介護福祉士と介護支援専門員(ケアマネジャー)資格の違い
介護福祉士の資格について
介護福祉士は国家資格であり、認定は国がおこないます。
実務者研修修了と3年以上実務経験が必要
介護福祉士の資格を受験するためには、介護の現場での実務経験が3年以上必要です。
また、実務者研修を終えていることが必要になります。
カリキュラムの修了なども条件
福祉系の学校で学んでいる方は、介護福祉士を受験するために必要なカリキュラムを終わらせていなければいけません。
ただし、介護福祉士の養成施設で学んでいる方は、卒業と同時に介護福祉士の資格をもらえます。
別途、自分で介護福祉士の資格を受験する必要はありません。
介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格について
ケアマネジャーは都道府県が認定する資格であり、国家資格ではありません。
医療・薬剤などの国家資格・実務経験が必要
医師や看護師、歯科衛生士、薬剤師、介護福祉士などの国家資格を有していることや、これら国家資格にもとづく実務経験が5年以上かつ900日以上あることなどが受験資格になります。
試験に合格し、研修を修了する必要がある
ケアマネジャーになるためには、「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格し、「介護支援専門員実務研修」を修了しなければいけません。
介護福祉士と介護支援専門員(ケアマネジャー)の仕事内容の違い
介護福祉士とケアマネジャーは仕事の面でも大きな違いがあります。
同じ介護系の資格なので、似た仕事をするのではないかと思うかもしれませんが、それぞれ仕事の内容が異なっているのです。
介護福祉士の仕事内容について
介護福祉士の仕事は、現場で介護を要する人の介護を直接おこなうことになります。
たとえば、自分で食事や排泄、入浴することが困難な人の場合は、介護福祉士が食事や排泄、入浴のサポートをします。
この他には、高齢者の炊事や買い物などの生活面でのサポートなどもおこないます。
介護職員や訪問看護員の指導やリーダーとしての役割も担っています。
介護に関する相談業務
介護福祉士は介護に関する相談に応じることも仕事のひとつになります。
介護の現場で高齢者や障碍者の介護をおこなう現場の専門家として、介護を受ける人や介護をする家族のお悩みや不安などの相談を担当することも求められます。
介護現場のプロ
介護福祉士は介護の現場で身体介護や生活支援、社会活動支援や介護当事者の総合的な相談担当など、まさに「介護現場のプロ」として働くことが仕事になっています。
介護支援専門員(ケアマネジャー)の仕事内容について
介護保険の利用者に対してケアプランの作成をおこなうことが主な仕事です。
介護施設と介護される側の橋渡しもおこないます。
調整役となる仕事
介護が必要な人が必要な介護を受けられるように、介護を受ける側や自治体、介護施設との調整役になるのがケアマネジャーです。
この他に、介護を受ける本人やその家族から相談を受けたり、介護施設などに言いにくいことなどを代わって聞いたりして、適切な対応を検討することも仕事内容になります。
まとめ
介護福祉士とケアマネジャーはどちらも介護に関する資格ですが、資格の受験条件や仕事内容の面で違いがあります。
おさらい:介護福祉士
介護福祉士は介護現場のプロとして、介護現場での介護や指導、リーダーなどの役割を果たす仕事。
おさらい:介護支援専門員(ケアマネジャー)
ケアマネジャーは介護のプランニングのプロで、介護を受ける側と施設などの橋渡しをする仕事。
上記のようにわけて覚えてみてはいかがでしょうか。
スキルアップのためにも、介護福祉士とケアマネジャーの違いを知ることや、資格条件や仕事内容から自分にあった資格を選ぶことが重要ではないでしょうか。