社会人が通信制大学と仕事を両立するのは大変?働きながら学びやすいおすすめの通信制大学も紹介
社会人が働きながら学びやすい学習方法、資格取得方法として注目されている通信制大学。
とはいっても、毎日仕事で忙しい方は「仕事と両立できるのかな?」とご不安に思っている方もいらっしゃるかもしれません。
このページでは、通信制大学で働きながら学習・卒業を目指すことは可能かどうか、大学が実施している学びやすい制度、働きながらの学びたい方におすすめの大学を紹介します。
公開:2021-08-06 13:00 (最終更新:2024-11-06 10:00)
社会人が働きながら通信制大学を卒業するのは難しい?
毎日の仕事と勉強を両立することは、決して簡単とはいえません。
理由としては以下のようなことが挙げられます。
計画性が必要
通信制大学での勉強はテキストや専用システムを使った在宅学習となり、各科目で単位取得のための試験やレポート提出が求められます。
それぞれ相応の学習時間が必要となってくるため、計画的に学習を進めていく必要があるでしょう。
「仕事が終わってからこれくらい勉強しよう」「休日にまとめて勉強しよう」というスケジュールを立てていても、 仕事やプライベートの都合で急な予定が入ってしまう場合などもあり、なかなか思った通りに進まないことも起こり得るでしょう。
通学や実習に予定を合わせる必要がある
大学や選択した学科などによってはスクーリングで通学が必要な場合や、教員免許取得を目指す課程では教育実習を実施する必要も出てくるため、 仕事の予定を合わせられそうかなども事前に確認しておく必要があります。
モチベーションの維持が難しい
在宅学習が中心の通信制大学の学びは、自分から能動的に勉強を進めていく必要があります。
一般的に通信制大学の卒業は難しいといわれているのは、この自ら学習を進めるモチベーション維持が難しいことが大きな要因といえるでしょう。
卒業まで学習を続けるためには「なぜ通信制大学で学ぶのか」を明確にし、しっかりとした目的意識を持ってモチベーションを維持していく必要があります。
社会人ならではの利点もある
このように、社会人が働きながら通信制大学卒業を目指すには大変なことも多くありますが、以下のようなメリットもあります。
勉強の目的を持ちやすい
社会人として働きながら学習を進めることは、「自身の仕事に活かすため」「キャリアアップするため」など、明確な目的を持ちやすくなります。
そのため、学生時代と比較して学習内容に興味が持ちやすく、より意欲的に勉強ができるという方が多いようです。
金銭面の心配が少ない
また、働いていると毎月収入があるため、学費などの金銭的な面を心配をすることなく学べることも、気持ちの面でのメリットといえるでしょう。
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社会人が通信制大学に通うメリット・デメリット
通信制大学で学び、卒業しているのは社会人がほとんど
通信制大学の学生は「働きながら学んでいる人」「働きながら卒業した人」が共に7割以上
文部科学省の令和2年度 学校基本調査によると、全国の通信制大学の学生数161,142人のうち、職業が「無職」以外の人が119,860人と全体の約74%を占めています。
つまり、多くの通信制大学の学生が何らかの仕事に就き、働きながら学んでいるということになります。
また、令和元年度の通信制大学卒業者数に占める社会人(職業が「無職」以外の人)の割合も学生数と同様に約74%程度となっています。
このデータから、働きながらでも通信制大学を卒業することは十分可能であるということがわかります。
多くの社会人が在籍・卒業していることから、学校側でもそんな働きながら学ぶ学生を支援すべく、さまざまなサポート制度を用意しています。
出典:文部科学省/学校基本調査
通信制大学コース・学校比較働きながらでも学びやすい大学のサポート制度とは?
スクーリングがインターネット上で受講可能
通信制大学では、対面での授業、またはメディア(インターネットなど)を利用したスクーリングで取得する必要のある単位数が定められています。
スクーリングのために大学や会場に通うには、予定の調整や時間の捻出も必要となります。遠方の場合は時間や費用も多くかかってしまいます。
そのため、働きながらでも無理なくスクーリング科目を履修できるよう、インターネット上でスクーリングを受講可能とする大学も増えてきています。
スクーリングをインターネット上で行える場合は、自宅でスクーリングが完結するため、仕事との両立も容易といえるでしょう。
取得を目指す資格や入学する学部・学科、履修する科目によっては、会場での対面授業や実習が必須の場合もありますので、学校資料などで事前に確認を行いましょう。
試験がインターネット上で受験可能
次に、単位取得のために必要な試験がインターネット上で受験できることも働きながら学びやすい制度といえるでしょう。
学校によっては決められた日時に試験会場に赴き、現地で試験を受ける必要があります。
その場合、試験の実施日程に予定を空ける必要があり、試験会場が遠方の場合はそこまでの移動時間や交通費もかかってしまいます。
オンラインで試験が受けられる大学であれば、自宅などでの受験が可能になります。そのため、休日や夜間など、自身の予定に合わせて試験を実施することができます。
試験の受験可能期間はあらかじめ設定されていることがほとんどですので、履修開始前に確認しておきましょう。
通勤時間などスキマ時間で学習可能なシステムがある
大学によっては、スマートフォンなどを使って授業の動画を視聴して学習できる場合や、そのままインターネット上で小テストやレポート作成、提出を行えるようなシステムが利用できる場合もあります。
スマートフォンを利用して学ぶことができれば、テキストなどを持ち歩く必要もなく、毎日の通勤時間や昼休憩の空いた時間などにも学習を進めていくことができるでしょう。
短い時間でも、毎日少しずつ進めていくことでまとまった学習時間を確保することができます。
勉強の癖づけもしやすいため、卒業までのモチベーション維持もしやすくなるのではないでしょうか。
通信制大学コース・学校比較仕事と両立して学びたい社会人におすすめの通信制大学一覧
日本福祉大学 通信教育部
日本福祉大学 通信教育部は、働きながら卒業を目指しやすい大学の一つです。
社会福祉士、精神保健福祉士の資格取得を目指すことができるので、特に福祉系の仕事でキャリアアップを目指す方や、福祉系の仕事にキャリアチェンジを考えている方におすすめの大学といえるでしょう。
いつでも受講できるオンデマンド学習システム
日本福祉大学の科目は「オンデマンド学習」「テキスト学習」「スクーリング学習」の3つが組み合わさったカリキュラムとなっています。
その中でも「オンデマンド学習」は、動画授業をスマートフォンやタブレットで視聴して学ぶスタイル。
スマートフォンでも受講しやすいシステムが導入されているため、通勤時間などにも学習を進めることができます。
オンデマンド学習もスクーリング単位として認定
1科目を2日間で修了できる会場スクーリングも開催している日本福祉大学ですが、オンデマンド学習で取得した単位も同様にスクーリングの単位として認定されます。
「会場でのスクーリング」「自宅など、自分の都合に合った環境でのオンデマンド学習」の二通りから自分に合った学習方法を選択し、卒業に必要なスクーリング単位を修得していくことが可能となっています。
※取得を目指す資格によっては会場へ通学してのスクーリングが必須となる場合もあります
単位認定の試験はオンラインで実施
単位修得のための「科目修了試験」はインターネット上で実施されます。
決まった期間内の土日に、自宅などで受験することができます。
東京通信大学
東京通信大学は、現代社会で求められている知識・スキルを学べる場として情報マネジメント学部、人間福祉学部の2つを開設しています。
1回15分程度の動画授業で学習を進められる
スマートフォンも利用可能な動画授業を視聴して学習を進めることができることが、東京通信大学の特色の一つです。
動画は1回15分程度に分割されており、少し空いた時間なども有効に活用することができます。
また、授業を受けての質問や疑問があった場合は、そのままスマートフォンで教員に聞くことができるシステムとなっており、スムーズに学習を進められます。
通学せずに卒業可能
授業のみならず、試験やレポートなどの課題もインターネット上で完結させることができます。
社会福祉士など決まった資格の取得を目指す場合以外では、通学の必要はありません。
また、自身の学習状況を確認できる独自の支援ツールも用意されており、働きながら学ぶ方も自分のペースで学ぶことができるでしょう。
京都芸術大学 通信教育部
京都芸術大学 通信教育部は、「週末芸大」「手のひら芸大」2つの学び方があります。
中でも、「手のひら芸大」はインターネット上で学習が完結し、通学が不要な学び方です。
「手のひら芸大」では、芸術に関する見識を身につけ、自身の生活に活かしていくすべを学べる「芸術教養科」、
美術・文化の価値を伝えられる文章執筆能力を養う「アートライティングコース」、第一線で活躍するイラストレーターの講義でプロを目指す「イラストレーションコース」の3つからコースを選択し、履修していきます。
Web上で完結する学習
芸術教養科の学習は3分から5分程度の映像授業で学んでいく形が基本となります。
もちろんスマートフォンで視聴が可能となっているので、通勤時間などに少しずつ学んでいくことができます。
教材はスマートフォンやタブレットでインターネット上での閲覧が可能な電子テキストとなっており、出先でも参考書などを持ち歩くことなく学習が可能です。
学習のみならず、レポートの提出や試験もインターネット上で実施できます。
通信制大学コース・学校比較