行動援護従業者養成研修資格ガイド
どんな仕事?
行動援護従業者とは、もともとはガイドヘルパーの一種であり、知的障害もしくは精神障害により日常生活や外出時にサポートを必要とする方に、適切な介護サービスを行うのが仕事です。外出時に精神不安定による不適切な行動を起こさないように、あらかじめ外出時の道順・行動などを理解させる予防的対応を行なったり、行動障害を起こしてしまった際に問題行動を適切におさめたり、排せつおよび食事の介助を行なったりといった対応が求められます。
気になる将来は?
これまでは、行動援護従業者養成研修の修了者以外にも、居宅介護従業者養成研修の修了者で2年以上の実務経験を有する方も行動援護におけるヘルパーとして認められていました。しかし、制度の見直しにより、今後は行動援護従業者養成研修の修了者以外は行動援護におけるヘルパーの要件を満たせなくなります。経過措置として、2018年3月までは居宅介護従業者養成研修の修了者でかつ2年以上の実務経験を有する方も行動援護におけるヘルパーとして認められますが、これから知的障害・精神障害をお持ちの方に対する介護の仕事を目指す場合は行動援護従業者養成研修の受講が望まれます。
行動援護の利用者数、一人当たりの費用や事業所数は毎年増加しています。知的・精神障害者に対する世間の理解度がまだまだ低く常にヘルパーが不足している現状、人材の増加を望む声は強く、行動援護従業者はニーズの高い仕事・資格と言えるでしょう。
資格をとるには?
行動援護従業者養成研修は、都道府県もしくは都道府県の認定するスクールにて実施されます。研修は3~4日程度となっており、介護の資格や実務経験の有無にかかわらずどなたでも受講が可能です。研修を修了し、なおかつ知的障害児者もしくは精神障害者の直接業務について1年以上の実務経験を積むことで、行動援護従業者(行動援護ヘルパー)としての要件を満たすことができます。
2015年度より、行動援護従業者養成研修のカリキュラムは「強度行動障害支援者養成研修」と同等の内容になりました。都道府県によっては行動援護従業者養成研修が実施されておらず、行動援護従業者を目指すにあたって「強度行動障害支援者養成研修」の受講が必要になる場合があります。詳しくは各都道府県にお問い合わせ下さい。