。
しかしながら、「年収300万円じゃ正社員で働くより低い……」と思った方もいらっしゃるでしょう。
年収に大きな幅があるのは以下の理由が挙げられます。
整体師としてのスキルのほか、「経営」スキルにも左右される
整体院に雇用されて勤務する場合は、整体師は施術に集中できる環境が整っており、その他の業務は部分的な内容に限られるケースが多いでしょう。
しかし、整体師が独立開業するということは、サービスの企画立案、集客、施術、売上管理という一連の流れをすべて自分でおこなう必要があるということです。
特に自分で整体院を構える場合は、開業費用が発生し、集客にも広告費などの費用がかかります。
施術で入ってくる売上よりも、出費のほうが大きくなってしまうことも考えられます。
整体の腕だけでなく、経営スキルがなければ、収入を上げることはなかなか難しいといえるでしょう。
経営に成功して年収を増やすにはどうすればよい?
独立開業後に経営に成功し、年収を増やすにはいくつかのポイントがあります。
以下にポイントと内容を解説していきましょう。
①独立開業する前に整体院で十分な経験を身につける
経営を成功させるには、まずたくさんのお客様に整体サービスを利用してもらい、売上を上げていく必要があります。
整体師の商品ともいえるサービスは「施術」がメインであり、売上も施術をすることで発生します。
圧倒的多数のお客様が、下手な施術よりも上手な施術を求めているのは明白でしょう。
そのため、未経験から独立開業するよりも、整体院などに就職し、経験を積んでからの独立開業が推奨されます。
豊富な施術経験は必須
豊富な施術経験や実績があれば、集客時のPR材料となります。
さらに、実際に施術を体験し、よさを知ったお客様はリピート客になってくれるはずです。
「急がば回れ」ということわざがあるように、少しでも早く経営を成功させたければ、施術の経験を十分に積んでから独立開業を目指しましょう。
実際に年収1,000万円を超える整体師は、下積みを経てから独立開業し、成功しているパターンが多いものです。
資格も取得しておくことが推奨される
整体関連の資格を取得しておくと、そちらも集客時のアピールポイントとなります。
安心・安全な施術ができるという証明にもなりますので、独立開業を視野に入れている方は資格を取得しておくとよいでしょう。
関連記事 整体師の資格について
整体院のマネージャーや店長クラスの経験があるとベスト
整体院においてマネージャーや店長といった管理者クラスの経験が積めるとベストです。
雇われとはいえ、集客や売上管理など経営部分のスキルを習得できるため、独立開業した際にもスムーズな経営ができる可能性が高まります。
②経営について学ぶ
整体師が独立開業し、経営者となる場合は、経営スキルが必要になってきます。
実際の業務については、専任の担当者を雇用したり、代理店に委託したりすることが多いですが、経営者も最低限習得しておくべきスキルがあります。
会計の知識
自分が開業した整体院の財務状況を把握するには、会計の知識が必要です。
整体院の売上や資金、借入金や返済が必要な費用などを把握しておかなければ、どのように経営していけばよいのか見当がつきません。
最低でも、財務3表と呼ばれる「貸借対照表(バランスシート)」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」の見方と分析ができるように、知識を習得しておきましょう。
Webマーケティングのスキル
インターネットが普及して以降、整体院の検索や予約などのほとんどがWeb上でおこなわれるようになりました。
それにともない、集客についても整体院のWebサイトやWeb広告、SNS(Twitter、Instagramなど)からの流入がメインとなっています。
このWeb上での集客に必要なスキルがWebマーケティングであり、特に開業したばかりの頃は、経営者自らが集客の対策をしていく場面も多いでしょう。
オンラインで開催されているWebマーケティングのセミナーや講座などを活用し、意識的に学習することが推奨されます。
③自宅開業や出張整体などコストのかからない形態で開業する
収益を上げるにはコストを抑えた経営も大切です。
自宅開業や出張整体での開業は、家賃などの経費が抑えられるため、特に従業員を雇わず単独で開業したい方におすすめの方法です。
自宅開業のメリット
自宅開業のメリットは、余分な家賃がかからないことでしょう。
自宅の部屋の一室を整体専用のフロアとして使用するため、施術用のベッドなど、設備の導入だけで済ませることができます。
また、通勤時間もかからないため、家事や育児と両立しながら運営される方もいらっしゃいます。
注意点としては、立地の問題です。
自宅が駅から近かったり、多数の世帯が暮らす住宅街であったり、集客しやすい環境であればよいですが、不便な立地の場合は集客が見込めるエリアに出店することを考えたほうがよいでしょう。
出張整体のメリット
出張整体のメリットは、店舗が不要のため家賃や光熱費がかからず、設備費用も抑えられ、初期投資がいちばん少なく済むことです。
一方、出張整体は集客が難しいというデメリットもあります。
施術代のほか、出張先に移動する交通費もお客様負担となるため、出張エリアによっては料金が高額となり、お客様が別の安価な整体院に流れてしまうという可能性があります。
また、交通機関の遅延が発生した場合はお客様に迷惑をかけてしまうため、客離れを起こす要因にもなりかねません。
デメリットも考慮した上で開業の判断をする必要があります。
④同業者との差別化を図る
集客や収益を上げていくには、整体施術のほかに新たなサービスを展開し、同業者との差別化を図っていくことも重要です。
リフレクソロジーやヘッドスパなど整体に関連する施術も提供する
差別化しやすい内容としては、整体に関連する別の施術コースを提供することが挙げられます。
リフレクソロジーやヘッドスパ、エステなどは整体と親和性が高く、整体と組み合わせたコースの展開が可能でしょう。
整体以外のスキルを習得する時間や手間がかかりますが、その分の効果を得やすい方法といえます。
いち早くサービスを提供したい、資金に余裕があるといった場合は、専門スキルを習得しているエステティシャンなどを雇用しましょう。
健康食品や健康器具の物販をおこなう
整体を利用するお客様は、身体の調子が悪かったり、健康増進の意識が高かったりする方が多い傾向です。
施術にプラスするとより効果が高まる健康食品や健康器具の物販をおこなうのも収益を上げる1つの手段でしょう。
物販で注意したいのは、収益を上げたい気持ちが強いばかりに押し売りをしてしまったり、商品が売れない場合は不良在庫となってしまったりすることです。
事前に販売する商品を吟味し、適切な在庫管理をする必要があります。
出張整体を展開し、ホテルや温泉施設などと提携する
新たに出張整体を展開し、サービスの提供ができそうなホテルや温泉施設などと提携する方法もあります。
集客の範囲が大きく広がるため、収益を上げやすくなるメリットがあるでしょう。
しかし、ホテルや温泉施設などは、施設内に整体サロンを設けていたり、すでに別の事業者と契約していたりするケースが多くあります。時間をかけ、根気強く営業していく気構えが大切でしょう。
⑤店舗数を増やす
売上を増やすための手段として、店舗数を増やしていくことも挙げられるでしょう。
また、店舗を増やすと、1店舗の業績が振るわなくても他店舗が売上をしっかり出すことで収益をカバーできるようになり、安定した経営を保つことができます。
ただし、店舗を増やしていくには相当な額の資金が必要です。また、店舗を任せられるスキルを持った整体師や施術スタッフも雇わなくてはなりません。
店舗を増やしたい場合は、長期的な計画と目標を立てる必要があるでしょう。
整体師の現状について
整体師の需要は高まっているが、整体院の競争が激しい
整体師の需要は増加中
パソコンやスマートフォンが普及し、仕事だけでなく私生活でもそれらを長時間利用する人が増加しました。
そのため、年代や性別にかかわらず肩こりや腰痛、自律神経の乱れなどを自覚する方が増えてきています。
強い痛みがある場合は病院への受診を考えますが、慢性的な肩こりや腰痛になると整体院を利用する方も多いでしょう。
また、最近では、美容やダイエットを目的とする方や、産後のケアをしたい方からのニーズがあります。
そのため、整体師の需要は高まっており、未経験から整体師を目指せる求人も増えています。
整体院の競争が激しい現状
しかし、その一方で整体院や整体サロンが乱立し、競争も激しくなってきているのが実情です。
集客がうまくいかない整体院などは、閉業に追い込まれることもあり、整体師として長期的に安定して勤務することが難しい場合があります。
整体師のキャリアをしっかり積みたい場合は、就職する整体院を見極めることが重要です。
広いエリアでチェーン展開している大手の整体院や長年安定した経営をおこなっている整体院、優れた実績を持つ整体師がいる整体院などが対象となるでしょう。
まとめ
整体師は需要が高く、整体師になった後に年収を上げていく方法がさまざまあることがおわかりいただけたかと思います。
独立開業を目指す整体師も多いですが、独立開業にはあらゆるスキルが必要となるため、まずはベースとなる整体についての知識と施術スキルを向上していくことが重要です。
特に整体に関する資格の取得は知識・スキルの向上にとても役立ちます。
これから整体師を目指す方、すでに整体師として働いているがスキルアップしたい方は、ぜひ資格の取得を検討してみてください。
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