判断力が試される瞬間：緊急時に冷静な対応ができた体験談

1.夜間の巡回で訪れたら利用者様が「頭を打った」と床に倒れていた

夜勤での巡回中、静まり返った施設内を歩いていたとき、廊下の奥からかすかなうめき声が聞こえてきました。急いで音のする方向へ向かうと、そこには床に倒れ込んでいる利用者様の姿があったのです。驚いたことに、頭を打ったらしく、手で額を押さえて苦しそうにしていました。

一瞬、胸がざわつきましたが、すぐに冷静さを取り戻しました。まずは利用者様の意識確認。名前を呼びかけ、返事が返ってくることを確認した上で、頭部の損傷がひどくないかを目視で確認します。

次に、応援を要請するために準夜勤の職員に連絡しました。幸い、深刻な出血や意識障害はなく、すぐに施設のマニュアル通りに対応し救急搬送の手配を開始。病院で検査を受け、大事に至らなかったことに安堵しました。

この出来事から学んだのは、どんなに焦りそうな状況でも、まずは冷静に状況を判断し、適切な手順を踏むことが大切だということです。冷静さが最良の判断を導くのだと実感しました。

2.退勤しようとした先輩を探していたら、転倒している利用者様を発見

その日は夜勤明けで、退勤時間が近づいていました。先輩へ退勤の挨拶をしようと施設内を歩いていたときのことです。普段通らない通路を歩いた際、利用者様が床に倒れているのを見つけました。

すぐに状況を確認すると、どうやらつまずいて転倒したようでした。幸い、意識はあり、手を少し痛がっている様子でした。私はその場で利用者様の様子を観察し、無理に動かさず、ナースコールで応援を求めました。

応援が到着すると、慎重に利用者様を支え、車椅子へ移動。念のため、医務室で簡単な診察を行い、大事には至りませんでした。予期せぬ事態に直面したときこそ、落ち着いて行動することの重要性を再認識した瞬間でした。

また、今後の転倒予防策を見直す必要があると痛感しました。介護の現場では、何気ない瞬間でも常に注意を怠らないことが大切です。

3.利用者様が意識不明に...その時、私が判断した最善の対応

ある日の午後、食事の時間を終え、リビングで利用者様がくつろいでいるときのことでした。突然、1人の利用者様がぐったりとして座り込み、意識を失いました。呼びかけても反応がなく、非常に緊急な状況でした。

すぐに私は応急対応を開始しました。まずは呼吸と脈拍を確認しましたが、どちらも非常に弱く、すぐに救急車の要請を判断したのです。職員に連絡してAEDの準備を依頼しつつ、気道確保を行い、できる限り呼吸の維持に努めました。数分以内に救急隊が到着し、迅速な対応が功を奏し、後に利用者様は病院で回復されたのです。

この経験から、緊急時には瞬時の判断力と適切な応急処置の知識が重要だと改めて感じました。介護の現場では、一刻を争う場面に遭遇することが少なくありません。日頃の備えと冷静な判断が、緊急時に利用者様の命を救う鍵になることを痛感しました。

まとめ

想定外の緊急事態に直面したときに大切なのは、慌てずに冷静に対処し、適切な判断を下すことです。

転倒や意識不明といった緊急事態において、瞬時に状況を判断し、応急処置やサポートを適切に行うことが、利用者様の命や安全を守るのだと改めて実感しました。

日々の業務の中で、介護職員としての判断力や対応力を磨くことが、緊急時の適切な対応につながります。また、普段からの備えやコミュニケーションを大切にし、迅速な対応ができるよう心がけることで、介護職としての使命を全うできると感じています。