自分自身の経験を振り返ってみる
皆さん自身は子どもの頃に「学校に行きたくない」と思ったことはありますか?その時の事を思い出せるでしょうか?
思い出せる方は、良かったら、なぜ行きたくなかったか、その気持ちを親に伝えられたか、どのように対応されたか、その時どんな気持ちだったか、を詳しく思い出してみてください。
私も小学生の頃に「学校に行きたくない」としぶった経験があります。
子どもながらに、病気でもないのに学校に行きたくないと言って、「我儘だと思われるだろうか」「心配させるだろうか」「行きなさいと言われるだろうか」など、気持ちを打ち明けることについて、心配をしたことを覚えています。
そういった気持ちを伝えるまでの背景を考えてみると、子どもから「学校に行きたくない」という気持ちを素直に伝えてくれることは、前に進むために良いことかもしれません。
では、当時その後の私はどうなったかというと、結果として、1日休んでゆっくり過ごしたことにより、翌日からまた学校に行けるようになりました。
学校に行きたくないと言ってしまったのに、母は私に怒らず、「休んじゃおう!」と言ってくれ、その日は映画を2人で観に行き、ラーメンを食べて帰ったのを覚えています。
映画を見ながら、これが「心の充電」というものなのかと初めての感覚を味わいました。
「心の充電」という気持ちの切り替え
面白いことに、大人になった私は「学校に行きたくないなんて言っていいのだろうか」と迷った気持ちは覚えていたのに「なぜ行きたくなかったか」を覚えていませんでした。
このコラムを書くにあたって、母に理由を聞いてみたら、当時の私はどうやら友人関係に疲れてしまっていたようでした。
行きたくないと落ち込むほど嫌なことがあったはずですし、嫌な気持ちが続いていたらもしかしたら不登校にも繋がっていたかもしれません。
母の対応のおかげで心の充電ができ、気持ちを切り替えられたことで、楽しい思い出に上書きできたのですね。
まとめ
改めて、皆さん自身にも、学校に行きたくなくて辛かった時はありましたか?
思い出すのが辛い事もあるかもしれません。
その時に「自分が周りからしてもらって嬉しかったこと」「本当はこうして欲しかった」という思いがありましたら、ぜひ、今度は自分が子どもに「してもらって嬉しかったこと」「して欲しかったこと」を与えていく気持ちで寄り添ってあげてください。
子どもの登校しぶりの理由は様々です。私の経験のように気持ちの切り替えで上手くいくこともあれば、学校生活でのサポートが必要な場合や、学校や専門家との連携が必要な場合もあるでしょう。
次回の後編では、「学校に行きたくない」子どもへどう寄り添ったら良いか、対応のポイントをお話していきます。