精神保健福祉士(PSW)の就職・転職先は?
主には病院(精神科)や福祉・養護施設など
精神保健福祉士の有資格者の主な就職先・転職先は4つあります。
(1)病院
精神保健福祉士の専門性が活かせる診療科目(精神科・心療内科)のある総合病院や精神保健福祉センター、精神科・心療内科の専門病院やクリニックがこれにあたります。
医療財政がひっ迫していることもあり、入院による治療ではなく、通院による治療を政府は推し進めています。
精神科医などと協力しながら、通院する精神病患者の社会(職場・学校など)復帰の支援をおこないます。
また、訪問型医療を展開する病院に勤める場合は、患者の自宅を訪問し円滑な社会生活を送るための助言などをおこないます。
(2)福祉関連施設
福祉施設は社会的弱者に対して支援や介助をおこなうための施設で、各種の法律に基づいて設置されています。
特に、精神的障がいを抱える人々へのサポートをおこなう施設には、障がい者福祉施設、知的障がい者更生施設、精神障がい者施設、重症重心身障がい者施設、障がい者支援施設があります。
また、関連施設として就労継続支援事業所、地域活動支援センターなどもあります。
いずれの施設も精神障がい者の社会復帰や生活支援を担う施設であり、精神保健福祉士の専門性が活かせる職場です。
(3)養護関連施設
具体的には、救護施設や更生施設(生活保護法)、児童養護施設や福祉型障がい児入所施設(児童福祉法)などがあります。
養護関連施設の入所者(主に子どもたち)は精神的な障がいだけでなく、親などによる精神的な虐待や育児・養育放棄などが理由でこれら施設に入所しています。
精神保健福祉士はこれら施設において、子どもたちの相談援助や自立支援、健康管理や作業訓練の指導・支援をおこないます。
(4)行政機関
具体的には、地方自治体の精神障がい者に対してサービスを提供する部署や社会福祉法に基づいて設置されている福祉事務所や市町村社会福祉協議会、更生保護施設、保護観察所などです。
精神障がい者に対して必要十分なサービスを提供するため、また非行や犯罪の根本原因を理解したうえで社会復帰を促すためにも、精神保健福祉士の専門知識が求められています。
精神保健福祉士(PSW)の活躍の場は広がっている!?
一般企業や教育機関などにも就職・転職先があり!
精神保健福祉士の活躍の場は企業や教育機関にも広がっています。
それはなぜなのでしょうか。
企業が精神保健福祉士を求めるようになった理由は2つあります。
求められる2つの理由
1つ目は、障がい者雇用の義務化です。
従業員数が一定以上の会社は、従業員数の2.2%以上の障がい者を雇用しなければなりません。
障がいを抱える労働者が円滑に業務を遂行できるようにするためにも、他の健常な労働者との融和を図るためにも、障がいをよく理解する専門家の手助けが必要です。
2つ目は、一般労働者のメンタルヘルスの問題です。
労働政策研究・研修機構の調査によれば、アンケート調査をした企業の半数以上(56.7%)が「メンタルヘルスに問題を抱えている労働者がいる」と回答しています。
心の病は仕事の効率を低下させるだけでなく、仕事上の失敗に結びついたり、最終的には休職に至るなど、企業にも損失をもたらします。
こうした事態を防ぐためにも、企業はソーシャルワーカーとして精神保健福祉士を雇用することがあります。
教育機関の場合
また、教育機関でも精神保健福祉士の活躍の余地があります。
それはソーシャルワーカーとしての雇用です。
学校にはスクールカウンセラーが置かれていますが、学習障がいや発達障がいなどの障がいを抱える児童・生徒のケアには精神保健福祉士の専門的な知識が不可欠です。
教員に挑戦する道もある
さらには大学や短大、専門学校で精神保健福祉士を目指す人々を育てる教員として働く道もあります。
もちろん、単に資格を持っているだけでは大学などの教員になることはできません。
精神保健福祉士として現場での経験を積み重ね、その経験を研究として深めることができれば、教員に挑戦する道も開かれます。
精神保健福祉士(PSW)の将来性は?
「ストレス社会」において、精神保健福祉士の需要は高まっている!
私たちが生きる社会は競争社会であり、ストレスを私たちの人生から完全に切り離すことは不可能です。
精神的な障がいを抱える人だけでなく、健常者であっても過大なストレスが原因で心身に不調をきたすケースが増えています。
また、インターネットやSNSの普及により、対面の人間関係だけでなくオンライン上の人間関係にも悩まされる時代になりました。
精神的な不調は当事者である本人にとっても問題ですが、当事者を支える関係者にも大きな精神的負担をもたらします。
専門知識に欠けるがゆえに、関係者が事態を悪化させることもあります。
必要性は増している
精神的な疾患やストレス社会が生み出す精神的負担とそれにともなう問題を解決するためにも、精神保健福祉士の必要性は増しています。
精神保健福祉士は専門的知識と技能を活かして、心の病を抱える患者とその家族、関係者を巻き込みながら、問題の解決に向けた指針を与えたり、方向性を指し示す援助・助言を与える役割を果たします。
楽な仕事ではない
もちろん、精神保健福祉士は楽な仕事ではありません。
心の病を抱えた患者から「敵」とみなされて、攻撃的な態度に直面することも少なくありません。
精神保健福祉士も一人の人間ですから、そうした攻撃的な態度に悩み、精神保健福祉士自身が精神的に疲弊し、離職する人がいるのも事実です。
やりがいがあり、将来性のある仕事
しかし、仕事を通じてストレスを抱えるのは精神保健福祉士だけではありません。
精神保健福祉士には「社会から必要とされている」という強いやりがいがあります。
また、患者が社会復帰を果たしたり、精神的に安定した生活が送れるようになるなど、仕事の結果が目に見える仕事でもあります。
医療現場だけでなく、企業や学校などあらゆるステージでその専門性が求められている精神保健福祉士は将来性のある仕事といえるでしょう。
精神保健福祉士(PSW)として就職・転職をお考えの方は
まずは、精神保健福祉士(PSW)の資格取得を目指しましょう。
精神保健福祉士(PSW)として就職・転職して仕事をするためには、精神保健福祉士(PSW)の資格取得は必要です。
資格取得するには精神保健福祉士の資格試験を受けて合格しなければなりません。
受験資格があるので注意
さらに、資格試験を受けるためには受験資格を得る必要があります。
まずは、精神保健福祉士(PSW)の資格試験の受験資格を満たしているかをチェックしましょう。
そのうえで、試験合格目指して十分な対策を立てながら資格取得目指しましょう。
精神保健福祉士(PSW)になるための方法については、以下ページでも詳しく紹介しています。
ぜに参考にしてみてください。
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