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建築士(1級・2級)試験の難易度・合格率を紹介!

建築士になるためには、高校卒業時点で実務経験を積んだり、大学の建築学科に進んだりと早いうちから進路として考えておかなければならないとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。社会に出ていろいろなことを知っていくうちに建築に興味を持たれた方や仕事との関連で勉強しておきたいという方もいらっしゃると思います。建築士は社会人になってからでも目指すことができます。今回はその建築士(1級・2級)試験について級の違いや難易度、合格率などについてご紹介をいたします。

更新日:2022-12-28(公開日:2020-06-25)

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2級建築士の難易度・合格率はどのくらい?

建築士(1級・2級)試験の難易度・合格率を紹介!のイメージ

2級建築士の合格率は約24%!難易度は高い!

2級建築士とは、比較的小規模の建築物についてのみ、設計、工事監理を行える方を指し、都道府県知事の免許となっています。

建物は木造だけでなく、鉄筋も扱うことができます。学校や病院といった建物の設計、工事監理はできませんが、活躍の幅が広い資格であるともいえます。

この試験の実施団体である公益財団法人 建築技術普及センターでは、2級建築士の合格率をサイトで公表しています。
合格率はおおむね22~25%程度で推移しており、直近の2022年試験では合格率25.0%でした。

■参考:公益財団法人建築技術普及センター「二級建築士 試験結果」

2級建築士試験は、建築計画や法規、構造、施工の4分野からなる学科試験と製図試験とがあり、両方の試験に合格しなければ最終的な合格となりません。
学科は先にのべた4分野各25問ずつ出題されます。5肢択一式ですが、試験時間が建築計画と法規で3時間、構造と施工で3時間となっています。この時間の長さから考えても大変な試験であることはご想像いただけるのではないでしょうか。

学科試験全問で60点以上が合格というわけではなく、各学科の基準点を超えていなければなりません。試験の種類によっては、得意な所で点を稼ぎ、苦手なところは捨てるという戦略が立てられることがありますが、2級建築士ではそれが通用しないため、より一層難しい試験になっているといえます。

また、製図についてですが、こちらは予め公表する課題の建築物についての設計図書の作成となっており、試験時間は5時間です。過去問題を見てみると一般住宅であっても「家族のライフステージの変化に対応できる三世代住宅」のように用途や使う人のことまで想像し工夫を凝らしていく必要があります。ただ図面を書くだけでなく洞察力が求められるといえるでしょう。

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2級建築士を合格するための勉強時間はどのくらい?

2級建築士に合格するには約700時間程度の勉強時間が必要!

2級建築士の試験に合格するためには約700時間の勉強時間が必要といわれています。
ですが、これは受験される方のご経歴や経験により異なるでしょう。2級建築士試験は受験資格があり、建築系の試験科目を履修している場合、実務経験なしでも受験可能です。前述の実施団体のサイトでは合格者の方の属性も公表されており、試験合格者の約75%は建築系の試験科目を履修された方となっているようです。

また、ご自身の置かれている立場を考慮して計画的に学習するのも一つの方法です。実は科目合格の制度があり、学科・製図の両方を受験したものの、製図で合格とならなかった場合、翌年以降製図だけを受験することもできます。この制度を利用して勉強計画を立てるのも一つの手です。

トータルの勉強時間も大切ですが、日々の勉強時間の確保の方が大切です。学科は試験のことを考え、勉強する際は1科目1時間30分の勉強を意識することをおすすめします。
過去問題を効率よく繰り返し説くことと例年試験は7月の第1日曜日ですので、それを目安に学習計画を立ててみましょう。

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1級建築士の難易度・合格率はどのくらい?

1級建築士の合格率は約12%!難易度は高い!

1級建築士ともなれば、業務の幅が広がり、病院や学校といった建築にも携わることができます。また、2級建築士が都道府県知事免許なのに対し、1級は国家資格です。

国家資格であるため、試験も難易度は高くなります。試験実施団体の公式発表によれば、学科製図を併せた総合の合格率は年によって差がありますが約12%といわれています。
試験内容も2級に比べて難易度が高い問題が出題されます。学科試験は2級は4科目でしたが、1級では5科目となります。出題は四肢択一式で出題数と試験時間は、計画20問と環境・設備20問を併せて2時間、法規30問を1時間45分、構造30問と施工25問を併せて2時間45分となっています。2級同様、各科目で合格基準点に達していないと不合格となります。
製図試験も過去問題の課題ではリゾートホテル、健康づくりのためのスポーツ施設、美術館と多岐にわたります。試験時間も6時間30分となり、このような点からも試験の難しさがうかがえます。一般家屋と異なり、建物一つ一つに目的を達成するための細かな配慮も必要ですし、その建物を利用する人も多くなるため、誰もが利用しやすいといった視点も大切になってきます。

建築のことだけ理解しておけば良いということではなく、その建物に関連する事柄への理解も必要になってきます。
建築士試験の過去問分析に携わっている方によれば、横断的・発展的学習が必要だといいます。年々そのような傾向が強くなっているようであり、製図課題の過去問題を見ていてもそのような傾向が見受けられます。より広く、より深く知識を得ていく貪欲さが求められるでしょう。

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1級建築士を合格するための勉強時間は?

1級建築士に合格するには約1,000時間程度の勉強時間が必要!

1級建築士に合格するには800時間~1,000時間の勉強時間が必要であるといわれています。
先に述べたように2級と比べて範囲が広くなり、特に法令は細かくなっているためそのような数字が示されているのでしょう。ただ、これをこなさなければ合格できないのかというとそうではありません。効率よく勉強すれば、カバーできるはずです。
特に、仕事をされている方にとって、勉強時間の確保は課題の一つであるかもしれません。通信講座や様々なスクールもありますので、そういったところを利用するのも一つの方法といえます。模擬試験を実施するところもあるようですので、お探しになられてはいかがでしょうか。要領よく勉強をすることができるようになるため、時間を有効に活用することができるでしょう。
その他、2級建築士のところでも触れましたが、試験時間を勉強の一つの単位にして時間を意識することも効果的です。例えば、学科の「計画」を勉強するときは1時間で行うようにして試験の時間に慣れておくようにするとよいかもしれません。また、横断的な学習は製図のときにも役立ちます。試験日から逆算して計画的に学習されることをおすすめいたします。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。統計だけで見ると、建築系学科を卒業されている方が多く合格されているということがわかりました。その一方で2級建築士の資格をまず取り、1級を目指していく社会人の方もいらっしゃいますし、学科合格、製図合格を計画的に進めていく方もいらっしゃいます。
業務内容に関わる資格のため、仕事の幅を広げるために資格取得を奨励している企業もあります。みなさんの実情に沿ったかたちで勉強を進められるとよいでしょう。

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