高等学校教諭になるには
どんな仕事・資格?
高等学校教諭は、専門的な知識を持って各教科担当として、授業を受け持ちます。またクラス担任として、生徒一人一人に目を配り、生活指導や進路指導といったことを行う他、クラブ活動の顧問、学校行事の運営といったことにも携わります。授業の準備やその他の雑務も多く、労働時間も長いようです。高等学校教諭の免許状は大学・大学院にて所定の単位を修得すると得られますが、その単位数等によって一種・専修に区別されます。
活躍の場
高等学校教諭の多くは、公立高校および私立高校で教壇に立っています。公立高校の場合には、各都道府県教育委員会実施の採用試験に合格しなければなりません。合格後、高等学校に配属され勤務することになります。中には、定時制高校や通信教育課程の高等学校もあります。私立高校の場合には、各校独自の選考方法で随時教員を採用しています。最近では、派遣会社から非常勤教師として派遣されるケースも増えています。
こんな人が向いています
高校生というと、非常に多感な時期です。子どもと大人の狭間で生じる迷い、悩みが絶えない年頃。そんな生徒達と向き合い、理解し、良き相談相手になれるような大人がいれば、子ども達にとってこんなに心強いことはありません。大きな心で、愛情を持って生徒達を受けとめられる教師。進路を決める大事な時期、生徒達の将来への不安を取り除き、未来に希望を持てるような助言を与えられる教師が子ども達にとっては何よりです。
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給料・年収分析
高等学校教員の平均年収
厚生労働省「平成27年賃金構造基本統計調査」の結果、高等学校教員の平均年齢は、正社員の場合で42.8歳で、勤続年数が13.7年であることがわかりました。そして給与に関しては、月収は32万2600円となりました。さらに平均年収は670万2200円で、年間ボーナスの平均が、161万4200円です。平均月収より、賞与額の多さに特徴があります。また、国税庁の「平成26年分民間給与実態統計調査結果」によると、給与所得者の平均年収は415万円だったので、高等学校教員の年収は、非常に高い水準であることがわかります。ここ数年のデータを見れば、670万円台から720万円台を推移していっており、やや減少してきているものの安定的で、かつ高所得を維持しています。
【正社員】
平均年齢 42.8歳
勤続年数 13.7年
労働時間 167時間/月
残業時間 10時間/月
平均月収 322,600円
賞与 1,614,200円
平均年収 6,702,200円
労働者数 67,690人
【パート】
平均年齢 46.1歳
勤続年数 8.3年
実労働日数 15.1日/月
1日の平均労働時間 3.3時間/日
平均時給 3,470円
出典:「平成27年賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)
※平均年収については本統計データを加工して作成(きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額)
パートで高等学校教員として働く
高等学校教員としてパート勤務する場合、時給は3470円です平成28年3月度の時点で、三大都市圏(首都圏・東海・関西)の平均時給は977円でした。時給が最も高い首都圏でも1019円なので、高等学校教員のパート勤務は、一般的な水準よりも3倍以上の時給が得られる仕事です。パート勤務の高等学校教員の場合、1日の平均勤務時間が3.3時間で、1か月の平均勤務日数は15.1日です。平均的な勤務日数・時間で働いたとすると、17万2910円の月収になります。ボーナスの15万4300円を含めると、年収は222万9221円になります。高等学校教員のパート勤務は、週に3日で、1日3時間という無理をしないペースで、効率的に収入を得ることが出来ます。教員不足が慢性化しているので、仕事に困ることも現状ではありません。
女性の仕事として
高等学校教員において、女性の割合は約30パーセントから40パーセントであると言われています。男女共学の高等学校であれば、男性教諭が目立つかもしれませんが、女子高等学校の場合は、女性教員が多くなる傾向にあります。高等学校教員の平均年収を男女別に見ると、男性が706万円で、女性が590万円です。男女で約100万円の所得差があります。しかし、日本人女性の平均年収は、正社員で272万円となります。高等学校教員は、一般的な女性の給与水準よりも2倍以上の収入を得ることが可能です。ただし公立・私学の高等学校では、給与体系が固定化している教育機関が多くて、インセンティブや成果報酬はほとんどありません。さらに収入アップを目指す場合は、高校教員免許を活かして予備校に就職をする女性教員も少なくありません。
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