高卒から心理カウンセラーになる方法
通信講座・通学講座を受講する
通信講座・通学講座のメリットは、心理カウンセラーを目指す人を全力でサポートしてくれるところです。
通信講座や通学講座は学歴の定めなく、高卒の方も受講できる場合がほとんどです。
心理カウンセラーになるには専門知識や実践演習が不可欠ですが、学ぶには時間・お金・体力が必要です。
心理カウンセラーは人の心に寄り添う職業なので、独り立ちしてからも苦労は多いですが、通信・通学講座で学んだ経験が支えとなります。
通学講座は現役の心理カウンセラーから直接講習を受けられる場合も多く、より現場で活躍できる心理カウンセラーを目指せるでしょう。
通信講座は、自宅で空いた時間に学習を進め、カウンセリングの知識を身につけることができます。
カリキュラムは、心理カウンセラー監修で作られているものも多いため、安心して受講できます。
もし心理カウンセラーになることに迷いがあるのなら、短期講座や1日だけのセミナーに参加してみましょう。
参加者の中には「毎日の生活に活かしたい!」と気軽な気持ちで受講する人もいます。
気負わずに学び始めてみてはいかがでしょうか。
通学講座・通信講座で心理カウンセラーを目指す方法
通学講座・通信講座を受講し、知識・スキルを身につけて資格を取得したら実務経験を積むことが重要です。
経験が増えれば就職先の幅も広がり、独立・開業も考えやすくなるでしょう。
学んだスクールによっては、心理カウンセラーとしての仕事を紹介してくれる場合もあります。働きながら副業としてこういったカウンセリング業務をおこない、実績を積むと収入面で困ることも少ないでしょう。
通信制大学で学ぶ
通信制大学へ入学し、大学の心理学科などで知識・スキルを身につける方法です。
通信制大学で学ぶメリット
通信制大学は、入学試験はなく、書類審査のみで入学できることがほとんどです。
そのため、通学制の大学と比較して入学しやすいことが特徴です。
通信制大学で心理カウンセラーを目指すメリットとして、働きながら体系的に心理を学び、認定心理士などの資格を取得できることも挙げられます。
学習も自宅での自習が中心のため、仕事やアルバイトと両立しながらでも学習しやすい仕組みになっています。
スクーリング科目(対面授業)も、現在はオンラインで在宅受講できる場合も多くなっています。
また、正規課程を卒業すれば大卒の学歴も手に入ります。
この点も、高卒の方にとっては大きなメリットでしょう。
通信制大学で学ぶデメリット
しかし、通信制は通学する必要がないため、自己管理ができない人は卒業するのが難しいというデメリットもあります。
通信制大学は卒業率が50~70%の学校が多く、卒業率80~90%の通学制大学と比べて低い水準となっています。
また、ハードルの高さもデメリットの一つといえます。
国家資格である公認心理師の資格を取りたい場合は、4年制大学を卒業することが必須となります。
また、臨床心理士になるには指定大学院を修了する必要があります。
どちらも高卒から目指すには時間とお金が必要になるでしょう。
しかし、そのぶん社会で認められやすく、心理カウンセラーになれる可能性がより高い方法でもあります。
心理カウンセラーになりたいという強い意志を持って学習できる方に向いているといえるでしょう。
通信制大学で心理カウンセラーを目指す方法
高卒の方なら通信制大学入学の条件を満たしているため、ほとんどの通信制大学は書類審査のみで入学できます。
四年制大学なら最短4年、短期大学なら最短2年で卒業を目指せます。
通信制大学院まで進学すれば、スクールカウンセラーや医療機関での求人で応募条件に挙げられやすい臨床心理士や、国家資格である公認心理師の取得も目指せます。
公認心理師を取得するには、四年制大学で公認心理師カリキュラムを持つ学部を卒業後、特定の機関で2年以上の実務経験を積むか、公認心理師カリキュラムを持つ大学院に入学・修了し国家試験に合格することで受験資格を得る必要があります。
また、高卒の方はスクーリング(一般的な対面授業)で30単位程度取得する必要があります。近頃は、オンラインで受講可能な遠隔スクーリングを実施する大学も増えています。
資格取得の要件となっている科目は対面での受講が必須となっている場合がありますが、その他の科目はオンラインで受講すれば通学の回数も減らせるでしょう。
また、単位認定試験を受ける際にはキャンパスに行く必要がある大学も存在しますが、大学によってはこちらもオンラインで受験することが可能になっています。
関連記事 心理学が学べる通信制大学
さらに詳しく 通信制大学一覧
専門学校に入学する
専門学校は、高卒から最短2年で心理カウンセラーを目指せます。
夜間コースもあるので、高卒で現在、日中に働いているという人も通うことができます。
また、入学時には学力テストがない場合も多いようです。学力に自信がない方はこういった学校を選ぶと安心です。
専門学校は「心理カウンセラーになりたい」という目標を持った仲間と一緒に学べるので、高卒の方もモチベーションを保ちやすいです。
ただし、専門学校では心理カウンセラー以外の知識や技術を習得するのは難しいというデメリットがあるため、高卒からの転職で他の進路も考えたい人は注意が必要です。
高卒で心理カウンセラーの資格を取るなら通信講座がおすすめ
高卒の方が通信講座で資格を取るメリット
高卒の方が通信講座で資格を取得する利点として、費用の安さが挙げられます。
通学講座の場合、4万円~40万円の費用がかかります。
スクールによっては入学金や教材費も必要です。
通学にかかる交通費も自己負担となるため、トータル費用を考えるとつまずいてしまう可能性もあります。
しかし、通信講座なら月の負担が約3万円~6万円程度に抑えられるうえに、交通費もかかりません。
通学講座に比べ大幅に金銭的な負担が抑えられるのは、費用を抑えたいと考える高卒の人にとっても大きなメリットといえるでしょう。
また、忙しい社会人の方も場所を問わず自分のペースで学習が可能なため、無理なく資格取得を目指せる点もメリットです。
通信講座で取得できる資格は、心理カウンセラーの入門的な内容であることが多くなっています。
「これから心理カウンセラーを目指したい」と考えている方が学び始めることに適しているといえるでしょう。
高卒から資格取得が目指せる通信講座
心理カウンセラーにはいくつか種類がありますが、高卒の人が自宅で資格取得や受験できるものもあります。
どれも学歴を問わず今すぐ取得を目指すことができます。
メンタルケアカウンセラー®
協会賛助会員指定校のメンタルケアカウンセラー®教育課程修了により取得可能。
目指せる講座について詳しく:
メンタルケアカウンセラー(R)講座
メンタル心理カウンセラー®
協会指定の認定教育機関等がおこなう教育訓練において全カリキュラムを修了後、随時、在宅にて受験可能。
目指せる講座について詳しく:
メンタル心理カウンセラー®資格取得講座
上級心理カウンセラー
協会指定の認定教育機関等がおこなう教育訓練において全カリキュラムを修了後、随時、在宅にて受験可能。
目指せる講座について詳しく:
上級心理カウンセラー 資格取得講座
高卒で心理カウンセラーを目指す人におすすめの資格
メンタルケアカウンセラー®
メンタルケアカウンセラーは、カウンセリングだけでなくコミュニケーションにも役立つ心理の入門資格です。
「メンタルケア心理士」など上級の資格と合わせて取得したり、さらにステップアップすることも可能です。
主催 メンタルケア学術学会
目指せる講座について詳しく:
メンタルケアカウンセラー(R)講座
メンタルケア心理士®
メンタルケア心理士は、メンタルケア学術学会の認定する通信講座で取得可能な資格です。
「メンタルケアカウンセラー」の上位資格にあたり、学習の幅や知識量にはボリュームがあります。
主催 メンタルケア学術学会
目指せる講座について詳しく:
メンタルケア心理士講座
メンタル心理カウンセラー
メンタル心理カウンセラーは(財)日本能力開発推進協会が認定する心理カウンセラー資格です。
通信講座の受講と検定試験の合格で資格の取得が可能で、難易度も比較的易しいため、初心者も挑戦しやすい入門資格といえます。
目指せる講座について詳しく:
メンタル心理カウンセラー®資格取得講座
上級心理カウンセラー
「メンタル心理カウンセラー」の上位資格にあたる、幅広い悩みを解決に導く“心理のスペシャリスト”を目指す資格です。
通信講座でありながら、講義の内容は実践面を重視しており、心理カウンセリングについて本格的なスキルが身に付きます。
目指せる講座について詳しく:
上級心理カウンセラー 資格取得講座
こころ検定®
こころ検定®とは、一般財団法人日本こころ財団が主催する文部科学省後援検定事業として許可された心理検定です。
基礎心理学を中心に、学習心理学や整理心理学などを幅広く学び、心についての理解を深めることができます。
こころ検定を取得を目指せる講座:
メンタルケア心理士講座
プロフェッショナル心理カウンセラー
全心連( 一般社団法人全国心理業連合会)が認定する心理カウンセラー資格です。
認定スクールにてカウンセリングスキルの教育・実習研修・プロフェッショナル適性のそれぞれを学び、試験に合格することによって取得できます。
メンタルヘルス・マネジメント検定®
仕事や人間関係でストレスが生じやすい職場内において、社内・部署内での心の健康管理(メンタルヘルスマネジメント)を行えるよう、ヘルスケアに関する知識や未然に防止するための方法を習得できます。
主催 大阪商工会議所
心理カウンセラーとはどんな仕事?
カウンセリングなどの心理療法を用いて、相談者の精神的負担となっている悩みの解決を支援します。その際、相談者に一方的に指示を出すのでなく、相談者自身が問題を解決できるように導いていくのが心理カウンセラーの役目といえるでしょう。
心理カウンセラーは、主に相談者と直接対面し、対話を通して支援をおこないます。
相談者を取り巻く環境、心理状態を把握しなくてはならないため、心理学やカウンセリングについて様々な知識が必要になります。また、時には相談者の家族や関係者の話を聞き、連携を取り合いながら心理サポートをしていきます。
関連記事 心理カウンセラーの仕事内容
高卒から心理カウンセラーになったときの給料
心理カウンセラーの給与は、学歴に左右されることは少なく、就業場所によって変わる傾向です。
就業場所別の給与例
就業場所 | 給料 |
---|---|
電話相談員 | 時給1100~1300円程度 |
病院での正社員勤務 | 年収300万円~400万円 |
スクールカウンセラー | 時給4,000~5,000円 |
いずれの仕事もお金目的というよりは、やりがい重視で心理学が好きな人に向いています。
高卒から心理カウンセラーになるメリット
相談者の悩みに寄り添える
多くの人が抱える人間関係の悩みに対するアドバイスができ、問題解決に導くことができます。
うつ症状などで苦しむ人の多くは、過去の経験から自分の考えに固執してしまい、一人で悩みを抱えるケースが多いです。
否定的に考えるクセに気付かせて、思考の歪みを解消することで悩みの解決に導けるので、大きなやりがいを感じられるでしょう。
また、心理学の知識は日常生活で生かすこともでき、聞き上手になるなど人間的な魅力が増すので、あなたの人生に大きなプラスとなります。
将来性がある
日本では、メンタルヘルスケアの重要性・必要性が年々高まっています。
カウンセリングを必要とする人は多いため、自治体や非営利団体がSNS相談窓口を開設すると、多くの相談が寄せられるといいます。
相談するきっかけや窓口が増えれば、欧米のようにカウンセラーが身近な存在になる可能性も高いでしょう。
心理カウンセラーを必要とする人は子どもから高齢者、働いている人や働いていない人などさまざまです。
幅広いカウンセリング知識を身に付け経験を積むことで、悩みを抱える人に寄り添えるカウンセラーになれるでしょう。
実績を積めば実力次第で高収入も目指せる
人気のあるフリーランスカウンセラーになることができれば、年収1,000万円も夢ではありません。
個別カウンセリングの相場は、東京では1時間で平均1万円といわれています。
1日に5人のクライアントが訪れれば1日5万円、月に20日のカウンセリングをすると月収100万円になります。
カウンセラーとしての実績を積めば講演を依頼されることもあり、さらに売上をアップさせることもできます。
ただし、企業などに勤める場合は年収は上がりづらい傾向があります。
高収入を得たい場合は実績を積み、独立開業して活動することをおすすめします。
高卒から心理カウンセラーになるデメリット
常に心を安定させる必要がある
心理カウンセラーは多くの人のカウンセリングをおこないますが、相談の内容は家族・友人同士の争いごと、自殺願望に関する悩みなども多いです。
そのため、相談者の悩みを聞いているうちに、自分のメンタルを傷つけてしまう恐れがあります。
相談者の凄惨な背景や人間関係に感情移入しすぎずない、強い精神力が必要な仕事です。
心理カウンセラーとして働ける職場が少ない
民間のカウンセリングスクールはたくさんあり、資格はたくさん発行されていますが、心理カウンセラーとしての勤め先は少ないです。
心理カウンセラーの中でも高度な専門知識を有する「臨床心理士」を取得したとしても、働き口はあまり多くありません。
就職できたとしても、東京などの都市部では、年度途中で勤務終了というケースも少なくないという状況です。
尚、社会的な心理カウンセラーへの需要は高まってきており、今後は常勤の仕事も増加していくことが予想されます。
給料はそれほど高くない
心理カウンセラーは誰でも高い年収を得られる仕事ではありません。
産業カウンセラーの一般的な平均年収は300万円〜400万円程度と言われています。
フリーランスの心理カウンセラーになれば大きく稼げる可能性もありますが、一般企業に勤めるカウンセラーの年収は、高卒の一般的な平均年収とほぼ変わりません。
高収入を目指すためには、独立できるよう実績を積むなどの努力が必要になるでしょう。
高卒の心理カウンセラーが就職できる場所
高卒の心理カウンセラーが活躍できる場所は多くありません。
一般的なカウンセラーの就職先は、学校のスクールカウンセラー、企業、病院、独立開業などです。
心理系の資格には公認心理師や臨床心理士があり、この2つの資格取得者を求める採用官が多い傾向にあります。
そのため、これらを取得せずに就職活動をおこなう場合、高卒のカウンセラーの就職は厳しい状況です。
カウンセラーを目指す人に人気のスクールカウンセラーとして働きたい場合も、精神科医と並んで公認心理師・臨床心理士の資格は有用です。
児童生徒の心理にかかわる経験などがあれば特別な資格がなくても働くことが可能とされていますが、無資格で採用されることは非常に稀です。
スクールカウンセラーの志望者は、心理学の知識や実践力を証明する資格の取得が必要です。
高卒の方が公認心理師や臨床心理士の資格を取得するには、大学・大学院への進学が必要になります。
通信制大学・大学院であれば、働きながら取得を目指すことも可能でしょう。
さらに詳しく 通信制大学で学ぶ流れ
最近はオンラインカウンセリングも広まっており、高卒のカウンセラーも採用される可能性は高いです。
関連記事 心理カウンセラーの需要と就職事情
心理カウンセラーに向いている人の特徴
心理カウンセラーに向いている人の特徴を解説します。
関連記事 心理カウンセラーに向いている人
人に関心が持てる
人に関心が持てる人は、心理カウンセラーに向いています。
心理カウンセラーの仕事は相談者から話を聞き、問題解決の支援をおこなうことです。
そのため、相手が今どのような痛みを持っているか関心を持ち、寄り添っていく姿勢が大切です。
人の話を根気よく聞ける穏やかな性格
傾聴ができる人は心理カウンセラーに向いています。
なぜなら、相手の気持ちに寄り添って話を聞くことにより、問題解決の糸口を見つけることができるためです。
人は心を許せる相手には、素直に胸のうちを吐き出すことができます。だからこそ、心の痛みや問題の根本解決につなげるサポートができるのです。
人の役に立ちたいと思える
人の役に立つ仕事がしたいと情熱を持っている人は心理カウンセラーに向いています。
カウンセラーの仕事は、相談者の会話のなかで心の痛みを感じ取り、課題解決の糸口を探ることです。
そのためには相談者の気持ちに寄り添い、自分本位なアドバイスをしないことが大切です。
相談者に距離感を保って接することができる
相談者の問題解決の支援がカウンセラーの仕事ですが、実際に現状を打開するのは相談者自身です。
感情移入をしすぎて相談者との線引きが曖昧になると、自身も心を病んでしまう可能性もあります。
心の相談を持ちかけられたら相手と一定の距離を保ち、カウンセラーの立場をわきまえて仕事に向き合うことが大切です。
まとめ:高卒の社会人が心理カウンセラーになるには?
このページのまとめ
- まずはスキルを身につけるために心理カウンセラーの資格取得がおすすめ
- 通信講座なら気軽に始められる
- 人の役に立ちたいと思える
心理カウンセラーを目指す人の中には、仕事や育児など様々な困難に直面する中で「同じような悩みを抱えた人々の助けになりたい」という人もいます。
高卒から心理カウンセラーを目指すなら、まずはカウンセリングの知識を身につけるために通学講座・通信講座や専門学校に通うことをおすすめします。
特に通信講座は、働きながら新たな勉強をしたいと考える人に人気が高いです。
学校や医療機関でカウンセラーとして働きたいと考える場合は、公認心理師や臨床心理士の資格が必要な場合がほとんどです。
そういった資格の取得を目指す場合は、通学制もしくは通信制の大学へ入学する必要があります。
目的に合わせて目指す資格や勉強方法を選択すると良いでしょう。