毎日に使える褒め方のコツ
1 小さな目標を作ってみる
いきなり大きな目標(テストで100点を取るなど)を設定するのではなく、子どもができそうな小さな目標を設定してみるのはどうでしょうか?
1つの宿題を5分だけ集中してやるなど、小さなところからスタートしてみましょう。
達成できたら「よくできたね」と具体的に褒め、次の少し大きな目標に進みます。
2 成功体験を積む機会を作ってみる
子どもが得意な分野(絵を描く、ブロック遊び、スポーツなど)を探し、成功体験を増やしていくのも良いですね。
「〇〇くんはこれが得意なんだね」と他人から認められる経験を重ねることで、子どもの自信に繋がるはずです。
3 他の子との比較を避ける
他の子と比べる発言を避け「前の自分と比べてどう成長したか」に焦点を当てて褒めてあげましょう。
「昨日よりも丁寧に宿題を書けたね!」と具体的に褒めてあげられると良いですね。
4 じっくり観察して伝えてあげる「褒めポイント」
あらかじめ「頑張ったこと」を褒めると決めておき、どんなに小さな努力も見逃さないようにします。
「今日は自分から挨拶できたね」「挑戦しようとした気持ちがすごいよ」「皆と仲良く遊べてたね」
など、じっくり観察していると沢山見つかります。
もし、トラブルが起きた場合も「どこを直せばよかったか」を穏やかに話し合い、解決策を一緒に考えることが次の「出来たね」に繋がるはずです。
私は学童で働いていた時は、お見送りの時に今日の出来たことを子どもと振り返ることを意識していました。
また、学童で過ごしている間の様子も保護者の方に伝え「出来たね」の共有をするように努めました。
「できたこと日記」を書いてみよう
成功体験の積み重ねのために、子どもと一緒に「今日できたこと」を日記やチェックリストに書く習慣を取り入れてみるのはどうでしょうか。
「友達にありがとうと言えた」「宿題ができた」「朝自分で起きられた」など、小さなことからでも大丈夫です。
1日を振り返ることで「自分にもできることがあるんだ」と気づき、自己肯定感の向上に繋がります。
また毎日書き溜めていくことで、1ヶ月先、半年先にできたことの積み重ねを振り返りができるのもポイントです。
この「できたこと日記」は大人にもおすすめです。私自身もバレットジャーナル※というタスク管理の方法と共に生活の中に取り入れています。
思った通りに頑張れていないな…、周りに比べて私って歩みが遅いのかも…と自信が無くなってしまった時に読み返すことで「ちゃんと頑張れているじゃないか!」と自分自身に目を向け、自分を褒めてあげられる良いきっかけになります。
毎月月末にできたことを振り返ってみてください。「今月も楽しかったな。来月も頑張れるかも。」と自信につながりますよ。
お子様がいる方はぜひ一緒にやってみてください。
日々の中に「出来たね」と褒めてあげられるいい機会になるかもしれません。
※バレットジャーナルとは日々のタスクや思考などを手帳やノートに素早く箇条書きして書き溜めていく管理術のこと。アメリカ在住のデジタルプロダクトデザイナー、ライダーキャロル氏が自らの発達障害を克服するために生み出した手法。
「できたこと日記」を通して子どもに向き合う
この「できたこと日記」は子ども自身だけでなく、子どもと関わる教育者や親の安心にも貢献できます。
子どもの成長を周りと比較したり、毎日の生活を点で見てしまうと、上手くいかないことに焦りを感じてしまったり、先が見えない不安に苛まれることもあると思います。
そういった時に、子ども書いている「できたこと日記」を見返してみると、そういった焦りやイライラを切り替えられるかもしれません。
子どもの成長というのは一朝一夕ですぐに伸びていくものではありません。
毎日の少しの積み重ねを振り返ることで、長い目で落ち着いて子どもに目を向けられるツールとして役立てることができるでしょう。
まとめ
今回のコラムは自己肯定感を高めるためのコツをお話しましたがいかがでしたか?
出来るかもと思えたことがあったらまずは1つ意識して取り入れてみてください。
自己肯定感は子ども自身が自分を認められるお守りになる力です。
子どもも、大人の私達も幸せに生きるために、様々なお助けツールを使いながら自己肯定感を育てていきたいですね。