第三種電気主任技術者(電験3種)の就職先
基本的には、全ての資格において「取得しているから必ず有利」と言い切れるものでもありません。
資格の中には、仮に取得していたとしても実務経験が伴わないと効力を発揮しないものあります。
その点で言えば、第三種電気主任技術者(電験3種)の資格は合格率が約10%前後と低く取得者が少ないため一定の需要は期待できるでしょう。
主な就職先としては、以下のような業界が主に挙げられます。
・ビルメンテナンス業界
ビルメンテンナンスは、オフィスビルはもちろん商業施設や病院、ホテルなど様々な建物で行われています。
ある程度の規模感の建物であれば電験三種で対応できるため需要はあると言えるでしょう。
・工場の設計やメンテナンスを行うプラント業界
プラント業界に入ると、産業廃棄物処理等の環境インフラの保全、高速道路や鉄道など交通インフラの保全など、様々な工場のメンテナンスに関わります。
新規の設計を行う企業は少なくなっていると言われていますが、保安の面で需要は高いと言えるでしょう。
・建設業界
建設会社の業務は建物の建築だけではありません。
高圧受電装置の保安、電気設備の管理なども担当することが多いです。
これらの業界は、未経験の方であっても電験三種の資格を保有していることで一定以上の需要は見込まれています。
そのためまずはこうした業界にチャレンジされてみてはいかがでしょうか?
第三種電気主任技術者(電験3種)の転職先
未経験の方が比較的入りやすい業界もあれば、第三種電気主任技術者(電験3種)の資格を保有した上で実務経験も求められる業界もあります。
そのような業界の場合は、まずは他社で経験を積み、そこから転職していく流れの方が理想のキャリアアップを行うことができると考えられます。
・電気保安業界
全ての企業に電気主任技術者が常駐しているわけではありません。
電気保安業界に入ると、そうした責任者の方がいない企業に出向き、年次・月次点検業務や電気の設備管理業務に従事することになります。
比較的安定していると言われる業界のため人気は高いようです。
そうしたことも考慮すると、確実に業界に入るためにまずは他社で経験を積むというのが一番の近道なのかもしれません。
・再生可能エネルギー業界
地熱や水力、太陽光など再生可能エネルギーを活用した発電所の保守や点検などをメインに行う業界です。
まだ新しい業界のため未経験の方でも入れる可能性はあると言われています。
しかし発電所の規模が大きくなる場合は、ある程度実務経験を積んだ上で第二種や第一種資格を求められることもあるでしょう。
まとめ
第三種電気主任技術者(電験3種)は合格者が少ない資格であるため、保有していると就職や転職の際のアピールポイントになります。
合格率は低いため取得までのハードルは高いですが、需要の高い専門性を身につけられるというのは電験三種の魅力の1つと言えるでしょう。
未経験から新しい仕事に挑戦してみたい方は、一度電験三種の資格取得を検討されてみてはいかがでしょうか?