通関士の就職先
通関士の主な就職先としては、貿易に関わる企業が多いです。
例えば、通関業者や物流、商社、海外に輸出輸入するメーカーなどです。扱う貨物は就職先によって変わります。
仕事内容としては、他者から依頼されて輸出入の申告書作成や税金の申告・納付、書類審査など、さまざまな通関手続きを行います。
また、通関士としての仕事だけではなく、商社やメーカーなどで貿易をスムーズに行うための貿易事務の仕事もあります。
通関業務以外の貿易に関係する仕事でも、通関士の資格保持者は就職に有利になるケースが多いです。
通関士を目指すには
例年、通関士は人手不足なので、求人サイトを見れば多くの募集がかけられています。
しかし、募集要項としては、資格を有している方や一定以上の通関実務経験が必須の求人が多いです。
もし、これから通関士を目指す場合は、資格取得は必須条件です。
なぜなら、通関業務には通関士の資格がないとできない仕事が多いからです。
通関士の資格さえ有していれば、未経験からでも挑戦できる求人に応募できるようになります。
まずは通関士の資格を取得するところから始めましょう。
通関士の職場
貿易に関わる仕事なので、主な職場としては港や空港が多いです。
最近では、港や空港から離れた場所で働ける企業も増えています。
これは、貿易に関わる手続きを効率的に行える「NACCS」と呼ばれるシステムの影響で、場所を問わず通関手続きができるようになったからです。
また、2017年に通関業法の基本通達が改正され、「在宅勤務」の規定が追記されました。
自宅を通関営業所の一部として見なすことで、通関業務を在宅で行うことができます。
最近では、新型コロナウイルスの影響で在宅勤務の申請者が増えているようです。
申請を行えば自宅でも通関業務ができる制度ですが、在宅勤務に関する社内規定は会社によって違います。
在宅勤務を検討されている方は事前に会社に確認しましょう。
通関士は独立できる?
ほかの国家資格と異なり、通関士として独立することは非常に困難と言えるでしょう。
貿易に関する業務に携わるためには、貨物を保管する施設や膨大な資金が必要になるためです。
一個人が通関士として独立するのは難しいため、基本的には企業に所属して働く仕事と考えましょう。
まとめ
通関士の主な就職先について紹介しました。
通関業者と呼ばれる企業から物流、商社など貿易に関わる企業まで、貿易業界であれば幅広い就職先があります。
もしこれから通関士を目指そうと考えているのであれば、まずは資格を取得するところから始める必要があります。なぜなら通関業務に関する求人は、未経験可でも通関士資格の保有が必須なところがほとんどだからです。
通関士の試験は難易度が高いですが、需要がある資格なので貿易業界への就職は有利になります。
「これから通関士としてどんなキャリアを歩みたいのか?」を意識した上で、資格の取得や就職先を選びましょう。