第三種電気主任技術者(電験3種)試験の科目合格とは?
合格科目が次の受験時に免除される制度です
電験3種の科目合格とは、「試験合格に必要な4科目のうち、一部の科目にのみ合格した場合、その科目に関しては翌年度と翌々年度の試験が免除される」という制度です。
電験3種合格のために必要な科目数は「理論・電力・機械・法規」の4つです。
当然1回の試験で4科目全てに合格することができれば資格取得となります。
しかし、例年の合格率から考えると、理論と機械は合格することができても、電力と法規は不合格になってしまう可能性があるかもしれません。
そこで、科目合格制度を活用し、合格している理論と機械の試験は翌年度と翌々年度までは免除されるため、不合格となってしまった電力と法規だけを受験するという方法があります。
このように科目合格制度を活用することで「3年間で4科目に合格する」ことを目指せるため、難関であることに変わりはありませんが、全ての科目に一発で合格するよりも合格の可能性を上げることができます。
ただし、この制度は自動的に適用されるわけではありません。
受験の際に「科目合格申請」を行わないと、前年度の試験結果は反映されません。
そのため、科目合格制度を利用される場合は忘れずに申請を行いましょう。
科目合格制度の利用例
複数年計画で試験1回あたりの負担を減らすことができます。
科目合格制度は、主に「自分の得意分野と苦手分野」「科目ごとの難易度」などを考慮して活用することができます。
まず、得意科目を考慮した場合です。
例えば、初年度の試験で得意分野の理論と電気を合格し、苦手な機械と法規はしっかり勉強するために翌年度と翌々年度を見据えて基礎から勉強するというようなことも可能になります。
3年という長いスパンで受験できる電験3種ならではの戦略と言えるでしょう。
科目ごとの難易度を考慮する
受験に必要な科目の中でも「機械・法規」は最初に合格することができていると良いです。
なぜなら、「理論・電力」に比べて毎年出題範囲や難易度に差が出やすいと言われているからです。
毎年範囲が変わる場合、一度不合格になってしまうとその都度新たに勉強し直す必要があるため、受験者への負担は大きくなります。
ご自身の得意・不得意にも左右されるため絶対ではありませんが、早めに合格しておくことで、翌年度以降の勉強への負担を少しでも軽くすることができますよ。
いずれにしても、科目合格制度を活用することで自分の状況に合わせ極力負担を減らして試験勉強に取り組むことができます。
まとめ
電験3種は難易度の高い試験のため、勉強しなければ合格することは難しいでしょう。
しかし、合格可能性を少しでも上げるための手段として「科目合格制度」が設置されています。
3年間という期間の中で、自分の得意・不得意を考慮し勉強時間を確保しながら、制度を上手に活用して電験3種資格合格を目指すことがおすすめです。
また先述の通り、合格率の低さから考えると独学で合格ラインまで勉強し続けるのは難しいこともあるでしょう。
資格取得に向けて、講座の受講を検討されてみてはいかがでしょうか。