子どもと触れ合うのはとても楽しいものですが、それだけでは済まない部分もたくさんありますよね。
私も、子どもに関わる実習やボランティア、放課後児童クラブでの指導員経験の中で、何を大切にしたら良いだろう?どんな接し方がいいのかな?と迷ったことがありました。
今回は子どもと関わる仕事に携わる上で、私が大切にしていた考え方や、心持ちについてお話したいと思います。
先生から教えていただいた「安心の空間」
放課後児童クラブに勤め始めた初日、私は「どのように接したらいいのかな?」と思い、緊張していました。
そんな私に、ある先生が、ご自身が「子どもと関わる上で意識していること」を教えてくれました。
それは、「子どもは学校でも、家でもお友達や先生や家族と上手くやっていこうと無意識に頑張っている。時にはどちらでもいい子になろうとして頑張りすぎちゃう子がいる。ここでは気を張らなくても大丈夫だという、”安心の空間をつくること”を大事にしているんだ」というものです。この言葉は今でも私の指針になっています。
放課後児童クラブというのは、勉強をする学校でもなく、日々の生活を送る家庭でもない特殊な場所です。でも、そんな場所だからこそ、子どもたちにとっての息抜きの空間になれるのだと感じました。
もちろん、家庭も子どもにとっては安心できる場所のはずです。子どもにとっての心の拠り所となる第一の安全基地は親子間の関係にあります。でも、ずっと一緒だからこそ、大好きな場所だからこそ、時にはご家族の方も、お子さんもお互いに息苦しくなってしまったり、上手くやっていこうと頑張りすぎることがあるかもしれません。
そんな時に、例えば放課後児童クラブのような、息抜きできる空間があったら良いですよね。
「聴く」こと「寄り添う」こと
では、子どもたちにとって安心する空間を作るにはどうしたらいいのでしょうか。
私は、前述した先生の言葉をもとに、「受け入れてくれると思ってもらえる」空気を作ろうと意識する中で「子どもを否定しない」そして、「寄り添うこと」という軸がはっきりしました。
だからと言って、わがままに何でもしてもいいというわけではありません。
私は、とにかく子どもの話をしっかり聴くようにしました。
お友達と喧嘩になってしまった時、守らなくてはいけないルールがあるけどどうしても自分の思い通りにしたい時など、しっかり子どもたちから気持ちを聴く時間を設けるようにしました。すると、話しているうちに子どもたちがクールダウンでき、解決へと導くことができたのです。
お話を聴くようにしていると、楽しいことを報告してくれたり、できるようになったことを披露してくれたりしてくれる子が増えてきました。その時はめいっぱい褒める!そんなことも意識しました。
次第に、ふと嫌だったことや、ちょっとした愚痴などをぽろっと吐き出してくれる子も増えました。そういう場合は「ちょっとでもガス抜きになればいいな」と、じっくり聴き、「大丈夫だよ」と気持ちに寄り添うことを意識していました。
自分の気持ちや意見を受け入れてもらえるということは、当たり前のようで難しいことです。話を聴いてもらえることは、その第一歩になる。そう信じ、なるべく一人ひとりに丁寧に向き合いました。
まとめ
私の体験談はいかがでしたか?
放課後児童クラブでの経験は、私にとってかけがえのないものとなりました。
子どもとかかわる中で上手くできるのか不安がたくさんありましたが、自分の中で軸が決まり、それを常に頭の中に置くようにすると、自然と体が動いていました。この時できた軸は、今後の自分の指針にもなっています。
「こんな考えもあるのだ」と、少しでも参考になれば嬉しいです。