興奮してしまった子どもが話を聞いてくれない!そんな時に
子ども達で遊んでいる時、何かグループワークをしている時などに喧嘩をしてしまったり、癇癪を起こしてしまって、興奮したまま子ども自身でどうにもできなくなってしまった、トラブルになってしまって困ったということは多々あると思います。
そうした時、私たち周りの大人がフォローし、何があったかを聞いたり、場合によっては注意しなければいけないこともあり、子どもに面と向かってお話をすることになると思います。
けれども、子どもがヒートアップしてしまい、こちらの話が全く通らないことがあり、どうしたら良いかわからなくなってしまった、なんてことも。
「早く場を収束させねば」「なんで話を聞いてくれないのか」など、こちら側も焦ってしまいますよね。
焦らず子どもの特性に合わせてクールダウン
子どもは感情が昂ってしまい、ヒートアップしてこちらの話を聞けていないこともありますが、その子の特性によっては、「周りの環境の刺激がノイズとなり余計に混乱してしまっている」というパターンもあります。
発達障がいの特性の中に「感覚過敏」があります。特定の音や光、触感に過敏で、教室のざわめきや服の生地に不快感を覚え、集中できなくなってしまうことです。
外部刺激を上手く処理できずにキャパオーバーになり、余計に混乱してしまって本人もどうしたらいいか分からないという状況に陥っている可能性があるのです。
そんな時には、まず環境を変えてみるという方法が手っ取り早い方法になります。
周りにお友達が遊んでいたり、ざわざわしていたりしたら、静かな部屋に連れて行く、また、少し暗い部屋に連れて行くのもいいですね。
音や光の刺激が少なくなること、場所を変えることで切り替えにも繋がります。
すぐには場所を変えられないという場合には、両耳を手でふんわり塞いであげるのもいいかもしれません。手の温もりで安心したり、音がおさまることでクールダウンに繋がります。音の刺激が苦手な子ども用のイヤーマフなどもあるのでそういったツールを活用するのもおすすめです。
また、注意が散漫になっていて集中できないときに、手を握ったり、肩にふれたりなど接触する刺激を与えることで、注意散漫になっている意識をこちらに自然に向けることもできます。
話すときには「これから私が話すよ」というサインとして自分の顔を指さすのもいいですね。
ちょっとしたことですが、環境を変えてあげる、注意散漫になっている意識を切り替えてあげる手助けをするだけで、その先のステップへ繋がりやすくなります。
話し出すのは、クールダウンさせて、話すことに意識を向けることが出来てからで大丈夫です。
日ごろから観察することがケアに繋がる
発達障がいの特性には「感覚鈍麻」というものがあり、痛みや寒さに鈍感で、本人が怪我や体調不良に気付きにくい場合もあるので、癇癪を起こしている原因が、実は怪我や体調不良ということもあります。
子どもによって特性はそれぞれなので、ケアの仕方も違います。
トラブルがあった時、早く対処しなくてはと焦ってしまうこともあると思いますが、日ごろから子どもの癖や特徴を観察し、把握しておくと、いざという時に落ち着いて対応することができます。
まとめ
今回の私の体験談についていかがだったでしょうか?
子どもたちも、私たち大人も、それぞれ違うので、いつもこうすれば上手くいくといった完璧なものがあるわけではありません。しかし、子どもをよく観察し、理解しようとする姿勢から場を好転させられる一歩が見つかると思っています。
困った時の手助けがたくさん増えていくといいですね。