FP(ファイナンシャルプランナー)資格ガイド
FP(ファイナンシャルプランナー)とはどのような仕事・どのような資格?
ファイナンシャルプランナー(以下FP)は、個人の資産運用を助けるプロ資格。顧客からの相談を受け、家族構成、収入と支出、負債や保険などのデータを集めて分析し、顧客が望むライフプランを実現するための貯蓄・投資・保険・税金など、総合的な資産設計を行う仕事です。資格には、日本ファイナンシャルプランナーズ協会が認定する入門のAFPと上級のCFPの他、国家資格のFP技能があります。これらは別の資格ですが、2002年4月に試験制度が改正され2級FP技能士とAFPで学科試験が同じ問題になるなど、両者は密接にリンクしています。
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FP(ファイナンシャルプランナー)の試験に関する情報
FP技能検定は、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(以下、日本FP協会)一般財団法人 金融財政事情研究会(以下、きんざい)という2つの指定試験機関が主催している検定です。試験は年3回(毎年1月・5月・9月)実施されており、試験日の約1.5ヶ月後が合格発表となっています。試験の難易度は、2つの団体で異なり、FP協会の試験の方が総じて15%~20%ほど合格率が高くなっている傾向があるようです。この差は出題数や配点などによりことなどがその理由として考えられるようです。
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FP(ファイナンシャルプランナー)の活躍の場
日本FP協会認定の養成研修を修了後、認定試験に合格し、協会会員になることでFPとして活動を行うことができます。資格取得後は、証券会社・銀行などの金融業界、不動産会社、独立系FP専門会社などのFP部門に所属して働く企業内FPが7割を占めます。FP専門の部署がある企業も存在しますが、生保代理店の外交員など、FPの知識をもとに提案型の営業を行うのが一般的です。もちろん実績と経験を積んで独立することも出来ますが、実際FPとして独立する人は全体の10%ほどと少数派です。
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FP(ファイナンシャルプランナー)の気になる将来は?
確定拠出型年金の導入などにより、一般の会社員でも資産運用を始める傾向が強まってきた現在、FPの需要はますます高まってきています。これにともない、現在はまだ少数派の独立FPも、これからは増えていくと思われます。有資格者の増加にともない、AFP資格の取得は業界のスタンダードと化しています。業界内で資格を武器にして働くなら、CFPを取得するのが理想です。
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試験データ
項目 | 内容 |
---|---|
資格・試験名 | ファイナンシャル・プランニング技能士 |
試験日 |
【2025年1月試験(1級学科試験および2級・3級試験)】 【2025年2月試験(1級 実技試験)】 【2025年5月試験(1級学科試験および2級・3級試験)】 【2024年6月試験(1級 実技試験)】 【2025年9月試験(1級 実技試験)】 【2025年9月試験(1級学科試験および2級・3級試験)】 |
試験区分 | 国家資格 |
主催団体 | 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会、金融財政事情研究会 |
受験資格 | 【3級】特になし 【2級】 ・3級技能検定の合格者。 ・FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者。 ・日本FP協会が認定するAFP認定研修を終了した者。 ・厚生労働省認定金融渉外技能審査3級の合格者。 【1級】 (学科試験) ・2級技能検定合格者で、FP業務に関し1年以上の実務経験を有する者。 ・FP業務に関し5年以上の実務経験を有する者。 ・厚生労働省認定金融渉外技能審査2級の合格者で、1年以上の実務経験を有する者。 (実技試験) ・1級学科試験の合格者。 ・「FP養成コース」修了者でFP業務に関し1年以上の実務経験を有する者。 ・日本FP協会のCFP認定者。 ・日本FP協会のCFP資格審査試験の合格者。 |
合格率 | 3級:51.91%(学科)、47.75%(実技) 2級:31.11%(学科)、37.48%(実技) 1級:8.45%(学科)、86.46%(実技) 2019年1月実施(一般社団法人 金融財政事情研究会実施) |
出題内容・形式 | 【3級】 学科試験 ・出題形式:筆記試験(マークシート方式) ・出題範囲: 1.ライフプランニングと資金計画 2.リスク管理 3.金融資産運用 4.タックスプランニング 5.不動産 6.相続・事業承継 実技試験 ・出題形式:筆記試験(事例形式) ・出題範囲: (個人資産相談業務) 1.関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング 2.個人顧客の問題点の把握 3.問題の解決策の検討・分析 (保険顧客資産相談業務) 1.関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング 2.保険顧客の問題点の把握 3.問題の解決策の検討・分析 【2級】 学科試験 ・出題形式:筆記試験(マークシート方式) ・出題範囲:3級と共通 実技試験 ・出題形式:筆記試験(記述式・事例形式) ・出題範囲: (個人資産相談業務) 1.関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング 2.個人顧客のニーズ及び問題点の把握 3.問題の解決策の検討・分析 4.顧客の立場に立った相談 (中小事業主資産相談業務 ) 1.関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング 2.中小事業主のニーズ及び問題点の把握 3.問題の解決策の検討・分析 4.顧客の立場に立った相談 (生保顧客資産相談業務) 1.関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング 2.生保顧客のニーズ及び問題点の把握 3.問題の解決策の検討・分析 4.顧客の立場に立った相談 (損保顧客資産相談業務) 1.関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング 2.損保顧客のニーズ及び問題点の把握 3.問題の解決策の検討・分析 4. 顧客の立場に立った相談 【1級】 学科試験 ・出題形式:筆記試験(マークシート方式) ・出題範囲:3級と共通 実技試験 ・出題形式:口頭試問形式 ・出題範囲: (資産相談業務) 1.関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング 2.顧客のニーズおよび問題点の把握 3.問題の解決策の検討・分析 4.顧客の立場に立った対応 ※2級~1級まで学科試験の出題範囲は3級と共通。 |
検定料 | 3級:学科・実技各科目 3,000円 2級:学科 4,200円、実技 4,500円 1級:学科 8,900円 |
問い合わせ先 |
・特定非営利活動法人 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会 試験業務部試験事務課 〒105-0001 東京都港区虎ノ門4-1-28 虎ノ門タワーズオフィス5F TEL:03-5403-9900(土・日・祝日を除く9:00~17:30) URL:http://www.jafp.or.jp/ ・一般社団法人 金融財政事情研究会 検定センター 〒160-8529 東京都新宿区荒木町2-3 TEL:03-3358-0771 URL:http://www.kinzai.or.jp/ginou/fp/ ※FP 技能士は、NPO法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(以下日本FP協会)と社団法人金融財政事情研究会の2つの団体が指定試験機関として技能検定を実施しています。申し込は各々受験する団体先になります。試験日や実施会場等が異なりますので両団体のHP等で確認ください。 |