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簿記2級は取っても意味ないと言われる4つの理由 取得するメリットや活かせる仕事も紹介!

簿記2級は取っても意味ないと言われる4つの理由 取得するメリットや活かせる仕事も紹介!

簿記2級は取っても意味ないと言われるのはなぜ?」

「簿記2級を取得するメリットは何?簿記2級の知識はどんな仕事に活かせるの?」

「簿記2級の試験って難しい?」

簿記2級についてこのような疑問を持たれている方もいらっしゃるでしょう。

本記事では簿記2級が取る意味のない資格と言われる4つの理由を解説し、次に簿記2級を持つメリット、簿記2級の知識を役立てられる仕事、簿記2級合格後に取りたい資格、合格までにかかる勉強時間と効果的な勉強方法について紹介します。

この記事をお読み頂ければ、簿記2級は取得する意味のある資格であることが分かるようになるでしょう。

更新日:2024-03-18(公開日:2023-09-12)

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簿記2級を取っても意味ないと言われる理由とは?

「簿記2級を取得しても意味ない」といわれる主な理由は以下の4つです。

理由1:簡単に合格できる資格だと思われているから
理由2:簿記2級の資格よりも実務経験が重視されるから
理由3:簿記2級のみでは独立開業はできないから
理由4:苦労してまで取るべき資格だとみなされていないから

理由1:簡単に合格できる資格だと思われているから

簿記2級は知名度が高い資格で毎年たくさんの人が受験しています。

簿記2級には特別な受験資格はなく、合格者も多いため「誰でも取れる資格」というイメージを持たれやすい傾向があります。

簿記2級の合格率は約20%と公認会計士や税理士資格等の国家資格の合格率より高いことも「簡単に取れる資格」という印象を持たれる要因の一つです。

▼簿記2級の合格率

実受験者数合格者数合格率
164(2023.6.11)8,454名1,788名21.1%
163(2023.2.26)12,033名2,983名24.8%
162(2022.11.20)15,570名3,257名20.9%

参照 商工会議所 簿記2級 受験者データ(統一試験)

また、近年のネット試験の導入に伴い、簿記2級の受験者数と合格者数がさらに増えていることで資格としての希少性が低くなっていることも「簡単に取れる資格」と思われる理由です。

理由2:簿記2級の資格よりも実務経験が重視されるから

企業が経理職の採用を行う際には、簿記2級の有無よりも、実務経験があるかどうかをより重視する傾向があります。

簿記2級レベルの知識は経理の実務経験者であれば既に身についているべき内容です。実際に、簿記2級を持たずとも経理の仕事に携わっている人は多く存在します。

就職・転職市場において、簿記2級を持っているのみでは実務経験者との競争に勝つことは難しいです。

しかし、経理や経営に関わる仕事に携わるうえで、簿記2級を取ることで習得できる商業簿記や工業簿記、財務諸表に関する知識は欠かせないものです。

正しい簿記の知識に基づいて業務ができる証明となる簿記2級を持つことはアピールになります。

理由3:簿記2級のみで独立開業はできないから

簿記2級には「独占業務」と呼ばれる法律により有資格者だけが行うことを許可された業務が存在しません。

独占業務を持つ税理士や公認会計士といった国家資格と異なり、民間資格である簿記2級のみで独立開業を実現することはほぼ不可能です。そのため、独立開業を目指す人にとって簿記2級は必ずしも魅力的な資格とは言い難い現実があります。

しかし、簿記2級の知識は税理士や公認会計士といった上位資格を取得する上で重要な土台になります。

また、独立開業ではなく一般企業での経理職や財務職への就職を希望する人にとって簿記2級は実務に役立つ資格です。

尚、簿記2級合格後に取得したい資格については後の項で詳しく紹介します。

理由4:苦労してまで取るべき資格だとみなされていないから

簿記2級の試験は国家資格の試験と比べて難易度が低いです。しかし、簿記2級の2022年2月〜2023年6月の合格率は約20%前後となっており、決して簡単な試験とはいえません。

簿記2級に独学で合格するために必要な勉強時間は初学者では350〜500時間程、簿記3級取得者では250〜350時間程といわれています。

初学者であれば約6〜8ヶ月の勉強期間が必要です。社会人が簿記2級の取得を目指す際にはどのようにして勉強時間を確保するかが課題になります。

スクールや通信講座を利用すれば効率の良い学習ができますが、反面、受講料が発生します。

簿記2級には勉強時間や受講料に見合う評価を受けている資格とは言い難い面があることが「簿記2級を取っても意味ない」といわれる主な理由の一つです。

関連記事 簿記2級の合格に必要な勉強時間を徹底解説!社会人は1ヶ月で取れる?勉強方法も紹介

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「意味ない」と言われても簿記2級を取得するメリット

簿記2級を取ることには以下3つのメリットがあります。

就職・転職に役立つ
給料アップにつながる
上位資格の取得に役立つ知識が得られる

就職・転職に役立つ

日商簿記に対する評価は高く「就職に役立つ資格・検定ランキングTOP30」で2年連続(2021年度、2022年度版)1位に選出されています。(商工会議所より参照

簿記2級を持つことは、自分にハイレベルな商業簿記と工業簿記の知識と、財務諸表や経営状態の分析、適切な会計処理を行うためのスキルがあることの証明になります。

簿記2級の知識は、一般企業での経理職の仕事や、税理士・公認会計士事務所での補助業務に活かすことができます。また、営業職の人にとって簿記2級の知識に基づいてた自社や取引先、競合他社の決算書の分析ができることは大きな武器です。

簿記2級の知識は幅広い職種で活用できます。実務に役立つだけでなく、自分の仕事の幅を広げることにもつながることから、簿記2級は就職・転職活動を成功させる上で役に立つ資格だといえます。

給料アップにつながる

簿記2級を取得していると、企業によっては資格手当を受けることが可能です。支給手当の金額は企業により異なりますが、最大で1万〜2万円の資格手当が支払われる場合もあります。

一方、簿記2級を昇格の条件とする企業も存在します。経理部や財務部で昇格するためには、決算書の作成や経営状態の分析だけなく、経営改善の提案をできる能力も必要です。簿記2級を取得することは昇格のために求められる能力を身につけることにつながります。

また、公認会計士や税理士を目指す人にとって、簿記の知識をマスターすることは必須です。

簿記2級はキャリアアップ、ひいては給料アップに有効な資格といえます。

上位資格の取得に役立つ知識が得られる

簿記2級を取ることでさまざまな上位資格の取得に活かせる知識を得ることができます。

例えば、簿記2級の知識は公認会計士試験で出題される財務・管理会計論の基礎となるものです。一方、税理士試験の試験範囲に含まれる財政諸表論や簿記論を理解するために簿記の知識は欠かせないものです。

実際に、簿記2級合格後に公認会計士や税理士資格の勉強を始める人も少なくありません。

また、簿記2級で学べる会計や経営に関する知識は、ファイナンシャルプランナー(FP)や中小企業診断士資格などの資格にも適用可能です。

簿記2級を取っておくと、上位資格を取得するための勉強を効率良く進められるだけでなく、合格の可能性をより高くできます。

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簿記2級の知識が役立つ仕事

簿記2級の知識が役立つ仕事の例として以下があります。

一般企業での経理職
会計事務所
コンサルティング会社

一般企業での経理職

簿記2級の知識は一般企業での経理業務を適切に行うための重要な基礎となるものです。簿記2級を取ることで簿記の原則に基づいた正確な仕事ができるようになります。

簿記2級で習得する「仕訳」の知識は、経理のみならず、総務や労務といった業務を行う上でも必須です。さらに、簿記2級の試験科目である商業簿記の知識は財務・管理会計や税務申告に密接に関わってきます。

また、製造業の会社で経理職として働くためには簿記2級のもう一つの試験科目である工業簿記の知識が求められます。

一般企業での経理職を希望するのであれば、簿記2級は取っておきたい資格です。

会計事務所

会計事務所の主な仕事は企業や個人から依頼された経理業務を代行することです。その他にも顧客に対して経理についてのコンサルティングを行うことがあるため、簿記2級の知識を活かして働くのに適した環境といえます。

簿記2級合格で得られる商業簿記と工業簿記の知識は帳簿の作成や会計処理、税金の申告などの業務を行う上で役に立ちます。

簿記2級は実務に必要な知識があることの証明になることから、会計事務所への就職・転職を目指す人におすすめの資格です。尚、会計士の補助業務であれば、会計士の資格は必須ではありません。

コンサルティング会社

簿記の知識は経営コンサルタントとして顧客の財務諸表や決算書類を分析し、経営の改善点や課題の解決策を提案するためになくてはならないものです。

また、決算書の内容を理解するためには一つ一つの仕訳がどのように行われたかを読み解く能力が必要です。

そのため、簿記2級の知識があることは経営コンサルタントとして仕事をする上での大前提であるといえます。

コンサルティング会社への就職を希望する人は、仕訳や経営分析のスキル、数字への強さを培うためにも簿記2級を取得しておきましょう。

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簿記2級合格後に取得したい資格3選

簿記2級の知識は上位資格を得るための基礎となるものです。簿記2級合格後に取っておきたい3つの資格を紹介します。

簿記1級
ファイナンシャルプランナー(FP)
公認会計士

簿記1級

簿記1級の知識レベルは大企業での高度な経理業務に携わるのに十分なものです。

簿記1級を取得することで自分の社内での評価や就職・転職市場での価値を高めることができます。また、簿記1級合格は税理士試験の受験資格の一つでもあります。

簿記1級は上場企業での経理職を希望する人だけでなく、公認会計士や税理士を目指す人にとってもおすすめの資格です。

簿記1級はキャリアアップや収入アップにつながる魅力的な資格ですが、合格率は約10%という難関資格です。試験の出題範囲も簿記2級より広くなり、会計学と原価計算の2科目が追加されます。

個人差はありますが、簿記1級の合格には800〜2,000時間程度の勉強時間が必要といわれています。

簿記1級は難易度の高い資格ですが、簿記2級の知識を土台にして勉強を進めれば合格できる可能性を高くできます。

関連記事 日商簿記1級の難易度と合格率は?独学での合格は可能?勉強時間はどれくらい?

ファイナンシャルプランナー(FP)

ファイナンシャルプランナー(以降FP)は顧客に対して資金計画や税金対策、不動産や金融などの資産運用、相続、事業継承といったさまざまな分野についてのアドバイスを行う職業です。

最近では個人だけでなく企業に対してコンサルティングを行うFPも増えています。企業へのコンサルティング業務には事業計画の作成や経営課題の解決などがあります。

FPの知識は銀行、保険会社、証券会社、住宅メーカーなどの幅広い業種で活かせるものです。簿記とFPの知識を併せ持つ人材になることで「お金の専門家」として活躍できるでしょう。

尚、ファイナンシャル・プランニング技能検定と簿記2級試験で共通する科目はほとんどありません。しかし、簿記2級を持つ人であればファイナンシャル・プランニング技能検定に合格することは十分可能です。

関連記事 FP(ファイナンシャルプランナー)について解説!最安・最短で学べる講座も紹介

公認会計士

公認会計士になるためには簿記の知識が必須です。

簿記2級の試験科目である財務諸表や商業簿記、工業簿記には、公認会計士資格の試験科目との関連性があります。

簿記2級レベルの知識があることで、公認会計士試験の試験科目である財務諸表や管理会計論、監査論、租税法、企業法に対する理解力が向上します。

公認会計士試験の合格率は10%程と低く、合格に必要な勉強時間は3,000時間以上といわれています。効率よく合格を目指すためにも簿記2級レベルの知識をまず身につけておきましょう。

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簿記2の合格に必要な勉強時間とおすすめの勉強方法

独学で簿記2級を取得するために必要な勉強時間は、初学者では約350〜500時間(6〜8ヶ月程)、簿記3級の取得者であれば約250〜350時間(4〜6ヶ月程)です。

いずれの場合においても1日の勉強時間を2〜3時間、勉強期間を6ヶ月で設定することをおすすめします。

6ヶ月の勉強期間の内、最初の1〜2ヶ月目を工業簿記、3〜4ヶ月目を商業簿記、5〜6ヶ月目を過去問と苦手分野の勉強に使いましょう。

効果的な学習を行うためには、まずテキストを使って工業簿記と商業簿記を勉強します。テキストの内容が理解でき、要点を覚えられたら、次に問題集を使った学習へと進みます。

試験日2ヶ月前になったら、繰り返し過去問を解くことで学んだ内容を完全にマスターしましょう。

関連記事 簿記2級の合格に必要な勉強時間を徹底解説!社会人は1ヶ月で取れる?勉強方法も紹介

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まとめ

簿記2級は資格としての希少性が低く、独占業務もないことから取得しても意味がないといわれることがあります。

しかし、簿記2級の知識は一般企業での経理職に限らず、営業職や経営コンサルティング、会計事務所での補助業務などの幅広い職種で活かせるものです。

さらに、簿記2級を取ることはキャリアアップや給料アップにつながり、簿記1級やFP、公認会計士などの上位資格の取得にも役立ちます。

簿記2級の試験は独学でも合格は可能ですが、より効率よく確実に簿記2級を取りたい人にはスクール・通信講座の利用がおすすめです。

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